自己と他者 

自己理解、そして他者理解のために
哲学・ビジネス・雑記・洒落物など等

舟越健之輔『われ広告の鬼とならん』

2006-03-01 22:48:39 | 小説以外 

舟越健之輔『われ広告の鬼とならん』

(ポプラ社)を読んでいる。

興味深い箇所が満載である。

電通は昔、日本広告株式会社

と電報通信社に分かれていた。

両社とも光永星郎という方が創業した。

彼は企業を伸ばしていくには、人材が不可欠

との思いから東京大学の人材を求め、

その中に電通を急成長させる原動力となる

吉田秀雄もいた。

二・二六事件後に通信部門は

政府御用の同盟通信社に

吸収され、同盟通信社から広告部門

が電通にくっつき、電通の事業は通信

と広告の2本柱だったが広告専門会社となる。

昔、広告の社会的地位は低く、

うさんくさい商売と思われていた。

そんな中、吉田秀雄という人物が

今の電通へと引き上げていくのである。


中国ストライキ

2006-03-01 00:04:20 | 日記・エッセイ・コラム・メモ

今日たまたまTVを観ていたら、

中国の工場で働く若者が変化しているという

特集をやっていた。

場所は広東省シンセン。

変化というのは、以前は農村部から出てきた若者は

家族に仕送りをするために働いていたが、今は自分

ために働くという人が増えてきたという意識の変化

ことだ。

ストライキの件数も急増していて、

ここ数年で約20万件も起こっているそうだ。

■シンセンが中国の中で先端をいっているのか、

外資が進出している都市部の工場全体での

動向なのか、

■10~20代のマジョリティ意識なのか、それとも

数百万人単位のレベルなのか、

わからないが、状況は深刻のようだ。

日本の高度成長期のころと同じ状況なのだろう。

企業が稼いでいるのを知り、

より高い賃金を求めるのは当然の権利だと思う。

問題は人口規模が巨大、格差も巨大ということだ。

若者が農村部から都市部に出てきて今までに

持ったことのない給料を手にすれば、自然とより

情報を得、さらに多い給料をもらっている人を

知れば、「自分も」となるのは当然、しかし、

その状況が分からない家族にとっては

深刻だ。家族内に情報や収入の格差が出てくる。

さらに都市部で生活、結婚し、子供を生み、

定住となると田舎へ帰る意識は残るのだろうか?

さらに一人っ子となるとその孫は親の親を顧みる

ことなどあるのだろうか。

中国は変革期、注視する必要がある。