鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第3439回】 お客様が自問自答するきっかけとなる質問ができるか?

2020年05月30日 | 住宅コンサルタントとして

今、家を建てるお客様の大半は、

営業マンに説得されて決断したいと思っていません。

 

選択肢が豊富にある中で育ってきた、

今の20代、30代のお客様は、

自分の意思で決断したいと思っています。

 

ただ、決断をする上で重要なのは、

いろんな情報を自分の頭に入れておくこと。

 

そのために、いろんな住宅会社のHPやSNSを見たり、

住宅購入相談窓口を利用したりするのです。

 

そして自分なりに情報収集した上で、来場されている訳ですが、

この時点でお客様は、家を建てる目的や時期、エリアなどについて、

真剣に自分自身と自問自答している訳ではありません。

 

「(何となく)インスタで見た、こんな感じの家を建てたい」

「(何となく)時期は2~3年後で・・・」

「(何となく)土地は、親が持っているところで・・・」

 

と、こちらがいろんなヒヤリングをしても、

お客様がおっしゃることは、浅いレベルでの考えであることが大半です。

 

この浅いレベルの回答を真に受け、お客様に対応していても、

そのお客様が自社で家を建てる決断をしてくれることはないでしょう。

 

営業マンがやらなくてはいけないことは、

お客様にいろんな情報提供をしつつ、

お客様が自分自身と深い対話をしていただくきっかけとなる質問を投げかけ、

 

「いつ、建てるべきか?」

「どんな家を建てるべきか?」

「土地はどこにすべきか?」

 

ということについて、お客様が自分自身と対話し、

納得のいく回答を自ら出すお手伝いをすることです。

 

あくまでも営業マンの役割は、

お客様が自分自身と深いレベルで対話をするお手伝いをすることで、

お客様を説得するとか、一方的な説明をすることではありません。

 

このニュアンスを理解できる営業マンは、お客様から選ばれます。

 

逆に説明や説得が営業マンの役割と思っている人は選ばれません。

 

個人的に思うのは、人間はいろんなことを決断するのに、

深いレベルで自分と対話している方は少ないということ。

 

もっと言うと、外部からの情報の処理で

大半の時間を奪われているお客様は、

自分自身と深く対話することが出来ていないのです。

 

そのきっかけを与えるために、こちら側の質問力が重要なのです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする