長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

煎り番茶

2009-11-13 06:51:23 | Weblog
昨日は、煎茶のお稽古。

晩秋のころは、いつも「煎り番茶」の手前をする。
銅でできたホウロクに番茶を入れて、それを炭火とか電気コンロ
の上で、コロコロと手回ししながら、煎りあげる。すぐに煙がでてくる。
その煙を絶やさないように、しかも焦げ付かせないように、焦げあげる
寸前に寸止めする、のがコツ。これは焙煎とも似ているので、来年は
「コーヒー手前」をやってみようと考えている。

いつも京都にいくと、定宿になっている骨董やは、昼はそこで
コーヒーが飲める。素焼きのホウロクに、豆を入れて、コンロで
15分くらい焙煎する。「ゆっくりした時間を楽しむ」という点
では、そんなこーひーやが、これからは増えていくのではなかろうか?
「おいしいものは、大量生産できない」し、「いつ どこでも すぐに」
とはいかないのだ。

煎茶のお稽古の前に、骨董通りを歩いて、和菓子やを覗いた。
正確にいうと、骨董やを覗きながら、和菓子やに和菓子を買いにいった。
途中、ウィンドウ越しにバンダジの上に、李朝の壷が飾ってあるお店を
見つけた。中に入ろうとすると、そのバンダジの向こうに、若い(といっても
45前後?)の女性だ。しかも美人。
時間を見ると、煎茶のお稽古まで残り30分。財布の中身は、
普通の新人サラリーマンのお小遣いの3ヶ月分しか入っていない。
「・・・こんな日は、素直に煎茶のお稽古に行こう」と、踵を返して、
表参道ヒルズの方へ、とぼとぼ歩いていった。
長引く不況で、骨董、とくに東京のそれは値段がかなり下がっている。
お金をもっている骨董病の人にとっては、ある意味チャンスだ。
でも骨董病の人は慢性の金欠病を併発している人が多いのも確かだ。

今日から通常営業。6時前にお店にいって、出汁を仕込んできた。
これから、蕎麦をうつ。