長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

究極の精進料理は?

2015-02-28 08:57:34 | Weblog

昨日も味噌作りをやった。その女子と「焼き味噌」などの、蕎麦屋のそば前の

酒肴についていろいろ説明した。でもぼくてきには、究極の精進料理は

「もろきゅう」ではないかと思う。お客さんがきたら、馳走よろしく畑に走り、

きょううりをもぎとり、水で洗い、みざんで皿にもり、そこに手前味噌。

こんな簡素でおいしいものはない。思わず感謝して、手が杯に向かう。

昼間は小春日和で、そば前の酒を楽しむ風流人がカウンターにとまられた。

お店の外では野良猫たちの恋の季節の声がかしましい。もうすぐ春、いや

もう春で明日から3月だ。

味噌作りに追われ、なかなかライブの情報などをHPにアップしていないけど、

素敵なライブをふたつ用意している。14日のライブは天真庵初なんだけど、

今年は前回のクリスタルボールみたいに、こっち系の音楽も増えそうな予感がする。

なんかものすごい勢いで、この世の大掃除が始まったみたいな今日このごろ。

一日10分でもいいから、こころを落ち着かせるために、座禅をしたり、座禅の仕方

がわからん人は、お茶(珈琲)を目をつむってゆっくり飲む、とか、ヨガを始める

とか、わりと簡単にまっとうな自然を体に取り入れるような日常をとりもどして

もらいたいものだ。

21日も初。「ホルン」が登場する。昨日の夕方、ふたりが遊びにきた。

ちょうどその時に、奥の席でささやかな誕生日の蕎麦会をやっていて、

その君に「いくつになったの?」と質問したら、「25です」とのこと。

するとホルン娘の春香ちゃんも「私も平成生まれです」とのこと。

天真庵のお客さんも「平成」が増えてきた。

格差社会がいろいろ問題になっているけど、平成の言霊は

「いろいろ大掃除があって、平たく成る」ということらしい。そんな芳香は

まだしないけど、方向はそうらしい。かすかに春香るころに、春香さんの

ホルンと野代奈緒さんのピアノで、今年の春を堪能したいものだ。

<ライブ>

14日(土) 廣瀬仁& ジミー宮下 コラボツアー @押上天真庵

演奏:廣瀬仁(トーク)・ジミー宮下(サントゥール)

19時開場 19時半開演 ¥6,000(お酒・肴・蕎麦・珈琲 付き)

 

21日(土・祭) 春のホルンコンサート

演奏:野代 奈緒(ピアノ)・藤井春香(チェロ)

19時開場 19時半開演 ¥3,000(お蕎麦・珈琲 付き)


精進料理とは・・・

2015-02-27 08:28:46 | Weblog

昨日は「気骨の鮨会」だった。雨にもかかわらず、カウンター

を延長した止まり木に、佐賀のがばいじいちゃんの鮨ファンが止まって

鮨を喰った。

鮨の日は冷蔵庫をなるべく空にしておきたいので、そんな工夫をする。

現代人は冷蔵庫でものを腐らす、を習慣にしているけど、ほんとうに

けっこう余計なものが入っている。精進料理の「精進」というのは、たんに

肉や魚を使わないのではなく、台所にある材料が少なくても、工夫をして

料理をする、という意味らしい。いろいろ自分でやっていて、「なるほど」

だと腑に落ちる。

味噌作りも佳境を越え、今日から4日連続でほぼ終わり。

お米と手前味噌さへあれば、なんとか生きていけそうな気がしてくる。

季節季節の野菜を畑に走っていってとってくることを、「馳走」という。

旬のものを、土のついたまま台所に運び、一物一体よろしくぜんぶいただく。

そんなすべてのことに感謝しながら、「ごちそうさま」がいえるような生活に

もどせれば、まだまだこの国の未来は明るいと思う。

一月が行き、二月も明日で逃げていく。歳月人を待たず。感謝。


珍品堂主人

2015-02-26 12:58:45 | Weblog

京都から自分の車に荷物を積み、東京に越してきた時、初めて

住んだ町が荻窪。高校の先輩が「東京で住むなら荻窪がいい」

と行っていた言葉を信じて、ワンルームマンションに住んだ。

昭和56年ころだったが、その街には、井伏鱒二さんが住んでいた。

今朝、ネットで注文した彼の傑作「珍品堂主人」が届いた。午前中は

車で千葉まで野菜と小豆を買いだしにいく。先週、なかば冗談みたいな

感じで「あんがれ」というガレットに餡子を入れる商品をつくったら、ことのほか

好評で、久保さんの志野の皿に、空になった餡子がふっついたものが、シンク

の中に毎日たまった。

昨日は珍道中よろしく、たまちゃん、こと悠玄亭玉さんと浅草を着物で楽しんだ。

元、はつくけど浅草芸者と夜の浅草をそぞろ歩くのは、男子一生の本懐みたいなものだ。

本日も明日も、浅草の東洋館で、たまちゃんが三味線を弾く。今日は弟子たちがあまた

行くらしい。齢(よわい)85歳になるけど、芸がさびつかない。

たまちゃんは、プードルの「こばな」を買っているけど、昨日は「ちんや」ですき焼きを食べた。

ここの主人がちんが大好きだったため、そう命名された。

ちんやですき焼きを食べた次の日に、「珍品堂主人」を読む、なかなかの珍味だ。

これからお店に行って夜の「気骨の鮨会」の準備。昨年の一月から突然始まった

月に一度の「カウンターの鮨会」。ずっと満席で、いろいろ交通整理に追われて

いる。でも佐賀の気骨のじいちゃんの体調を考えたりすると、月に一度が限度

なので、しばらく「はやいもん順」になりそうろう。本日は、実験的に少しカウンターが伸びる。

伸びたカウンターに座る人には悪いけど、ぼくが立ち位置に近いので、せめてお酌でもさせてもらおうかしらん。

 


たまちゃんと卵かけごはん

2015-02-24 08:26:22 | Weblog

月曜日の朝は「卵かけごはん」

先月のある日に、別々にきた女子3人が、たまちゃんの

弟子になって、三味線をつま弾きながら♪梅は咲いたか 桜はまだかいな~

のお稽古に勤しんでいる。

当のたまちゃんは、寄席や東洋館で三味線を弾いたり、深夜放送を

徹夜で見たりして、月曜日の「卵かけごはん」に間にあわないことしきりだけど、

昨日は元気な顔で来店し、卵かけごはんを喰った。

だいたい毎日3時前後にきて、「あ~ 腹減った。朝からなんにも食べて

ないの」が口癖だけど、月曜日だけは、そういうわけにはならない。

昨日はポカポカ陽気だった。味噌作りの2月は、ストーブをふたつつけて

寸胴に浸した大豆を、コトコトと茹でる。昨日みたいな陽気な日は、夏場のボクサー

の減量のごとくだ。どこのジムもそうだろうが、ヨネクラボクシングジムも、夏場でも

ストーブが用意されていて、試合が近づくボクサーたちが、毛布にくるまり、ストーブ

の前でうずくまるような姿をよく目の当たりにした。「あしたのジョー」は、アニメの世界

だけでなく、昔からきびしい世界なのだ。

明日は、たまちゃんと浅草を散策する予定でいる。浅草芸者時代からの懐かしい話

が聞けそうで、楽しみだ。

木曜日は「気骨の鮨会」 相変わらず、満席をちょっと越えて、うれしい悲鳴。

味噌作りが終わると、♪どこかで春がうまれてる  の春爛漫。


あんぱんまんもびっくら

2015-02-22 08:49:53 | Weblog

今日は2月22日。「竹島の日」らしい。領土問題なんかの話を

すると、お互いの我とか欲とかわざとらしい政治くささなんかぷんぷん

する。また、にゃんにゃんにゃんと、2がぞろ目になるので、「猫の日」

でもあるらしい。天真庵のオープンエアーな空間に、また最近かわいらしい

猫がくるようになった。いろいろ名前をつけたけど、今回は天真庵の

冠をとって「てんちゃん」。昭和のころそんな呼び方をすると、右翼の人

ににらまれた。でもこちらのは「てんちゃん」と呼ぶと、腹がへったといわんばかりに

「にゃー」と返事をする。ささくれだったこころで、政治問題を語るより、

ひだまりで幸せそうに昼寝するにゃんこを眺めているほうが、穏やかな気分になる。

きのうから、「メニューにないメニュー」にも新人が登場。

「あんがれ」という。

子供たちに永遠にあいされる「あんぱんまん」にあやかるわけではないけど、

「いつも、そば粉を台所に」をモットーにしているので、そんな流れから

自然に生まれた。昨日は、3時ころ蕎麦が売り切れた。なんこでたか忘れた

けど、あんこがいっぱいでた。「押上であんがれを」「彼とガレット」

みたいになればいいと思う。

あいかわらず、毎日が命の味噌作り。今日も味噌作りと蕎麦打ちをダブルでやるくんがくる。

「手前味噌&手前蕎麦」があれば、「天下無敵の台所」。これからの時代はこれですよ。

朝起きて、バロック音楽か静かなジャズでも聴きながら、珈琲を石臼で挽き、自分で

ドリップして飲む。それから「手前味噌汁に手間蕎麦」を入れた朝食。あじの開きも

自家製ならなおよい。こんな朝飯が朝飯前になるような生活を基本にすると、人生

の「ほんとうの豊かさ」が体でわかってくる。

味噌汁の具を自分で作りたい人は、土を耕し、アジをもっと美味く食べたい人は、

釣りをすればいい。珈琲を美味く飲みたい人は、自分で焙煎をすることをお勧めする。

そしてできたら、石臼で挽くといい。

そんなわけで、本日は「竹島&猫&味噌作り、蕎麦打ちの日」でありまする。

明日は「卵かけごはん」  最近この時間に蕎麦を打ちにくる人がいたり、三味線を習い

たいだの、焙煎を習いたいだの、不思議な奇人さんたちがやってくる」

夜は「論語の会」(順受の会)。論語の会が20年も続くなんて、20年前も今も考えて

いなかった。それを祝して4月に先生ゆかりの小川町でイベントをやります。

小川町といえば「和紙」。南條先生の寒山拾得も小川和紙によく書いた。


馬が酔っぱらった

2015-02-21 08:34:07 | Weblog

馬酔木(あせび)をお茶の仲間が届けてくれた。

「あしび」ともいう。可憐な花をいっぱいぶらさげて春を先取り。

馬が食べて、足がおぼつかない様子を見て、そう名付けられたらしい。

♪馬は咲いたか 桜はまだかいな~     *馬ではなく梅です。

昨日は熊本から「との」が遊びにこられた。実家の100年の古民家を

改装し、この春「寺子屋」みたいなカフェができる。昨日はメニューをきめる早朝会議。

梅は「産みなさい」という言霊でもある。新しい季節がくる、新しい時代がくる象徴

みたいなものでもある。今年になってまだ数日だけど、何か新しい時代の胎動を

感じる今日このごろ。

庭の梅にも毎朝目白がやってくる。

今日は「お花のお稽古」  先日、白い桃を近所の花屋さんが届けてくれた。

季語がなくなったような東京でも、そっと鳥さんや、花さんに目を向けると、季語が

ちゃんとある。今朝のわがやの朝食はさわら。魚へんに春で鰆。春爛漫も近し。

今日は「お花のお稽古」

味噌作り教室の後が、「インヨガ」。

 

 

 


ダメから始める中国語の日

2015-02-20 08:56:41 | Weblog

もう5年以上も続いている。

昨日が旧正月で、中国では正月休みになっているので、スカイツリーも、

浅草も銀座も、中国人でごったがえしている。今朝の新聞には「彼らの使う

お金が二兆円を越えた」ことを伝えた。シェー・・と驚くとともに、謝謝(しぇーしぇ)

でもある。よくいく銀座の骨董屋でも、「彼らは最近煎茶道具を買っていく」という。

ときどきこそっといって、財布と相談しながらコツコツ集めてきたが、やつらは、

「友達にあげる」とかいって、ばーと買っていくらしい。「爆買い(ばく)」

というらしい。しばらくそんなブームが続くのもけっこうだけど、いつかは

集めた道具で、ゆっくりとお茶を楽しまれるような時代が来ることを祈りたい、平和とともに。

水曜日は雨の中、有名大手喫茶店チャーン(中国語みたい)の社長が、「煎茶を習いたい」

といってこられた。ちょうどずぶぬれの女子大たちが、ギャラリー見学にきていたので、

いっしょに喫茶去を楽しむ。平成生まれの女子たちが、二階に上がったとたん、

「こんなかわいい寒山拾得を始めて見た」と叫んだ。ユーミンの後輩にあたる美大生

だけど、「さすが」だと思い、♪べるべっと いーすたー ・・・と鼻歌気分。

明日は「花のお稽古」  夜が「インヨガ」

明後日は「蕎麦打ち無門塾」

 


墨田で墨だ!

2015-02-17 08:23:21 | Weblog

今朝、東京で雪がふった。

♪東京で見る雪は これが最後~     そんな歌があった。

昨日は「卵かけごはん」だった。先月のある月曜日、別々に卵かけごはんを

食べにきた女子3人が、今月からたまちゃんの三味線の弟子になった。

♪梅は咲いたか  桜はまだかいな~   を練習している三味の音が、

うらぶれた十間橋通りに、もれきこえる。昔は花街に近いこの界隈では

日常だったけど、最近では稀有だ。みんな絶滅危惧種。いいものが

消えていく。先日がせっかく素敵なものを、戦災や震災にもめげずに

伝えてきたものを、もすこし大事にしたいものだ。

今日は「書をしよう会」  世界にひとつだけしかない自分の手と

こころを使って、一期一会の芸術。こんなに簡素なものはない。

18日、明日はかっぽれ。その前に「味噌作り」

旧暦でいうとこの日が、大みそか。17時から、「旧暦の年越しそば打ち大会」をする。

あとふたりくらいは、大丈夫なので、古くて新しい年越しを楽しみたいかたは、ご一報ください。

木曜日も「味噌つくり」    今月は毎日のように、命を紡ぐ味噌つくり。

20日(金)は「ダメ中」

21日(土)が、「お花」「インヨガ」


便秘は、これを喰って治す

2015-02-16 07:25:20 | Weblog

今日は「卵かけごはん」。

ぼくは、パンがあまり好きでないので、朝飯はほぼ10割がごはん。

具だくさんの味噌汁に、アジなどの干物と香のものがあれば、一日のスタート

が幸せダッシュな感じ。食後はみかんかりんごが少しあればいいので残りは

庭に置いて、目白くんたちといっしょにモーニングを楽しんでいる。

月曜日の朝は「卵かけごはん」。ときどき7時から「早朝そば打ち教室」がある。

月曜日は、そばを打ったり、卵かけごはんの準備をしながら、ガレットと珈琲で

朝ごはんを立ったまま食べる。ガレットは、チーズとのりを蕎麦粉の溶いたんにはさんで

焼く、というのが天真庵風。ときどきまかないでは、卵とか、おかかを入れて「のりべんガレット」

にすることもある。

先週、「もち麦ぜんざい」を、緑の黒板(メニューにはないメニュー)に加えたら、大好評だった。

大好きな「もち麦ぱん」をぜんざいにあぶって入れる。もち麦は、瀬戸内地方で昔つくられていたもので、

最近調べたら、繊維質がお米の20倍くらいあるらしいし、血糖値などを調整する機能がほかの雑穀

にはないくらいすぐれているそうだ。薬事法にひっかかるくらいすぐれたものだ。週末で売り切れたので、

しばらくは、メニューにはないメニューにもない幻のメニューになる。

ライブの時なんかにつくる「雲片」(うんぺん)という雑炊にも、もち麦は入っている。

だからライブの次の日は、「ほれぼれうんこ」がおはようさんといっているはずだ。お

昨日は「おとうさんといっしょ」に、小学3年生の女の子が味噌作りをして、風呂敷に

大事に包んで持ってかえった。麦も大豆も・・・・・粒々皆辛苦の命の糧。感謝しながら食べよう、っと。

今日の夜も、味噌作り。そのうちこの界隈が「麹町」になるかもなんばん。

明日は「書をしよう会」

18日(水)が、かっぽれ。その前に「味噌作り」

旧暦でいうとこの日が、大みそか。17時から、「旧暦の年越しそば打ち大会」をする。

あとふたりくらいは、大丈夫なので、古くて新しい年越しを楽しみたいかたは、ご一報ください。

木曜日も「味噌つくり」    今月は毎日のように、命を紡ぐ味噌つくり。

20日(金)は「ダメ中」

21日(土)が、「お花」「インヨガ」


ハリキリボーイたちからのお祝い

2015-02-15 08:31:46 | Weblog

先日、着信あり。

ヨネクラボクシングジムでいっしょにトレーニングをした「岩本」さん。

ぼくと同じ年で、日本チャンピョンのベルトを11回防衛した。

今は、大山で鮨屋「いわもと」を経営している。とてもいいお店。

毎年、かみさんの誕生日に、「おめでとう」の電話がある。これは

ヨネクラボクシングジムの伝統。

後援会に入る時に、書類をかかされる。本人ではなく、「奥さんの誕生日」

というのがある。

すると奥さんの誕生日の朝に、バラの花束がおくられてきて、その中に手書きで

「ぼくたちが、いつも元気にリングでボクシングをできるのは、奥さまのおかげです・・・

」みたいな手紙が入っている。こんな誕生日プレゼントをもらって喜ばない女性

はいないのではなかろうかしらん。

「いわもと」のカウンターの棚に、一枚の写真がある。彼の現役時代にトレナー

だった故・松本トレーナー。試合の為に岩本さんが流血したので、いろいろ工夫をし、

「血止めの松本」として名をはせた名トレーナーだ。お店をやりくりしていくにも、

流血するようなピンチもあるけど、今でもコーナーから人生の試合を見守って

くれているようだ。

今日は日曜日なので16時閉店。その後は「蕎麦打ち教室」&「味噌つくり教室」

昨日も生まれて間もない子供をつれたお母さん二組が味噌をつくった。

味噌をつくる、というのは、家族の大切な命を紡いでいくものなのだ。

明日の朝は「卵かけごはん」  手前味噌の具だくさんの味噌汁と、平飼いの卵

を、元気つくし(福岡のお米)にかけて、朝飯。元気の源。