長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

今日はいい日になりそうだ。

2013-11-30 08:12:27 | Weblog

今月も今日で終わり。京都では「きらず」(おから)を食べる日。

いただいた縁が切れませんように、という縁起。京都だけではなくいろいろな土地に

この週間は残っているみたい。昨日の「ダメ中」も今年最後の勉強になったので、

みんなで「きらず」を食べ、おしんの「大根飯」ならぬ「大根そば」を食べながら、

焼酎のそば湯わりを飲みながら忘年会。そばも「つなぎ」を使う。「つながる」というのも「きらず」

と同じくらい大事な人間関係だと思う。

久保忠廣さんの個展も今日まで。炎色野に今日も久保さんがいるので、ぜひいってほしい。

先日表参道からいったら青山学院の前の人数が異常だった。入試でもないし・・・?

と思っていたら、ばらばらの学舎を青山に集めたらしい。ランチェスターの法則みたい。

今日は「松庵さんのボサノバライブ」があるので16時閉店。

明日は「日曜蕎麦講座」&「なんとなく蕎麦を食べる会」

12月は27日(金)に素敵な「年末クラシックコンサート」を予定している。

またいつもの信じられない人たちがくる。            感謝


火事にご用心

2013-11-29 08:31:10 | Weblog

夜中に「グラっと」きた。寝てる時の地震は、一瞬この世

なのかあの世なのかわからないような感じがするので、実相世界

と現象世界を右往左往するような感じがする。そのあたりに「生」という

現実があるのかもしれないが・・・

三の酉まである年は、昔から火事が多いという迷信がある。

この界隈は「木密地帯」といって、木造の古民家や長屋が密接している

地域なので、火事の時は危険地帯である。良寛さんじゃないが、

病気になるときは病気になればいいし、死ぬときは死ねばいいのではあるが。

今日はダメ中。ダメから始める中国語。元気なまいこ先生と大酒飲みの生徒が

ムーチをふりふりチーパッパで楽しい中国語を勉強している。ときどきカラオケよろしく

中国語で日本の歌を歌ったり、水餃子をつくって食べたり、融通無碍に中国語と中国文化

を料理している感じの講座。

明日は「松庵さんのボサノバライブ」があるので16時で閉店。

昨日の煎茶のお稽古は、京都百万遍のかぎやの「ときわ木」と玉露で

楽しんだ。「黄檗」というお菓子もある。「ときわ木」というのは「松」のことだ。

松は「待つ」という言霊でもある。出番を待つ、時を待つ、時代がくるのを待つ。

「待つ」というのは大事な才能みたいなもんや。情熱も才能。忍耐も才能。

日曜日は「蕎麦打ち(日曜蕎麦講座)」&「なんとなく蕎麦を喰う会」

 


酉の市にいく

2013-11-28 08:23:27 | Weblog

今年の酉の市は三の酉まであり、昨日がその三の酉だった。

合羽橋に小用があったので、バスででかけて、うろうろ歩いていたら、飾りの熊手を

もった人があまたいるのが目についた。なるほど普段の合羽橋は外人の観光客

や、しろうとかプロか判断がつかない面々が歩いているけど、商売繁盛を祈願しに

いった帰りに、お店に必要なものを買いだしにくる人がいるんだな、と納得。

久しぶりに酉の市まで足を伸ばした。

アキバでコンピュータの会社をやっていた時も、よく年末には鷲神社の酉の市にいった。

いつもその後は、神社の近くのK寿司というところにいって、寿司をつまみながら飲んだ。

吉原の入り口あたりにあり、その界隈に遊びにくる人や、その界隈で働いている女性

たちもよくきていて、粋な社交場みたいな雰囲気があった。

そこから押上まで、昔小川だったところを埋め立てて、遊歩道のようになった小道を

歩き、言問橋を渡って帰った。昔はこのルートを小舟にのって、大川(隅田川)を渡り、

向島にいって遊ぶ、というのが助平な坊さんたちの(坊さんだけじゃないけど)あこがれだった?

の小唄やかっぽれの唄になって残っている。向島方面に、細い男根みたいなツリー

が見える。竿かな・・

こんな都々逸がある。

♪この 舟は あなたが乗る舟が乗る舟 あなたの竿は 私がいく時借りる竿

人生いろいろなものがみんな「借り物」。

お金も家も家族や友達もみんな借り物。必要な時に神さんが貸してくれる。

だから必要でなくなったら返せばいい。本来無一物がいい。

今日は仕込みをしたら、お茶のお稽古。表参道でおりて、久保さんの個展

を見に「炎色野」にたちよって、いこう。いつも木曜日は、界隈を重たい古本や

陶器や酒の瓶をしょって、走り回っている。

明日は「ダメ中」

 


今日から炎色野(ひいろの)で久保さんの個展

2013-11-26 08:29:03 | Weblog

昨日で「近思録」が終わり、論語の会こと順受の会の来年は20周年にもあたり、

孟子をやることになった。岩波文庫の「孟子」が教科書になる。後半は佐久間象山か雨森 芳洲。

まさに「寺子屋」で、読み書きそろばんに論語をつつながく勉強することができ、

来年で20年。干支も馬になるけど、まさに「無事これ名馬」の松田先生と駄馬

や凡夫の生徒ながら、根気よく続けてきた人たちの努力のたまものだ。

昨日は9時過ぎに雨がふってきたので、少しはやめのおひらきになった。

先生が鹿児島生まれなのでこの会では昔から焼酎を飲む。最近は、蕎麦焼酎

の蕎麦湯割り。20年みんな年をとって、酒の飲み方も大人になった。年に一度は

許されるような「はめはずし」も時にはあるが・・・

今日は「タイムドメインの会」

この会も池袋時代から、順受の会で知り合ったイワジーが月に一度開催してくれ、10年

くらいになるだろう。好きな酒と酒肴と聴きたいCDを銘々が持参して、それぞれの「今」

を語り明かす。明日は「インヨガ」

金曜日が「ダメ中」です。

今日から渋谷の炎色野(ひいろの)で久保忠廣さんの個展(30日まで  今日と30日は久保さんにあえる)

 


♪これも青春

2013-11-25 07:34:54 | Weblog

拓郎の歌にそんなのがあった。

昨日は神戸に転勤になった「海老蔵くん」が、家族で蕎麦を手繰りにきてくれた。

お土産に、the神戸みたいな「フロ インド リーブ 」のお菓子をもってきてくれた。

京都にいたころよく車で神戸にいった。「フロ インド リーブ 」と隣接する中山手道りの「にしむら珈琲」

で珈琲を飲む、というのが「神戸」だった。当時、にしむら珈琲では珈琲を飲んでいる途中にトイレや

公衆電話(携帯のない時代)にたつと、店員さんが珈琲が冷えないように厚手のカップに蓋をしてくれた。

その自然の所作が、巧まざる詐術みたいに絶妙で、気持ちがよかった。パンを所望すると、フロ インド リーブ のパン

がでてきたように思う。このふたつのお店があるだけで、わざわざ神戸にでかけた旅人も多かったと思う。

まさに、「これも青春」だ。

今日はこれから「卵かけごはん」

夜は「論語の会」(順受の会)

少し天気が荒れそうだけど、晴れてよし、曇りてよし富士の山。

蕎麦を喰らい、蕎麦焼酎のそば湯割りを飲みながら、談論風発を楽しむ会。また楽しからずや。

来年でこの会は20周年になる。「時速可能」の原点みたいなものがある会。感謝。


僕の青春が壊されていく・・・

2013-11-24 08:29:18 | Weblog

昨日の「緋色の雪」の千秋楽も大入り袋状態で幕を閉じた。

半分以上の人が最後の珈琲を「黒豆茶」にした。インヨガの時と

同じような確立。若い人たちは、アルコールを飲まないし、珈琲より黒豆茶など

を好むようだ。健康で持続可能な生活をめざす人が多くなってきたのかもしれない。

そんな中で、おとうさんと呼ばれる男性が9合飲んだ。久しぶりに「トラ トラー 大虎」

を見た。

天真庵の隣にあった中華屋の建物が解体された。大震災で大きなヒビができ、危険な

建物になり、中華屋を廃業し、建物を取り壊すことになった。昨日は311の時に、ステンド

グラスの横の席でチーズケーキセットを食べていた女性がその日以来ぶりにきて、生きて

いることに感謝しあった。隣の建物よりも天真庵の建物のほうがずっと古いし、壊れやすそうだけど、

どうにかこちらはもった。こんどもっと大きいのがきたらどうなるかわからないけど・・

隣のお店の表のメニューに誤字があった。「味噌ラーメン」が「味増ラーメン」になっていた。

先月40年ぶりに高校時代の友達がきて、その友達たちの近況を聞いてなつかしかった。

その中にいっしょに東京に受験にきた友達がいた。ラーメン屋に入った時、九州とちがって

いろいろな種類がめずらしく、銘々が「おれ、塩ラーメン」とか「おれ、醤油ラーメン」とか

いって注文した。ひかえめの正確のその友達が最後に「おれ、アジマシラーメン」といった。

「味噌」を「味増し」と読んだ。お店の主人も起点がきいていて、「大盛りにはできるが、味は増せません」といった。

そんな昔のことを思い出した。そんな青春の一ページが壊されていくような一抹の寂寥感を感じた解体工事。

今日は日曜日なので16時に終わって「蕎麦打ち教室」

なんとか「年越し蕎麦」を打てそうなレベルになってきた。30日は「自分で年越し蕎麦を打つ日」にした。

ぼくはたぶん早朝から注文のあった年越し蕎麦をバンバン打つ。9時くらいからやろうかね。

 


緋色の雪 ぱーとつー

2013-11-23 08:21:22 | Weblog

天城凛太郎さんが書いた短編小説に、難波研さんが曲をつけ、アニメの声優の福尾美佳さんと、

春原卓哉さんが朗読と歌を歌う、という企画。とても素敵な恋の物語なんだけど、天城さんが

14歳の時に書いたというからびっくりだ。青春、っていう時代は、悔恨ばかりで、そのどうしようも

ないもどかしい時代にもどりたくもなければ、ぜったいにもどれないのが、また美しい。

今日も「緋色の雪」の千秋楽なので、16時に閉店。緞帳が下がり、スタッフと蕎麦を手繰り、

珈琲を飲むところまで物語のようになってきた。その空気の流れが、「時代」を感じるのである。?それも青春!

明日は日曜日なので16時に閉店。蕎麦打教室がある。

その生徒さんのひとり、松庵さんが30日に「ボサノバ」のライブをやってくれる。

彼の生きざまと声が、なんだかとてもシンプルで澄んでいて、なんか歌ってもらいたいと思い、

小春日和のカウンターで仕込みをしながら作った詩を紹介したら、曲をつくってくれた。

 

 

22日(金)~23日(土・祭) 朗読劇『緋色の雪』

出演・福尾美佳・春原卓哉、・ 天城凛太郎(脚本) 難波 研(音楽&演奏 aim music development)

19時開場 19時半開演 ¥4,000(お酒・肴・蕎麦・珈琲 付き)

 

30日(土) 松庵!天真庵で念願の初Live 弾き語りBossa

演奏:松庵(ヴォーカル&ギター)BangーChang(パーカッション)

19時開場 19時半開演 ¥3,000(お酒・肴・蕎麦・珈琲 付き)

 

 


緋色の雪

2013-11-22 08:34:45 | Weblog

今日明日は「緋色の雪」という演目の劇をやるので、16時に閉店。

「ひいろ」というのは、茜色とまた違った情感をかんじさせる日本的な色だ。

「たまゆら」みたいなゆったりとした時代の恋みたいな。かなわぬ恋や、秘められた恋

ほど悲しいけど美しいものはない。結果や数値におきかえないと幸せみたいなものも

わかりにくい時代になってきたけど、日本人の情感哲学みたいなものは、残しておきたいものだ。

渋谷から青学めざしてちょうど一服したくなるあたりに「炎色野」(ひいろの)という陶器のお店がある。

緋色、炎色、ともに陶器に使われることが多い。土を焦がすような情熱的な色。歌舞伎の道成寺もの

みたいな情念の色。  好きよ 好きよと鳴く蝉よりも 鳴かぬ蛍が身を焦がす

その「炎色野」で、26日から久保忠廣さんの個展がある。天真庵の珈琲カップや蕎麦猪口、そばをのせる

志野の四方皿、豆皿、酒器・・・9割が久保さんの作品。陶芸家や骨董病の人たちがあこがれる桃山時代

にできた志野、黄瀬戸、織部あたりを堪能してほしい。26日(火)は生の久保さんが炎色野さんにいます。

日曜日も16時閉店。それから「蕎麦打ち教室」

 


柿食えば鐘が鳴るなり天真庵

2013-11-21 09:06:40 | Weblog

正岡子規の秋の句。天真庵ではなく法隆寺だけど。

昨日は八郷の「S」に蕎麦を手繰りにいった。筑波山の紅葉がきれいだ。

うちの珈琲豆の石臼のふるさと。しげふじも同じ作家のものをつかって、「豆腐」

をつくっている。地産地消の精神がみなぎっていて、蕎麦粉も大豆も地元

のものだ。お店の前は「渡り舟」という酒米の田んぼが見渡せ、刈り取った後の荒涼

とした風景と里山の風景は、形容しがたいほど情緒がある。自家製の豆腐やおから

とそばの「Sセット」をいつも頼む。そして「渡り舟」というそのままの酒を飲む。

すこしずつ酩酊していくと、風景の中に自分が溶け込んでいくような感覚になる。

「壺中天」とは、こんな心境のことをいうのだろう。主人は、もうすぐ70歳になる。

先週ウロフェッショナルで紹介されたわが師高橋さんも来年70歳になり、広島

から大分の杵築(きつき)に移り住むらしい。亀田窮楽の「研精極本原」の世界。

八郷の里山にもたくさんの柿の実がなっていた。東京にもどって、「声ヨガ」

の準備をしていたら、ダメ中のまいこ先生から、故郷岐阜の柿がおくられてきた。

明日スペインに旅立つ中村徳子さん、カルロスのふたりが素敵な声ヨガと、

タンブーラ、バーンスリーというインドの古典的な楽器のミニコンサートもとても

素敵だった。カルロスに柿をわたしたら「カキ」とスペイン語で叫んだ。カキはカキ

というらしい。日本のものとは少し形が違うらしい。今ごろスペインに向かう飛行機

の中のかばんに、岐阜の柿がもぐりこんで旅をしているかも。

明日明後日は「緋色の雪」という演劇をやるので、どちらも16時で閉店。

日々是道場。日々是初心。

 


冬は「とうじ蕎麦」が美味い

2013-11-19 08:48:57 | Weblog

昨日の夕方、カウンターが俳優さんたちで埋まった。

来週の22日、23日に声優さんたちの朗読劇をやるのでその打ち合わせ。

年に何度か、作曲家の難波研さんと、作家の天城凛太郎さんと、アニメの声優さんたち

が天真庵で、そんな素敵なことをやる。今回は「緋色の雪」。緋色とは、昔から日本人の好む

色で、陶芸の世界でも備前焼の「緋襷」(ひだすき)は古来より器好き骨董病の人たちに愛され

続けている。素敵なフライヤーを玄関のところに飾ったら、十間橋通りが「アキバ」のような

雰囲気になる。音楽や芸術は一瞬にして、人の人生を変えたり、街を変えたりするのが、いい。

今日は「書の会」。煎茶を入れる二階にはりゅうじこと、貞本竜二先生(ぼくは、りゅうじ、と読んでいる)

の「空」という掛け軸が飾ってある。彼が二年前に二階で「個展」をやったときの作品。

竜が空に昇っていくような力強さと、しなやかな筆使いが見事で、自分のお茶の入れ方も

そうありたい、と自戒の意味もふくめ、見ているし、見られているように思う。

陶芸家の河井寛次郎の言葉に「花を見ている 花も見ている」という言葉がある。

自分を中心にしてものごとを判断することが多いが、相手があり、そこにも「命」があり、

こころがある。「書を見ている 書も見ている」「器を見ている 器も見ている」

床の間には、亀田窮楽の書をかけている。江戸時代の京都の書家で、大酒飲み

だったらしい。売茶翁を物心共に応援してくれた文人。

「研精窮本原」という書だ。無駄なものを落としていくと、本質にいきつく。そんな意味。

寒い夜に勉強した後は「とうじそば」が美味い!

明日はお休みだけど、「声ヨガ」をやります。2000円(そばと珈琲つき)