長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

トラ トラ オートラ!

2009-12-31 07:18:36 | Weblog
お座敷遊びで、そんなのがある。
お酒をすすめるとき、「さ、さ、どうぞ」
なんてことをいう。それから笹を連想し、笹といえば寅が
よく似合うので、酒のみのことを「トラ」、大酒飲みの
ことを「オオトラ」と呼ぶようになった、というのが定説だ。
来年は「寅年」。憂うこと多い昨今だが、飲みすぎて
オオトラにならないように、気をつけたいものだ。

昨日、自分のHPを見てがついた。表紙に掛軸がのっている。
黄檗山の木庵禅師が書いた「寅」、正確にいえば「虎」という文字。
「虎の鬣が、風で大きくそよぐように、黄檗の宇宙のような禅が
世のなかに広がっていきますように」みたいなことが書かれてある。
木庵といえば、夏目漱石の小説にもでてくる。
さっそく、今日の早朝に、蕎麦を4回打って、掛軸を、
「木庵禅師の虎」にした。1日新年を先取りした気分になった。

今日はこれから、また蕎麦打ち三昧。
営業は4時まで。
7時からは「事納めコンサート」
赤松林太郎くんのピアノと、渡辺佳代ちゃんのオーボエと
愛甲雅美さんのボーカルで、1年をしめくくる。豪華な
大晦日になりそうだ。

来年は5日から。
4日の夜は、「事始めコンサート」(18時開場)
N響の山根さんのクラリネット、大宅さんのピアノに
あわせ、俳優の新城さんが、詩を朗読してくれる。



行く人 来る人

2009-12-30 07:10:57 | Weblog
もう正月休みに入った人が多い。
昨日は、新幹線の切符を持ってきた人が二組もあった。
ひとりは京都まで帰る人、もうひとりは岡山まで帰る人。
反対に休みだから、「東京スカイツリーを見に」きたついでに
立ち寄る人も、いた。
「行く年 来る年?」という番組があったと思うけど(今もあるのかしらん)
そんな感じだ。

先日は対馬の友だちが「蕎麦粉」をおくってきてくれた。毎年おくって
きてくれてる。蕎麦粉は、仏教やお茶やいろいろな文化といっしょに、
大陸から対馬経由で、日本に入ってきた。対馬からおくられてくる蕎麦粉
は、蕎麦の原種。これをそばがきにして、かえしと柚子胡椒で食べると、
「亜細亜そば」の味?がする。感謝。

いよいよあと二日で今年も終わりだ。さきほど、お店にいって、
出汁の準備と、蕎麦打ちの準備をしてきた。
今日明日は、肉体労働日。




かっぱ橋

2009-12-29 06:49:57 | Weblog
昨日は久しぶりにかっぱ橋にいってきた。
来年そうそうに「伝授の会」が始まるので、初心者用の
蕎麦道具を調達。かっぱ橋までは、チャリンコで20分ほどで
いける。この距離感がとてもいい。そば湯用の土瓶の手もへたってきたので、
器やで新しいタイプの竹のものを調達した。帰ってきたら、店の前の壷に真っ赤
な実をつけた南天が、投げ入れてあった。近所のSPICE CAFEの
おかあさんが、後で店の前を通って、「正月用に飾って」とのこと。下町らしい
やさしい心づかいに感謝。さっそく、二階の信楽の大壷に飾ってある、松竹梅
に、南天をくわえたら、こころが正月になった。

夕方になると、般若君が木曾から、赤かぶを持ってきてくれた。
新しい白井亭の仕事を依頼され、それを納品して、やってきた。
土産にもらった木曾路の特別純米を、ふたりで30分かけて、あけた。

今日は、九州とか遠くから以来された「年越し蕎麦」を発送する日。
今日から三日間は、蕎麦職人になりきる日。

赤かぶ

2009-12-28 06:55:40 | Weblog
長野から赤かぶが届いた。
しばらくいぶりがっこを楽しんでいたら、
昨日は木曾村から「あかかぶ」が届いた。
ちょうど夕方、ゆーさんたちが「大人の蕎麦会」
をやっていたので、だしてみたら好評だった。
木曾の般若君も、この季節は広い工房に
ストーブを4つつけても、5度にいかない日が
続くらしい。夜は、深々と冷え込む中で、
あかかぶを酒肴に、木曾路などを熱燗にして
飲んでいるらしい。ま、今年は般若君も伴侶くん
ができたので、ぬくぬくだろうけど・・

なんてことを、考えながらいると、弘前から
生のほたてが、どばっと、おくられてきた。
ほんとうに、いただきものの多いこと。
今年も、ほんとうに、いろいろなご縁をいただいた。

30日までは、通常どおり営業。
31日は、4時まで営業。
その後7時から「事納めコンサート」


伝授の会

2009-12-27 07:26:04 | Weblog
今年も「いぶりがっこ」が届いた。
もちろん、農家の人が、自分でつくった大根を
自分の納屋で、桜の木で「いぶって」、つくった「がっこ」(つけもの)
なのだ。そのまま薄くきるだけで酒がぐびぐび飲める。
クリームチーズとあえると、不思議な酒肴になる。
木綿豆腐をくずして、いぶりがっことまぶし、刻んだねぎをいれ、
醤油をかける。それをごはんにかけたりしたら、朝からどんぶり三杯
くらいは、へいきかも。

もう仕事の「事納め」も終わった人が多くなった。ので、
お昼から「蕎麦前に一献」という人が、多くなった。
自分もオフだったら、きっと、いぶりがっこと、少し
ぬるめの燗酒でも飲みながら、白日夢でも見たいものだ。
今年の「事納め」は。31日の「事納めコンサート」。

来年の1月13日から「伝授の会」が始まる。
1度に2名しか教えられないけど、3名が
「伝授の会に参加したい」と、この指に止まった。
もうひとりいると、午前と午後にわけてできる。
ので、「あとひとり」、煎茶と蕎麦と珈琲道を
歩いてみたい人があれば、ご一報くだされ。

タイムドメイン

2009-12-26 07:19:05 | Weblog
昨日はタイムドメイン。
気のおけない仲間たちが、お気にいりのCDと
食べ物、飲物を一品づつ持ち寄る日。
昨日はクリスマスだったので、いつもより、より
豪華だった。クリスマスは、クリスマスと忘年会が
一緒くたになる日でもあるし、忙しい師走のしめくくり、
みたいな日でもある。

先日24日は、湯河原から東京にとんぼ帰りをした。
友だちが、ワカの新しい病院を紹介してくれた。
午前中が検査で、昼を「天真庵の蕎麦を喰いたい」
ということになったので、そばがきとそばと黒豆茶で
「退院祝いと、次の手がうまくいくように」と願い
を込めた蕎麦会。
22日に順天堂病院を退院し、24日に新しい病院で
次の手を打ち合わせをし、昨日から千葉の病院に
入院した。転移した肝臓ガンの進行が思った以上に
早いので、今回はその進行をとめようという処置をする。

お店は30日までは、12時から19時まで通常運転。
31日は、「事納めコンサート」があるので、
12時から16時まで営業。
新年は1月5日から、営業。(4日は、「事始めコンサート」)
「事納め」「事始め」のコンサートは、満員御礼申し上げます。

2月5日(金)は、恒例の「マリオネットのライブin天真庵」


石葉

2009-12-25 08:01:10 | Weblog
いしば、ではない、せきようという。
湯河原にある人気のある旅館。
ここの旅館の方が、毎月一度の「お花の会」
にこられている縁で、原田先生の「青竹教室」
を行うようになった。
正月といえば、松竹梅だけど、とりわけ竹というのが
いけにくい。つまり水があがりにくい植物なのだ。

さっそく大広間で、早朝に竹林で切ってきた竹を
生ける講習が始まった。ここの間にあるテーブルと椅子
を、般若君がつくった、というのも、無駄のない縁で
根っこが繋がっている、と痛感した。

竹というのは、まっすぐ天に向かって伸びていくのと、
節々があって、成長していく姿に、古来より日本人は、
生きる手本、みたいにしてきたふしがある。
「青竹を割ったような正確」、なんていうのが典型である。

井筒くばり、という青竹を井形に組んだものを土台にする。
いけばなも、人生も、この「土台」がしっかりしないと、
はじまらない。

いろいろなことを、今回は学ばしていただいた。
講習の後は、夕食。舞台に、青竹の生けたものが、ろうそくの灯
に照らされて、幽玄な感じの中で、地でとれた魚や野菜の懐石が
、選りすぐれた器に並んででてきた。「開運」のぬる燗を、
薄手の備前のぐいのみで飲みながら楽しんだ。

翌朝、朝風呂から帰ってきたら、部屋の窓の前の木に、しじゅうからや
ヤマガラが遊びにきていた。山猿も庭に遊びにくる。
なかなか野趣満天な湯河原の石葉。
「またいきたくなーる」というエキスが、あちらこちらにちりばめられて
いる、そんな温泉だった。



湯河原にいく。

2009-12-23 07:43:57 | Weblog
今年最後の連休。
来年からは、第二水曜日も休みになる。
どう考えても、来年はもっと世のなかが大混乱
になるだろうから、少し時間に余裕をもたせて、
勉強したいと思っている。第二水曜日は、
朝にお茶会を開き、焙煎と蕎麦打ちの「伝授の会」
をやろうと思っている。
本気で、「お茶と焙煎と蕎麦打ち」をやりたい
人は、ご一報ください。

今日はこれから、湯河原の石葉にいく。
お花の原田先生が、青竹の生け方の研修をやってくれる。
石葉には、般若君のテーブルとイスもあるので、前前から
1度泊まりにいきたいと思っていた。

酒飲み仲間に 遊び仲間 苦労し遂げて 茶の仲間

一服のお茶(コーヒー)を飲みながら、人生を語れる友達を持つ、
またはそんな至福の時間を持つ。それに勝る幸せはない。

明日は、元気が旅立って100日。 合掌





英語で蕎麦会

2009-12-22 07:25:12 | Weblog
昨日は、順受の会の忘年会だった。
この会は、最初は渋谷の公共の施設を
使ってやっていた。その後、駅前の「なんとかかんとか」(まったく
名前を思い出せない)という居酒屋で、焼酎を飲みながら談論風発
をするのがならわしだった。
ちょうど、寒山拾得の世界を描く南條先生と出会い、天真庵を
池袋に結んだばかりだったので、場所を渋谷から池袋に移した。
この会の先生が鹿児島、幹事さんが長崎、場所と料理を担当する
小生が福岡ということもあり、焼酎を飲むことがならわしになった。

今日は「英語で蕎麦会」
この会も、池袋時代からやっている。最初の先生は、ビル・スメール。
「ぼくの名前をとって、ビールとスルメで英会話ネ!」という
米国式オヤジギャグから始まった、飲みながら英語を勉強する、
というのがスタイル。
二代目の先生の岩本さんは、下戸だった。ので、生徒が楽しそうに
酩酊していくのを、素面でコーヒーを飲みながら、うらまやしそうに
していた。今年、近くの長屋に居を移し、少しづつ酒の訓練もしている
うちに、2合半は飲めるようになってきた。でも最初から飲みながら
やると、途中でコックリさんになるので、最近は途中から飲む、
というスタリルになった。

立って半畳 寝て一畳 どんなに飲んでも二合半

「足るを知る」というのは、これからの時代のキーワード。

明治一代日本人

2009-12-21 07:15:40 | Weblog
今日は寒いけど、夜は順受の会の忘年会がある。
月に一度、天真庵が「儒学バー」になる日。
渋沢栄一翁が、「論語とそろばん」を根底におきながら、
事業を経営していたように、明治の経営者は、「経営哲学」
と数字のバランスをしっかり持っていたようだ。
昨夜「坂の上の雲」を見ていても、明治の日本人が、
世界的なものさしを持って、誇りと気骨を持っていたと思う。

そのままNHKを見ていると、ニューヨークのウォール街を中心とした
「金融経済」の歴史と、バブルの要因を解説するような番組をやっていた。
井原西鶴が「人間は欲に手足がついたようなもの」と名言をはいたが、
その進歩しない人間の欲が、コンピュータの力も借り、世界中に
広がっていった、という感じだ。
そろそろ、「お金で買えない幸せ」みたいなものを、それぞれ
の人が、まじめに考えいくときがきていると思う。

温故知新ではないけど、こんな閉塞感がただよう時代は、
古人の生き方や哲学に学ぶことに限る。
来年は「中江藤樹」を勉強する。
少し天真庵に教科書を置いてあるので、興味のある方は
申し出ていただきたい。

明日は「英語で蕎麦会」