水曜日は、そんな地名で茶会があった。京成にのって30分ほどでつく駅から歩いてすぐのところだ。
毎週金曜日に、そこの主人が、庭に咲く季節季節の花をもってきてくれる。
玄関をくぐると、むらさきしきぶ、ほととぎす、白花桜蓼(しろはなさくらたで)など、茶人好みの
茶花が咲き乱れている。よく手入れされた松の横に、椿の白い蕾があった。秋一番に吹く風に
ちなんで、「初嵐」という。この花が咲くと、秋が始まる季語を感じ、それから冬にかけて、いろいろな
椿を愛でる季節がやってくる。
織田流煎茶道の先輩でもあり、茶以外にも、書や文学や酒などいろいろなことに造詣が深い。
最近は料理がめっぽううまうくなり、先日はパエリアをご相伴にあづかった。テーブルの上には、久保さん
の絵志野の大き目の徳利に、淡い紫色したほととぎすが投げ入れられている。人をもてなしするのに、「花」
ほど、ものいわぬ「おもてなし」はない。しかも、買ってきた洋花が、値段だけ高そうな花器に飾ってあったりするのは、
なんとなく花よりも、それを好む人の悪趣味が鼻につく。ま、そんな趣味の人の家に招かれることは稀有だが。
お茶会を入れて4時間もながいして、いわゆる「ながっちり」になってしまったが、いい時間というものはあっという間
に過ぎてしまう。
昨日はなんとかいう有名な大手出版社の取材。「おそば」の雑誌に紹介されるらしい。こないだも
そばの雑誌に「珈琲の美味い店」として紹介された。今回もそれに近い内容なので、取材にあわせて、
豆を焙煎し、米のお櫃で蒸らし、普通はざるそばなんかで使うざるに移して、ダメ豆を選別し、石臼で
珈琲豆を引き、久保さんの黄瀬戸の珈琲ドリッパーで珈琲を入れ、カメラマンたちがきたので、その一連の作業
と道具を写真にしてもらい、ガレットを焼き・・・・ほんとうに、自分でいうのもへんだけど、普通のこーひーやさん
より、いろいろ手間がかかることをやっている。
その後は、骨董屋さんから電話があって「いいものを見せてあげる」とのことで、でかけていった。
ちょうど今日が「二階で普茶料理」の日で、その時つかうにぴったりの漆の器たちだったので、ていねいに
コンポしてもらって、抱きかかえながら家路についた。今年いっぱい分のおこづかいが空になったけど、
洗心というか、禅をして、かゆをいただき、空っぽになった器を洗ったような気分。
1日(土) 鼓と笛の“縁”奏会
演奏:望月朴清(邦楽囃子 小鼓)・竹井 誠(笛・尺八)
19時開場 19時半開演 ¥5,000(お酒・肴・蕎麦・珈琲・付き)
23日(日) 布ナプキンのワークショップ布ナプキンの作り方や使い方をやさしく学びます。15時開始 ¥3,000(蕎麦・珈琲・付き) |
28日(金) LUNAライブ演奏:LUNA(歌)・黒田京子(ピアノ)19時開場 19時半開演 ¥5,000(お酒・肴・蕎麦・珈琲・付き) |