昨晩は久しぶりに雨が降りました。
ずっといいお天気が続いていたのでたまのお湿りもいいものです。
今日も曇っています。
障子洗いは一休みかな。
昨日は三昧の障子を洗い、
新しい障子紙を貼りながら色々と思いを巡らせて
自分は障子張りの仕事が好きなんだと気がつきました。
障子を洗うという行為は
母との思い出につながっています。
それも好きな理由の一つかもしれません。
子供の頃家の裏に共同の井戸がありました。
手漕ぎポンプの井戸で
洗濯の時など
ポンプを上下させて水を汲み出す手伝いをしました。
特に記憶に残っているのが障子洗いの時です。
家の中から外してきた障子戸を井戸の水が落ちる場所に寝かせて洗いました。
水の落ちる場所はコンクリートで縁をあげて
ちょうど障子が一枚寝かせられる大きさになっていました。
流れ口を塞ぐと水が溜まり、そこに障子を寝かせて洗いました。
その時の母との時間を今になっても覚えていて、
障子を洗うたびにその記憶が蘇ります。
ジャバジャバと溢れるように落ちてくる井戸の水と
タワシを使う母の手を見る幼き自分の記憶も懐かしく思い出すのです。
障子を貼るときは神妙な気分になるのも好きな時間です。
障子って本当に日本の独特の技術だと思いますよ。
指物師や、建具師の仕事って寸分たがわずの世界ですからね。
私には到底そんな仕事はできないでしょう。
友達は障子を見ながら今からでも指物師になりたいと言い出しました。
還暦過ぎのおじさんですからちょっと無理でしょうね。
障子張りの仕事は細かいポイントがいっぱいあります。
その一つ一つをチェックしながら紙を貼るのは結構楽しい時間なのです。
あと十九枚楽しみが残っています。