空の暗さが増すにつれておうし座の高度が上がる。プレイアデス、ヒアデス、二つの星団が美しい。久々に星座を撮ってみよう。そう決めて大きいほうのカメラにズームレンズを付け、焦点距離を50ミリにセットして空に向けた。カメラ感度2500、絞り5.6、露出時間6分。
牡牛が角先を浸しているあたりの天の川は水かさが浅い。目で見ると淡い銀河だが、写真に撮ると結構見ごたえがあった。暗黒のガスが、星の砂粒で出来た水面をうねるように隠しているのが分かる。ヒアデスが、そしてプレイアデスが生まれたように、このガスからまた星が生まれるのだ。よく見ると、この近くの天の川はほんのり赤い。牡牛のいる銀河は星の産屋でもある。