宇宙(そら)に続く丘

プレリュード小学校1年C組のしりとりちーが案内する宇宙への道
みかんの丘は不思議へ通じるワームホール

一つ目の大入道

2011年09月27日 00時34分57秒 | 

いるかと遊んだ後は西に動いて行く天の川をぼーっと眺めていた。その空を大きな流れ星がいくつか横切る。そう言えばアメリカの観測衛星が落下すると言う。その前触れだろうか。
そんな事をなんとなく考えているうちに東の木立ちの向こうから明るい星が昇って来た。木星だ。そう。この星を撮影するためにここにやって来たんだった。星野撮影のガイド鏡に使っていた8センチフローライト屈折からWebカメラを外して、大きいほうのカメラEOS5DmarkⅡを取り付ける。まだ低いから滲むかな。案の定カメラを通して見た木星は上が青く下が赤い。(写真の右側が上です。)大気のプリズム効果だ。しかも気流が悪くて激しくさざめいている。まるで風にたなびく旗だ。こんな状態でちゃんと写るのかな。

でも、えっ、あれ、木星の縞が二つある。そう。去年の今頃撮影した木星は縞が一本しかなかった。1年の間に元に戻っている。しかも、今日はこの時刻、南のほうの縞の中に大赤班がはっきりと見える。気流のせいでぼやけてはいるが、大赤班の両側に小さな赤い渦も見える。正直に言おう。長く星を眺めていながら、これほどはっきりと大赤班を意識したのは初めてだった。いつも脇のほうや後ろ側にいて、面と向かった事が無かったのだ。

前にも言ったが、僕の写真は惑星の場合その星の北極が上に来るようにしてある。だから去年消えたのは南の縞。ただ、2010年8月31日の写真を見ても分かるが、縞は消えても右端に赤班だけは残っていた。それが今年は堂々と幅広の縞の真ん中に鎮座している。そう。これでこそ木星だ。

続けざまに50枚ほど撮影したが、木星の自転は早い。10時間足らずで一回りするのだ。だから重ね合わせようとすると一気に撮影した写真でなければならない。上の木星は2011年9月23日午後11時10分の1分間に撮影した7枚を合成してある。(衛星と本体は露出時間が違います。)

太い縞の中に赤い目。ひっくり返った一つ目の大入道は、目をゆっくりと左に転じていった。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする