宇宙(そら)に続く丘

プレリュード小学校1年C組のしりとりちーが案内する宇宙への道
みかんの丘は不思議へ通じるワームホール

夢の扉

2012年08月21日 00時25分49秒 | Weblog

かぐや姫の館「竹取庵」そのドアをどんなデザインにしようか。それは建物を作り始めた時からの課題だった。姫の館が姿を顕わし、内装の工事も次第に進む中、今年に入ってようやくドアの設計と施工に手を付ける時がやって来た。ところが、それと同時に過去に無いほどの量の仕事が押し寄せていた。忙しさの予感の中で、ドアにステンドグラスを入れること、そのデザインはかぐや姫に因んだものにすることという二つだけを決めたところで工事は足踏み状態となった。そこへ会社の大先輩がステンドグラスの制作を買って出てくれたのだ。
思いも掛けない助っ人。申し訳無いと恐縮ながらも、デザインを本気で考え始める。一番大きな窓に雲間の月を置き、下の窓には斜に切った竹を、また上の窓には兎をあしらった。一番下の小窓は空だ。パソコンのモニターに現れたドアは、まるで子供の漫画に出て来る様な幼稚なデザインに思えた。しかしまあ、これが僕の頭の中なのだ。居直って型紙を作り、先輩に渡したのが一月中旬。程無く使うガラスの見本を見せてくれ、やがて「出来たよ」というメールに、専用のケースを作ってもらいに行ったのが四月の末だった。それからドアが完成し、グラスが入るまでになんと3ヶ月半も掛かってしまった。

まあいいか。先輩夫婦も喜んでくれているし、でも色合いがやっぱり派手な気がする。これでは、ドアをノックするとうさぎがひょいと顔を出しそうではないか。うさぎか。良いな。そうだ、ドアの外に兎のウェルカムボードを置こう。
みかんの丘の竹取庵。入口でうさぎ達が歓迎してくれる。そう、このドアは僕にとって「夢の扉」なのだ。

コメント (2)
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