昨日帰宅しようとしてなんとなく空を見ると、宵の明星の少し西に三日月が掛かっていた。あれ、明日はこの二つが横に並ぶんだ。仕事も山を越えたし、上がってみようかな。
というわけで平日ながらみかんの丘へ。昼間は空全体が霞んでいたが、仕事が終わって丘に駆け付ける頃には思ったよりたくさんの星が見えていた。これなら星雲の撮影もできるかもしれない。目を西に向けると、東に歩を進める月神アルテミスが、美の神ビーナスを少し追い抜いていた。
ランデブーと言うほど接近してはいないが、美を競う二神だけに黄昏の残る西の空でも際立っていた。この二人を取り囲むように、オリオン、おおいぬ、こいぬ、双子、ぎょしゃと、冬の星座が顔を並べている。
今夜の月齢は3.7。やや太めだが地球照も何とか見えた。なにしろ長い間入らなかった観測デッキ。うっすらと埃が積もり、海が近いだけになんとなくペタペタする。掃除してやらなければ。ゴールデンウィークは月が明るすぎて撮影出来ない分、頑張って掃除しようか。そう思いながら望遠鏡のカバーを外して20センチにカメラを取り付けた。