文明化重視から文化再生へ、日本の文化の根源を支える、生業(なりわい)。その再構築にIT技術の導入を

ふゆみずたんぼで生態系保全農業。商工業はIT生産技術。出版はXMLフオーマット、フルバッチ制作で再構築を.

フルバッチ。昔の歴史をひもとけば分かることも(7)

2006-10-13 22:57:03 | 組版プロの思考からXMLを考える
 明治時代初頭に日本に移植された技術の一つとして活版組版技術があります。その全ての技術は、幸いなことに、先進国であった欧米で技術的に確立された、その完成された技術体系を、日本国内で日本語処理用に再構築したと考えられます。
 それを日本語の環境で再構築をすることで明治の中期には、日本語の活版印刷技術として、すばらしく確立され、以降100年以上に渡って、国内で隆盛を極めました。
 当然、江戸時代からの木版技術は急速に存在感を喪失しています。

 日刊の新聞発行としてスタートした東京日々新聞社(現在の毎日新聞社の前身)で幕を開け、それが順次出版、印刷へと広がっていきました。
 日本語フオントの選定から活字の作成方法、組版ルール、写真製版技術の導入、製版技術、印刷インキ、印刷用紙、印刷機器まで、何もかも新たに作成されました。それに携わった先人達の苦労は並大抵ではなかっと考えます
 組版技術に関しても、基本原則の最も重要な技術の一つが文選、植字の完全分離でありました。組版は統合技術であり、肝心なことは標準化した環境が必須です。
 まず、業務現場で言えば、職務分担に係わることですが、活版組版で言われる文選職能の再度の確認が第1かと考えます。その上で、植字機能の再確認が第2です。
 
 いまは、どうでしょうか
 明治時代と異なり、組版原則は順次ルール化されていますが、技術が分野別にまとまっていく、まさに同時並行的に私どもが生きているわけで、どれが正当な進化を遂げて、分野別の技術として確定していくのかが未知数のまま可能性のなかにどっぷりと浸かっています。
 組版原則も、画像、図版、地図等の情報も、成立する経過も進化も組み立て方もまちまちであり、どのメーカのどの規格が勝ち抜いてデファクトを勝ち取れるかが分かりませんでした。
 その為もあって、各印刷会社はここ20年間、
あっちの水は甘いよ……、こっちの水は辛いよ……のごとくふらふらと、デファクトになるべき環境を求めて、ふらふらさまよう立場の置かれてしまいました。

 その中で、結果として抜群の安定感をもって、組版の分野をリードしてきたのは
文字組版では㈱写研と、㈱モリサワであり、欧米系ではADOBE社でありました。

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