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今日は帝劇 明日は日劇 はたまた国技館に後楽園ホール さらには落語家の追っ掛け 遊び回る日常を描きます。

ケラ&仲村トオル&緒川たまき「砂の女」

2021-09-03 09:11:00 | 日記
三軒茶屋のシアタートラムで上演中の「砂の女」です。
阿部公房の原作を、ケラが上演台本化して、演出したもの。
ケラが夫人の緒川たまきと立ち上げた「ケムリ研究室」の第二回作品です。

冒頭、人形遣いのシーンから始まります。
村人役で出演している廣川三憲らが、
男を操り、状況を説明し、やがて男役の仲村トオルの声に変わっていきます。

愛情の無くなった妻に、嫌がらせの書き置きを残し
砂丘の村に、昆虫採集に来た中学教師の男。
終バスに乗り遅れ、村で一夜を過ごす羽目になる。
案内されたのは、女が一人で住む砂穴の底にある家。
縄梯子を伝って下りていく男。
夜になると、女は砂かきを始め、その作業は延々と続いた。
翌朝、男は、家を出ようとするが、縄梯子がないことに気づく。
そして•••

男は、何度も家からの脱出を試みるが、全て失敗に終わる。
そして、ラスト、子宮外妊娠した女を医者に運ぶため、村人たちの監視の目が緩むが
男は脱出しようとしない。
舞台は、7年の月日が流れたことを示唆して幕となる。

男の焦りと諦観 女のミステリアスさ 
滑稽な村人たちの、時に見せる不気味さ
などが表れた面白い舞台でした。