今朝は強烈に暑い大阪。
沖縄地方や九州北部を襲った台風11号は日本海の方にそれて近畿直撃はなさそうですが、南からの風が強いのか、朝8時半の時点でもう35度を超えています。
日本海側もフェーン現象で37度に達する所もあるとか。
日差しが痛い。
真夏が戻ってきた感じがします。
で、今朝の開店時の話。
10時オープンなんですが、9時55分頃にシャッターをガラガラッと上げたら、ご年配の男性が小走りで近づいてきた。
お客様「おぅ!開いた開いた!待っとたんや!ちょっと修理してんか!」
と、ズボンのポケットから文字盤にバックス・バニーが描かれたフャッションウォッチを取り出した。
店主「えっと、修理ですか?」
お客様「そうや、修理」
店主「電池切れじゃないんですかね?」
お客様「電池? 電池切れるんか?」
...
店主「電池は切れますよ(笑)電池交換して動けばいいですけど」
お客様「電池...電池...か? 分からん。見てんか」
店主「はい。5分か10分ほどお時間ください」
お預かりして裏ぶたを開け、入っていた電池をチェッカーで調べたら...
電池切れです。
新しい電池を入れたら...
動きました。
だって電池切れだったから(笑)
時々今朝のおじいちゃんと同じくいきなり「修理して!」と持って来られるお客様がいらっしゃいます。
確かに時計が止まったら故障かもと思いますが、普段電池で動いている時計が止まったのなら、まずは電池切れを疑いましょう。
電池切れは故障ではありませんから。
車で言うとガソリンが切れただけです。
ガソリン切れで「故障した」とは思わないじゃないですか。
ま、時計には電池残量のゲージは付いてないので、切れたかどうか分からないですが。
一般的な腕時計の電池寿命はおおよそ2年前後。
古い時計だと電池寿命が段々と短くなってきますが。
ま、1年~1年半以内に電池交換した記憶がなければ概ね電池切れだと思っていただければいいかと。
時計の種類によっては電池が5年持ったり、10年持ったりするものもあります。
お客様「兄ちゃん、長持ちする電池入れといて!」
これも数年に1回言われます(笑)
残念ながら長持ちする電池というのはございません。
時計が小電力設計になってるかなってないかの問題。
「リッター100キロ走るガソリン入れといて!」と言ってるのと同じです。
燃費の善し悪しはエンジン性能の差です。
で、何が言いたいのかと言うと、時計が止まったらいきなり「修理だ!」と思わず、まずは「動かないので見てちょうだい」と時計修理店へ持って行くのが正解かと。
手巻きや自動巻きといった機械式の時計で、振っても巻いても動かない場合や、ソーラーウォッチを明るい所に出しっ放しにしてるのに動かない、最近電池交換して間がない等は修理の可能性が高いですけど。
...
判断が難しいですね。(><)
やっぱりいきなり「修理してくれ!」でいいです(笑)
後はこちらで判断させていただきます(笑)
店主「電池切れでした。ちゃんと動いてますよ」
お客様「おぉ! やっぱり電池切れか!」
...
やっぱりって...(笑)
では、修理品のご紹介。
こちら↓
ROLEX デイトジャスト Ref.16233G 自動巻き
大阪府堺市西区在住のH様所有。
分解掃除、ケースパイプ交換、ゼンマイ交換、テンプ調整、パッキン交換、防水検査を行いました。
紳士用コンビのデイトジャストです。
シャンパンゴールドの文字盤に10個のダイヤがセッティングされたテンポイント仕様。
固有番号がL品番なので1988年~90年に製造されたモデル。
リュウズがねじ込めなくなったということで、ケースパイプの交換も要しました。
H様大事にお使いくださいませ。
「この間電池交換してもらったばっかりなのに、もう切れた!」と持って来られて、裏ぶたを開けて調べると、2年前に交換した日付のシールが貼ってあり、お客様に「うちで2年前に電池交換してますので、電池寿命を全うしてますねぇ」と伝えると「もう2年も経ったの!?」と言われることも多くある腕時計修理専門店トゥールビヨン店主
光陰矢の如し。
ということで、明日は定休日でございます。
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