この日3展目、そして最も時間を使い、作品内容に強いショックを受けた企画展。
ホーさんは1976年シンガポール生まれ。自国の建国物語を批評的に扱いデビュー、その後も歴史、政治の媒介者を懐疑的に見るスタイルを続けて注目の方とか。
この企画展タイトルと、極めてポップなデザインのフライヤーが展示中の何処からか来たものかは私的には不明。
時計と時系列をキーに展示は進んでいたと思われますが、私の足は戦前京都帝国大学を中心として西田幾多郎とその下に集まった「京都学派」の人々をビデオで紹介する一連の作品で釘付けとなりました。
ここでは彼らを1930年代一気に軍国主義化して行く日本の精神的、哲学的思想の担い手としての京都学派の評論だったり講演会がどういうものであったのか、徹底的に批評していきます。
門外漢と言いつつも大学で法学部だったものとして、政治思想史の中で西田幾多郎の「善の研究」は言及されるべきものでしたし、鈴木大拙、禅との関係性は何となく知るところでしたが、
大東亜共栄圏に対する肯定的ビジョンはそれが実際に軍部に受け入れられていたかは別として知らなかったところで、
三木清などを弟子として輩出した方として左翼的傾向にあるのかと思って思っていたので意外でした。
などと語ると無知を曝け出すことになるのでこの辺で…
展示で気になったものをアーカイブにて:
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