トンリョウ(TongLiao)ワークブーツ/バイクブーツ

ちょっと作りが違うワークブーツです。

9ホールブーツの吊り込み

2013-11-22 12:44:07 | Boots
新しいワニを使ってアッパーを吊り込みました。



今回吊り込んだのは9ホールのブーツです。



これが吊り込む前のアッパーです。

この状態から木型の形に成形していきます。



吊り込みは全体を木型の形に成形するんですが、今回はつま先の吊り込みを紹介します。

なぜ、つま先を紹介するかというと、つま先がもっとも革を立体にする部分だからです。





私の作っているハンドソーンウェルテッドはアッパーの革を釘で仮止めします。


その際、先芯や月形といった芯材をアッパーの革と接着するための水性糊以外の接着剤は使いません。

接着剤を使うと吊り込みの手間はだいぶん楽になるんですが、私の作り方だと
その後の作業が大変になるんですよね。



それでは作業に。

写真のように釘を「これでもか!」というぐらい打ちます。


指で押さえているところに見えるのが吊り込む革です。つま先と踵は全部で3枚の革を吊り込みます。

甲革(表革)裏革(ライニング)とその間に先芯(つま先の保形芯)です。

「あれ、先芯の革が薄くない?」と思われた方がいると思いますが、先芯の革は吊り込み部分を
薄く漉いておきます。
革の厚みをそのままにすると段が出ちゃうんですよね。



まずはワニでアッパーを引っ張ります。

このときアッパーのシワが見える所に出ないように革を伸ばしたり縮めたりしながら
捻ってギャザーを寄せていきます。


この作業なんですが、革が厚ければ厚いほど、木型のつま先がポッコリしていればしているほど大変になります。






ワニで引いたら釘で仮止めです。

釘もワニで打ち付けます。

この新しいワニは釘も打ちやすくできています。(スバラシイ!!)
(たまに指も打っちゃいますが・・・・【笑】)





今回のブーツはダブルと言ってウェルトを一周巻く仕様なので、この作業を底面すべておこないます。



写真の上下を比べるとアッパーの革にギャザーが寄っているのが分かりますよね。

ちなみに、一回ではシワが取りきれない場合があるので、その場合はシワが出ている部分を
もう一度吊り直します。


そうして吊り込みが終わった状態がこちら。

見える部分にシワが入っていません。

平らなアッパーと先芯がこの形になってるんですよ。




全体的にはこんな感じです。

この状態だと先芯が入っている部分の境い目がキレイじゃないので先芯が半乾きになったら叩きます。




という事で今回はここまで。













トンリョウではお客様の足を採寸し、履き心地はもちろん、デザインや仕様まで対応してお作りします。

興味のある方・ご質問のある方はお気軽にご連絡ください。



価格 : ラスト(木型)代  ¥ 20,000(税込¥21,000) ※初回のご注文の場合は必要になります。
      ブーツ代    ¥105,000(税込¥110,250)~

詳しくはホームページをご覧ください。

 
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