ワーズ・アンド・プログレッシブ・ロック WAP Vol.1
昨年、たまたま、見つけた、プログレ関連の書物です。
私が知らなかっただけで、
プログレファンの間では知られている書物だと思われます。
表紙
タイトルロゴが「WAP」と書かれているようです。
説明がないとちょっとわかりませんでしたね
裏表紙
ノヴェラのアルバムの宣伝広告
1980年発行で、背表紙のある仕様。
表紙裏と裏表紙裏を含めて全45頁。
価格も表記されていて定価380円とあります。
特徴としては、
キングレコードや、
フールズ・メイト誌の広告が掲載されていたりするのですが、
カラーペイジがない事と、
和文タイプによる紙面になっており、
雑誌というよりは、
上質なミニコミ誌という印象。
編著の方や執筆スタッフが、
音楽関連の出版社や、
レコード会社と繋がりを持っていているようです。
主な内容は、プログレの歌詞と訳詞になっていますが、
プログレネタを織り込んだ投稿者か編集スタッフの私文も後半に見られます。
目次はこんな感じ
(特に何頁とかは記載されていません。)
・・・・ロックワーズ・・・・
「アフターズ」´79年 ハットフィールド&ザ・ノース
「ア・ブラック・ボックス」´80年 ピーター・ハミル
「メイド・イン・ジャーマニー」´75年 アモンデュールⅡ
・・・・ワップシリーズ・・・・
イエス;「イエス・ファースト・アルバム」´68年 歌詞+エッセイ
・・・・サウンドアバウト・・・・
「マレデッティ」´76 アレア
「ライヴ」´75 マグマ
「カマンベール・エレクトリック」´71デビット・アレン&ゴング
「スティル・ライフ」´76 V.D.G.G
・・・・スペシャル・・・・
ロバート・フィリップ; 「アバウト・ミュージック」 by R. フィリップ
ジェネシス; 「ジェネシス・・・ユア・オウン・スペシャル・ウエイ」
◎ 1980年という事もあり、「フィリップ」になっているのをそのまま書き写しました。
それで、EL&Pの文字が登場するかという事ですが、
辛うじて2ヵ所ほど登場しておりました。
目次の「ワップシリーズ」にはイエスのファースト・アルバムに関して、
3者がそれぞれに思いを綴っているのですが、
1人のエッセイの中に「ELP」が登場しています。
『 「ハロルド・ランド」がエマーソン、レイク&パーマーの「ラッキー・マン」に似ていて、同じ反戦でも、イエスやELPは、日本のフォークの反戦歌と違って、もっと内的部分に訴えている・・・・ 』
という解釈の箇所。
それと、
「スペシャル」の頁に、
出典が明らかになっていない、
ジェネシスへのインタビューが1頁だけあります。
その中で、トニー・バンクスへのインタビューがあり、
プログレバンドのスタイルに関するインタビュアーの質問に答えている箇所です。
書き写しますと、
『 インタビュアー
「ELP(もういないよ)やYESと比べられますね。」
トニー
「無意味な比較です。彼らは各個人のソロや音楽観に多大な重きをおいて いるのに対してウチはあくまで歌を基調をしてきたバンドですから。」 』
1980年というと、
ワーナーパイオニア公認のEL&Pファンクラブが大阪にあった年でした。
メンバーの再集結なんて、全く考えられなかった頃です。
本誌が何号まで続いたのかは、
調べても解らないかも知れませんが、
もし、当時、私が本誌を書店で見かけたとしても、
今みたいに文章のどこかにEL&Pの文字がないかと、
凝視する事もなかったと思います。
ザッと立ち読みしたとしても、
EL&Pはプログレファンの中でも、
過去の遺物として扱われているのだなと、
受け止めて購入はしなかったでしょうね。
以上。
EL&Pを愛し続けてまいりましょう。