風の記憶

the answer is blowin' in the wind

処暑の頃~庄内の暦風景_14

2015-08-23 | 二十四節気

 

 

 

「陽気とどまりて、初めて退きやまんとすれば也」 (暦便覧)
「処暑」は暑さが止むと言う意味です。まだ昼間は暑い日が続きますが、暑さの峠
は越えて朝夕は心地よい涼風が吹く頃です。
山里には萩の花が咲きはじめ、野からは虫の音が聞こえてきます。農作物が実り
だす大切な時期ですが、台風のシーズンでもあります。
立春から数えて210日目(今年は9月1日)は雑節で「二百十日」と言われ、農業の
三大厄日です。

夏の熱い風の中に、秋の冷たい風が入り込むせいでしょうか、この頃は雷や稲妻
も多く発生します。
そして古より、この頃に雷の多い年は豊作になる、と言われていますが、あながち
迷信でも無く、実際に雷は空気中に窒素酸化物を発生させ、雨とともに大地に染み
こんで稲や植物の成長を助ける肥料の役目を果たすのだそうです。
「稲妻」は文字通り、稲の成長を助ける妻。豊かな秋の収穫を願う気持ちがこめら
れた祈りの言葉でもあります。

まだ暑い日中も日暮れとともに涼やかな風が吹き、葉陰からは虫の音が高まって
きます。衰えゆく夏の気配と、少しずつ高まる秋の気配が交差する季節「処暑」。
空を見上げると、夏の入道雲は勢いを無くし、その遙か高くに鱗雲や筋雲などの
秋雲が同時に見られるようになります。
夏と秋が出会い別れる空「行き合いの空」です。

夏の終わりはいつも、少しもの淋しく、そして美しく、大切な時間が過ぎてしまうような
もったいない気持ちになります。

過ぎ去って二度と帰らないあの遠い日を想うような季節です。

 


「 処暑 」 七十二候
 第四十候 ~ 綿柎開 (わたのはなしべひらく) 綿を包む咢[がく]が開く頃 [8月23~27日頃]
 第四一候 ~ 天地始粛 (てんちはじめてしゅくす) ようやく暑さが鎮まる頃 [8月28~9月1日頃]
 第四二候 ~ 禾乃登 (こくものすなわちみのる) 稲が実る頃 [9月2~7日頃]

 






酒田市本楯より







この時期、ニラの花が綺麗です。







鶴岡市羽黒地区より







少しずつ空が高くなってゆく頃







萩の花が咲き始めます







遊佐町杉沢地区







遊佐町月光川河川公園「旧朝日橋」
映画「おくりびと」の撮影に使われた橋です。



撮影DATA
Nikon D300s
TAMRON SP 90mm MACRO F2.8
Tokina AT-X 124 PRO DX F4
Nikkor AF-S DX 17-55mm F2.8G

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夏が終わる頃、必ず聴きたくなる歌
森山直太朗さんの「夏の終わり」

名曲です

夏の終わり
森山直太朗
ユニバーサルJ

 

傑作撰 2001-2005
森山直太朗
ユニバーサルJ


 


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2 コメント

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Unknown (伊藤)
2015-08-31 11:37:52
うららさん、こんにちは。(^^)

夏の終わりと秋の始まり。
この時期はついつい空を見上げてしまいますね。
高い空って、良いですよね。

秋は実りの季節です。特に庄内は田んぼが多いのですが、
日に日に黄金色に染まってゆく大地を見ているとわくわくして
きます。
でも、何故か少しだけ寂しい気持ちがいつもあって、これって
何なんでしょうね。

高く晴れた青空の“蒼色”
これもこの時期だけの色だと思います。夏の抜けるような青空とはちょっと違った、
もっと深く重い“蒼”
その色が少しだけ寂しい気持ちにさせるのでしょうね。
(^^)/
返信する
秋の訪れに。。 (うらら)
2015-08-28 00:19:08
秋の空はとても高い処に
あるように感じるのにあの、
空色はいつも濃い蒼を見せて
くれます(^^)
伊藤さんが撮られてる空の青
本当に澄みやかで綺麗な色が
出てますね(^^)

ずっと続く径…
夏が去りゆく中に寂しさも
想いつつ、私は一番居心地のよい
秋の気配に心躍らせています
(笑)
返信する

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