就労継続支援A型の「キャバクラ」を作ろう。という話が東北某県の発達障害者支援センター幹部(別の情報源からは某政令市基幹相談支援センター長)から発達障害当事者にあったという、人を馬鹿にしたようなセクハラ話がSNSでもたらされたことで思い出した。
愛知県尾張東部地方で5年ほど前、そのような就労継続支援事業所の企画があったが、認可が下りなかった。
立ち上げようとしたNPO理事長は破天荒な異端児として有名な方。
設立趣旨は「支援してすでに大勢の人を一般企業に就労させているが、しばしば悪い先輩に騙されて、給料をすぐに使わされてしまう。おごらされてしまう。」「だったら安心して遊べるところを提供したい。ついでに就労支援もしたい。」とのことだった。
就労移行支援や養護学校が発達障害や知的障害の人を一般企業に就労させることに成功しても、悪い先輩や企業によって搾取される話は、自分も身に覚えがあるし、いろいろなところで聴く話である。
聴いたとき、かなり無茶苦茶な話だと思ったが面白いとも思った。搾取されていることは事実だからそこへは具体的な手当てがあってもいいと。あの変わった理事長なら話を進めるだろうと。
立地予定の建物も見た。朝の弱い当事者も多いから、駅や家まで運ぶドライバーや料理や飲み物を作り準備や後片付けをするスタッフとして、就労継続支援はありかもしれない。
ただ初めから疑問に思ったのは、酔客にお酌をしつつプロとしてのおしゃべりをして生き残るには相当なコミュニケーション力が必要であるということ。ホステスとして生き残れる当事者が何人いるのかなあと。
現実として、風俗方面は軽度若年層の女性当事者がかなり入っている。彼女らをどうやって昼の仕事に移行させ身の安全を図るかが、福祉セクターではなくとも生活困窮者セクターの課題の一つであることも、自分は知っている。
だから、ホステスとして「就労継続支援」して、どこにつなげるの・・・という疑問が当初からあった。
案の定、この話は愛知県がボツにした。知的障害や発達障害の人たちへの詐欺的な搾取と、風俗就労による身体や精神へのダメージの問題。いずれも大昔からある話。
さらに100年さかのぼり、救世軍の山室軍平の話を思い出した。廃娼運動で有名で母子保護施設のさきがけとなった牧師さんだ。実態に心を痛めたのだろう。ついでに勢力拡大の意図もあったのだろう。やくざにぼこぼこにされて記念撮影されているし、救世軍は福祉の一大勢力で、世界的には赤十字社に次ぐ福祉団体だ。結果として、売春防止法はあってもザル法。母子保護施設も救護施設からもよからぬ噂話、支援職による醜い人権侵害のうわさがしばしば漂う現実がある。その中でも救世軍系列は軍事組織なので強権的(超法規的?)に修道院生活を強制するイメージがある。
この問題に、自分は手を付けられない。やばい人からは全力で離れる。それしかない。
最初の東北地方の話に戻ると、今の、サービス産業と化した福祉がそんな大問題に、対処する気概も能力もないと、自分は思う。
発達障害者支援センターにも基幹相談支援センターにも、就労継続支援事業所を立ち上げる能力も機能もない。そこの専門相談員が行動援護を生涯必要と断定し措置入院させようとしたとされる当事者に「就労Aキャバクラ」の話をする。やはり尾張東部方面で5年前にあった話や軍平が100年前に吉原方面で進めた話とは前提に解離があると感じる。口だけなのにそんな話をする。同業者にではなく「重度」の当事者にその話をする。
東北の話はっきり言って、役に立たないどころか有害である支援相談員の典型例だと感じる。ここまで醜い人物に相談支援が牛耳られているのなら、東北方面はセルフプランでいくことが賢明なのかなあと。
優秀な相談員が近くにいるとそれなりに心強いが、それは川の中で砂金を探すように難しい。使える「支援相談員」を知っていることはそれなりに意味のあることなのだろうが、必須のことだとは自分は思わない。
人間はお互いにいろいろ付き合いながら生きているが、付き合い先はいろいろあっていい。何も医療福祉の付き合い先である必要はない。たくさんの付き合い先があると人生は広がると思う。