1月10日、NASAは、2036年に25万分の1程度の確率で地球との衝突の可能性があるとされていた小惑星
(99942)「アポフィス(Apophis)」について、9日に地球に最接近(約1,450万km)した際の観測、及び
2011年と2012年に地上望遠鏡で観測した最新のデータを用いて再評価したところ、2036年4月13日の
最接近時の衝突確率が100万分の1以下となり、実質的に衝突の危険性はなくなったと発表しました。
アポフィスの軌道。323.5日周期で地球に近い軌道を回る。(ステラナビゲータで作成)
アポフィスは、地球軌道のすぐ外側から金星軌道付近までの楕円軌道を323日かけて公転しているため、
地球との接近を繰り返します。2036年以降も2105年までに僅かながらも衝突の可能性がある接近が17回
程度発生すると予想されているが、2029年の接近時に受ける地球の影響、同小惑星の質量、自転軸、
アルベド(太陽光反射能)や太陽光吸収率、熱放射、近くを通る他の小惑星からの重力等、多くの要素が
影響するため正確な予測は困難であるという。
2004年に発見された当初は、2029年4月に地球との衝突確率が2.7%あると発表されていた。その後の
観測で衝突の可能性はなくなったものの、2029年4月13日の最接近時には中部大西洋上空31,300km以上
の所を赤道に対し40度の角度で通過すると予想されています。
また、1月9日、ESA(欧州宇宙機関)は、赤外線天文衛星「ハーシェル(Herschel)」(2009年5月14日
打上げ)が5~6日にアポフィスを2時間にわたって観測し、平均直径と反射率(アルベド)を従来の推定値
270±60mと0.33から325±15mと0.23に修正したと発表しました。
この結果、直径で20%、質量または体積が75%の増加になるとのこと。
2013年2月中旬に40mサイズの小惑星2012DA14が、もっと近い27,680km程度の所を通過するが、問題ない
とされています。
管理人が役員となっているNPO法人日本スペースガード協会では、岡山県井原市の美星スペースガード
センターにて次の観測を行なっています。
口径1.0-m望遠鏡で撮影した小惑星 (99942) Apophis
撮像 2012年12月21日 04時34分-05時00分(JST) 露出時間 各120.0秒
http://www.spaceguard.or.jp/ja/index.html
(99942)「アポフィス(Apophis)」について、9日に地球に最接近(約1,450万km)した際の観測、及び
2011年と2012年に地上望遠鏡で観測した最新のデータを用いて再評価したところ、2036年4月13日の
最接近時の衝突確率が100万分の1以下となり、実質的に衝突の危険性はなくなったと発表しました。
アポフィスの軌道。323.5日周期で地球に近い軌道を回る。(ステラナビゲータで作成)
アポフィスは、地球軌道のすぐ外側から金星軌道付近までの楕円軌道を323日かけて公転しているため、
地球との接近を繰り返します。2036年以降も2105年までに僅かながらも衝突の可能性がある接近が17回
程度発生すると予想されているが、2029年の接近時に受ける地球の影響、同小惑星の質量、自転軸、
アルベド(太陽光反射能)や太陽光吸収率、熱放射、近くを通る他の小惑星からの重力等、多くの要素が
影響するため正確な予測は困難であるという。
2004年に発見された当初は、2029年4月に地球との衝突確率が2.7%あると発表されていた。その後の
観測で衝突の可能性はなくなったものの、2029年4月13日の最接近時には中部大西洋上空31,300km以上
の所を赤道に対し40度の角度で通過すると予想されています。
また、1月9日、ESA(欧州宇宙機関)は、赤外線天文衛星「ハーシェル(Herschel)」(2009年5月14日
打上げ)が5~6日にアポフィスを2時間にわたって観測し、平均直径と反射率(アルベド)を従来の推定値
270±60mと0.33から325±15mと0.23に修正したと発表しました。
この結果、直径で20%、質量または体積が75%の増加になるとのこと。
2013年2月中旬に40mサイズの小惑星2012DA14が、もっと近い27,680km程度の所を通過するが、問題ない
とされています。
管理人が役員となっているNPO法人日本スペースガード協会では、岡山県井原市の美星スペースガード
センターにて次の観測を行なっています。
口径1.0-m望遠鏡で撮影した小惑星 (99942) Apophis
撮像 2012年12月21日 04時34分-05時00分(JST) 露出時間 各120.0秒
http://www.spaceguard.or.jp/ja/index.html