6月26日に亘理町のトップバッターとして、この一等三角点「黒森山」を
取り上げました。

一等三角点・栗森山(2010年3月5日撮影)
この三角点の設置された当時の記録等を記載した戸籍簿とも言われる
「点の記」を入手しておりました。
これによると、点の名称が四方山から黒森山に変更されています。
つまり、当初「四方山」に設置予定が「黒森山」に変更されたというものです。
どのような経緯で変更されたものか不明です。
点の記によれば、各イベントは次のようになっています。
選定:明治24年8月28日
埋定:明治25年9月7日
観測:明治30年5月14日から19日
点の記


この点の記を書き下したものは、次のとおりです。
(漢字は常用漢字に、カタカナを平仮名で変更しています)
一等三角点の記
点の名称:四方山(しほうやま)黒森山(くろもりやま)
国名:磐城
点の属する鎖或は網:常羽三角鎖網・補点
地名、地種通称所有主の明細:宮城県磐城国亘理郡山下村大字八手庭大字大澤通称四方山四十八番
山林にして磐城国亘理郡山下村八手庭二番地清野繁三郎外十二名の共有地山頂にあり
観測し得る方向:本点:大森山・手倉山、屏風岳
補点:半田山・一本楢
選定の年月日:明治24年8月28日、 選定者:陸地測量師 館 潔彦
観測すへき方向:本点:手倉山・屏風岳・大森山
補点:半田山、一本楢
観測の年月日:明治30年5月14日始業、同月19日終業、観測者:陸地測量師 田浦安静
標石 構造法及石質:定方形にして宮城産花薬
盤石上柱石の高さ:盤石上の高さ零米8225
埋定の年月日:明治25年9月7日 埋定者:陸地測量手 高井鷹三
覘標 構造法: 方錐形にして懸柱及床架を附設し覆板白色
構造の年月日:明治25年9月7日 構造者:陸地測量手 高井鷹三
覘標の高さ :柱石上面より机板上面の高さ2米856
覘標の敷地 :9坪
点に至る順路、其険夷、町村よりの路程:陸羽街道岩沼町より相馬中村に至る浜街道を行く凡3里10町にして
吉田村に至る夫(それ)より15町にして吉田村大字吉田に至る夫より坂路を凡そ25町程登り測点に達す
材料準備の手段、其価額:吉田村に於て請求此丸太長5間末口3寸1本に付金75銭
傭人召集の手段、其給料:吉田村より発す1人の給料金20銭、観測のときは金30銭
運搬の手段:何れよりも吉田村迄は荷馬車を通す夫より測点まで駄馬を通す
作業間棲宿の方法:天幕を要す回照夫は吉田村大字吉田の農家を宿泊するを良とす
食料品を取るの地、其路程:亘理町及山下村にあり又吉田村に於ても稍々便す
飲料水を挹むの地、其路程:吉田村より測点に至る通路中本点より16~17町降る処に良水あり、站の西南方に当る
渓水を挹む往復30分時間要せり
障碍樹木の有無伐除の数、其樹程:松1本伐除す
測量に不可なる季節、其原因:冬季は風強し
高程:抜海高336米突
郵便局:亘理町にあり測点を距る約2里
取り上げました。

一等三角点・栗森山(2010年3月5日撮影)
この三角点の設置された当時の記録等を記載した戸籍簿とも言われる
「点の記」を入手しておりました。
これによると、点の名称が四方山から黒森山に変更されています。
つまり、当初「四方山」に設置予定が「黒森山」に変更されたというものです。
どのような経緯で変更されたものか不明です。
点の記によれば、各イベントは次のようになっています。
選定:明治24年8月28日
埋定:明治25年9月7日
観測:明治30年5月14日から19日
点の記


この点の記を書き下したものは、次のとおりです。
(漢字は常用漢字に、カタカナを平仮名で変更しています)
一等三角点の記
点の名称:
国名:磐城
点の属する鎖或は網:常羽三角
地名、地種通称所有主の明細:宮城県磐城国亘理郡山下村大字八手庭大字大澤通称四方山四十八番
山林にして磐城国亘理郡山下村八手庭二番地清野繁三郎外十二名の共有地山頂にあり
観測し得る方向:本点:大森山・手倉山、屏風岳
補点:半田山・一本楢
選定の年月日:明治24年8月28日、 選定者:陸地測量師 館 潔彦
観測すへき方向:本点:手倉山・屏風岳・大森山
補点:半田山、一本楢
観測の年月日:明治30年5月14日始業、同月19日終業、観測者:陸地測量師 田浦安静
標石 構造法及石質:定方形にして宮城産花薬
盤石上柱石の高さ:盤石上の高さ零米8225
埋定の年月日:明治25年9月7日 埋定者:陸地測量手 高井鷹三
覘標 構造法: 方錐形にして懸柱及床架を附設し覆板白色
構造の年月日:明治25年9月7日 構造者:陸地測量手 高井鷹三
覘標の高さ :柱石上面より机板上面の高さ2米856
覘標の敷地 :9坪
点に至る順路、其険夷、町村よりの路程:陸羽街道岩沼町より相馬中村に至る浜街道を行く凡3里10町にして
吉田村に至る夫(それ)より15町にして吉田村大字吉田に至る夫より坂路を凡そ25町程登り測点に達す
材料準備の手段、其価額:吉田村に於て請求此丸太長5間末口3寸1本に付金75銭
傭人召集の手段、其給料:吉田村より発す1人の給料金20銭、観測のときは金30銭
運搬の手段:何れよりも吉田村迄は荷馬車を通す夫より測点まで駄馬を通す
作業間棲宿の方法:天幕を要す回照夫は吉田村大字吉田の農家を宿泊するを良とす
食料品を取るの地、其路程:亘理町及山下村にあり又吉田村に於ても稍々便す
飲料水を挹むの地、其路程:吉田村より測点に至る通路中本点より16~17町降る処に良水あり、站の西南方に当る
渓水を挹む往復30分時間要せり
障碍樹木の有無伐除の数、其樹程:松1本伐除す
測量に不可なる季節、其原因:冬季は風強し
高程:抜海高336米突
郵便局:亘理町にあり測点を距る約2里