TULIP DIARY

届くといいな やさしい風に乗って

マリと子犬の物語

2007年12月26日 | 読書日記
マリと子犬の物語 藤田杏一 著 小学館文庫
映画のノベライズ本。
小学生の亮太、彩と山古志村の役場に勤める父と、祖父の一家は
美しい棚田が広がる風光明媚な山古志村で
いつものように平和な毎日を過ごしていた。
ある日、秘密の場所であるおん月が原で亮太と彩が犬を拾ってきた。
マリと名付けられた犬は大切な家族の一員となっていた。
2004年10月23日、
新潟県中越地方を襲った大地震によって山古志村は壊滅的な被害を受ける。
一家の家は倒壊し、彩と祖父が家の下敷きになってしまう。
二人はそのマリのおかげで命を救われることになる。
仮設住まいになっても一時帰宅のときも
山古志村に置いてきたマリと一家の絆は深かった。
一家はマリとその子犬たちの姿に励まされ教えられた。
生きているという事実と希望という光が誰にでもあるという事実を
まさしく教えられたのだろう。
被害を受けた山古志村に一時帰宅した父は
いつになるか分からないけれど山古志村に帰ること、
そして、新しい家を建ててまた、みんなで暮らそうと心に誓う。


先日、仮説住宅に住んでおられた山古志村の人々全員が
山古志村に年内に戻ることになられたとニュースで伝えていた。
このお話は実在する山古志村のマリの有名な実話が元にされているそうだ。
登場人物は実在しないフィクションだそうだけれど、
山古志村の人々の思いをしっかりと表現されている小説だった。




コメント
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