愛媛の伝承文化

大本敬久。民俗学・日本文化論。災害史・災害伝承。地域と文化、人間と社会。愛媛、四国を出発点に考えています。

ニュージーランド地震の今 その2

2011年02月26日 | 日々雑記
展示室で仮眠する救助隊の兵士

クライストチャーチ•アート•ギャラリーのサイトはこちら。

http://christchurchartgallery.org.nz/


この写真を見ると、電気は通っているようです。このギャラリーは、2003年に建てられた現代的な建築です。場所は、ニュースで映像が流れている大聖堂の近くです。ある程度、建物の構造自体の被害が軽微だったので、被災地の救助の拠点になっているようです。


ニュージーランド地震の今 その1

2011年02月26日 | 日々雑記
ニュージーランドで数日前に発生した地震で、クライストチャーチにあるクライストチャーチ•アート•ギャラリーの今の様子が写真で届いたので、お知らせまでに、このブログでも紹介します。

写真は、今朝(2月26日午前中)の様子です。


クライストチャーチ•アート•ギャラリーのスタッフから情報をいただいたのですが、

建物は、大きな被害はない。

展示物は、10点以上、破損し、修理が必要である。

収蔵品の詳しい状況確認は、これから。

スタッフは全員無事が確認された。

ただし、自宅が損壊したスタッフもいる。

当面の間、休館する。

ギャラリーの玄関は、救助隊の打ち合わせなどに使われている。

展示室は、救助にあたる兵士が、仮眠するなど、休憩の場所になっている。

ギャラリー前のバス停には、仮設のトイレが多く設置されている。

ということです。


その近くにあるカンタベリー博物館は、スタッフは無事のようですが、建物や展示室の被害はギャラリーよりもひどいようです。

museums aotearoaというサイトによると、

スタッフは無事であるが、自宅が被害を受けている者もいる。

昨日25日にようやく建物の中に入ることができた。

館内は、スプリンクラーが作動して、水浸しになった。

館内のサーバーが完全にダウンしていて、館外からのメールなど受け取れない。

収蔵品の確認はこれから。(かなりの被害が予想されます。)



現状は、テレビ、新聞ではなかなか情報が得られないので、報告します。

以上、お知らせまで。

これは、今朝26日午前中までの情報です。

なお、クライストチャーチ•アート•ギャラリーとは、去年9月にAsk a Curator という世界中の学芸員がネット上で情報交換するイベントがあって、その時からサイトを拝見していたのですが、今回の地震後の現況写真を転載許可を先ほどいただきました。

伊予の地芝居‐文楽(人形浄瑠璃)‐3

2011年02月26日 | 祭りと芸能
三、大谷文楽(大洲市肱川町)

 大谷文楽は県の民俗文化財に指定されている。伝承地は大洲市肱川町大谷。保護団体は大谷文楽保存会。かつては「中村六之丞座」とか「中村座」と呼ばれていた。起源は、江戸時代末期の嘉永六(一八五三)年に淡路人形芝居の吉田伝次郎一座がこの地方を巡業中に、将軍家慶が亡くなったため、音曲停止となった。そのため一座は解散し、一部の座員が村に滞在して芝居を始め、安政三(一八五六)年には、阿波より人形衣裳などを買い付け、一座の形を整えたといわれている。
 明治四十一(一九〇八)年には岡之成重太夫(西予市野村町中筋)を買収し、つぎに大正五(一九一六)年に金本六之丞座(宇和島市三間町)を買収して現在の頭(かしら)、衣裳、道具類をそろえた。さらに昭和十七(一九四二)年に本家伊予源之丞(西予市宇和町東多田)を買収して内容を充実させている。
 現存する人形頭は、記名のあるものが三十一点、無記名のものが三十三点、合わせて六十四点あり、このうち天狗屋久吉(阿波和田の天狗久)の作が十六点、一時期宇和島に在住した人形友(清水友三)の作が七点、大江順の作三点などが含まれている。その他、衣裳、引幕、道具類も数多く残されており、現在は大谷郷土文化伝習館に収められている。
 継承者は高齢化が進んでおり、若手や女性が少ない状況にある。しかし、毎年、地元の大谷小学校での文楽の講習や、旧肱川町内で年一回、小中学校での公演を実施するなど、後継者の育成や地元での活動を地道に行っている。