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保守記事.101-218 この国の現状

2017-07-11 17:58:59 | 記事保守

“私、梅毒になりました”

ある国立大学の最寄り駅。待っていたのは、肩までの黒い髪に、紺色のスカートをはいたごく普通の女子大生でした。前日、NHKに「私は、梅毒になりました」というメールが届きました。「このままでは感染の広がりが止まらない。危険を知らせてほしい」彼女が思いつめたのは、自分が感染を広げてしまったかもしれないという後悔からでした。(ネットワーク報道部 岡田真理紗記者)

学費と生活費

女性が通っている国立大学は首都圏にある有名大学。大学に合格した時、親に迷惑はかけたくないと、学費と生活費は働きながら自分で払うと約束しました。学費は年間50万円ほど。奨学金は返済できるか自信がなかったので諦め、代わりにいろいろなアルバイトをしました。

しかし2年前、大学の学費を払い終えた後、家賃の支払いができなくなりました。足を運んだのは風俗店の面接でした。面接に行くと、1時間ほど説明を受けて、「もうお客さんがついたから」と言われました。店ではお客が払った料金のおよそ半額が女性の取り分。1日働いて数万円を手にし、家賃を払うことができました。
 

梅毒に感染 まさか自分が

それから2年間、複数のお店で働きました。どの店も「女性は全員、性病の検査していて安心」が宣伝文句でした。しかし実際は、検査結果の提出を求められたことは一度もなかったといいます。女性は去年の秋ごろから大学と仕事で精いっぱいで、検査に行っていませんでした。

すると、ことしに入って首にニキビのような発疹が現れ、腹部にも広がりました。慌てて検査に行くと「梅毒:陽性」でした。交際している男性はなく、お店で感染したとしか考えられませんでした。

言葉にならないほどショックでした。梅毒の流行は知っていたけど、感染するとは思っていませんでした」と女性は言いました。「お客さんへの感染が心配」と店に伝えましたが、口止めされたといいます。「何も知らない、お客さんの奥さんや恋人に感染させてしまったかもしれない」と、いたたまれなくなりました。私は女性の話を聞き、風俗で働く人たちが情報交換をするインターネットの掲示板を見てみました。
 

“守ってくれない”

掲示板には、梅毒になったという人の投稿がいくつも出てきました。

「大々的にニュースで取り上げ、検査を義務化してほしい」「自分が治っても、お客さんに危機意識がなかったら意味がない」

風俗産業で働く人と支援者が、啓発活動や情報共有を行う団体「SWASH」の代表の要友紀子さんは、働く人を守る仕組みが必要だと指摘します。

「日本では、オーラルセックスなどの接客時にコンドームをつけない店がほとんど。働く人もお客さんも病気の危険にさらされています」

「風俗サービスの法律上の位置づけがグレーで例えば梅毒となっても働く人を誰も守ってくれない。やめさせることだけが解決策とされてしまいます。そうではなく求められているのは感染を防ぐ支援や対策です」

国立感染症研究所の調査では、10年前は718件だった梅毒の感染報告は、去年は4557件。爆発的に増加しています。特に20代前半の若い女性の増加が目立ちます。さらに取材を進めると、いまや感染の危険は風俗で働く人だけにとどまりませんでした。

彼氏としか、していなくても

東京・新宿区の新宿レディースクリニックの釘島ゆかり医師に話を聞くと、梅毒に感染する若い女性が急増したのはここ3年ほどだといいます。
 
「医師になって20年、梅毒は知識としては知っていましたが、患者を直接診察したことはありませんでした。それが、今では梅毒に感染した子が見つかるのは日常茶飯事です」

クリニックで梅毒への感染が確認されたのはこれまでおよそ150人。風俗で働いている女性とそうではない女性の割合は“50対50くらい“といいます。

「彼氏としか性交渉していないのに感染した女性もいます。感染者の半数以上が24歳以下と若い人たちです」

見過ごされる感染 “消える”梅毒

その梅毒。感染を引き起こすのは梅毒トレポネーマという菌。粘膜同士の接触で感染するため、セックスだけでなく、キスでも感染します。怖いのは梅毒の症状は、出ても消えてしまったり、まったく出なかったりすることです。

感染してまもない1期は、性器や肛門、口に3ミリから3センチ大のしこりができます。ところが痛みはなく、実はおよそ1か月ほどで自然に“消える“のです。ここで「しこりが消えた=病気が治った」と勘違いされるそうです。

2期は、手のひらや足の裏など、体全体に赤い発疹が出ます。これもかゆみや痛みはなく、放置すると“消える”のです。そして感染後、3年程度となる3期は全身に炎症が発生。4期は脳や心臓に菌が入り、死に至ることがあります

痛みがなく、出ても症状が自然に消えてしまうこと。さらには、無症状の人も3割程度いること。これが感染が見過ごされ、ほかの人に広げてしまう大きな原因です。

さらに、梅毒は一度感染して抗体ができても、再び感染し進行します。釘島医師は「梅毒の診察経験がある医師が少ないため、違う病気と勘違いされ適切に治療されないケースも多い。診断するには、血液検査をするしかない。感染が拡大してまだ3年くらい。いまは3期まで進む患者はまれですが、症状が進行した状態で発覚するケースも今後は出てくるのではないか」と危機感を抱いています。

そしてもう一つ心配なことがありました。母子感染です。

母子にも感染 流産も死産も

匿名・無料で月2回、保健所で梅毒など性病の検査をしている新宿区。新宿区保健所の神楽岡澄係長は「妊娠適齢期の女性で梅毒が広がっている」と強く懸念しています。妊娠中に感染すると、流産や死産の原因となるほか、赤ちゃんに先天性の障害が出るおそれがあるからです。

母子感染による先天梅毒の報告数は、平成25年は4例で、平成26年は10例、平成27年は13例、去年は14例。「自分は配偶者や恋人としか性交渉がないとしても、その相手の以前の性交渉の相手が感染しているかどうかまではわかりませんよね。もっとさかのぼれば例えば元カノの元彼の感染の有無もわかりません。少しでも不安があれば、パートナーと一緒に検査を受けることをすすめます」(神楽岡係長)

消えない後悔

メールをくれた女子大生は、1か月にわたって薬を飲み続け、症状はおさまってきたといいます。

「私は誰かから感染させられた被害者かもしれないけれど、同時に自分も感染させた加害者かもしれません。私は直接”検査して”と言えませんでしたが、みんなに検査を受けてほしい」彼女は後悔の思いを込めてそう話していました。

(HIVの検査と同時に、梅毒の検査も無料で受けられる保健所もあります。全国の検査実施機関がこちらから検索できます。http://www.hivkensa.com)

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2017-07-11 16:17:14 | 記事保守

「ビフォーアフター」で紛争、施工者が「匠」ら提訴

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2016/10/20 6:30
日本経済新聞 電子版

 住宅のリフォーム工事を取り上げる人気テレビ番組で、施工者が制作会社や設計者などを相手取り、追加工事費の支払いを求めて提訴した。被告側は「追加工事費の根拠が不明確だ」と反論。真っ向から対立している。

 住宅のリフォーム工事を取り上げるテレビ番組「大改造!!劇的ビフォーアフター」(朝日放送)が、工事費の未払いをめぐる紛争で揺れている。

 同番組は、「匠(たくみ)」と呼ばれる建築設計者が、住宅所有者の抱える悩みを大胆な改修プランで解決する過程が痛快で、人気を博している。その2014年7月27日放送分で、岐阜市内にある住宅のリフォーム工事を請け負った中村土木建設(愛知県東海市)が2016年7月26日、住宅所有者と番組制作会社、設計者、放送局を相手取り、追加工事代金と弁護士費用など2934万円の支払いを求めて名古屋地方裁判所に提訴した。

 同社の中村義幸社長は、「追加工事が相次ぎ、当初の予算を超過したのは設計者や制作会社らの責任だ」と主張。これに対して被告側は、「追加工事費の根拠が明らかにされておらず、訴えの法的根拠も不明だ」などと反論。一歩も引かない構えだ。

■設計の発注者は制作会社

 訴状によると、中村土木建設が岐阜市内の住宅所有者とリフォーム工事の請負契約を締結したのは2013年11月18日だ。契約時のリフォーム工事費は2200万円だった。

(図2 事件の経緯。原告である中村土木建設の中村社長は、「追加工事費は全額支払ってもらえると思っていた」と主張。これに対し、被告の番組制作会社などは「追加工事費の根拠が不明確」などと反論している(資料:訴状をもとに日経アーキテクチュアが作成)

 この時、住宅所有者と中村土木建設、制作会社のジャンプコーポレーション(東京・港)、設計者の裕建築計画(名古屋市)の4者は「番組制作協力に関する契約書」を締結した。その第3条では、「リフォーム工事の設計内容と仕様などについては、甲(ジャンプコーポレーション)および乙(裕建築計画)、丙(中村土木建設)が話し合いのうえ決定する」とある。

 設計内容などの決定に番組制作者も関わる点で、通常の設計・監理業務委託契約と異なる。設計・監理料を住宅所有者ではなく、制作会社のジャンプコーポレーションが支払う点も同様だ。

 リフォーム工事に着手したのは、2013年11月27日ごろからだ。朝日放送のウェブサイトによるとリフォームした住宅は築50年の鉄筋コンクリート造、地上3階建てで、1階は店舗だった。この住宅に裕建築計画は、以下のような設計を行った。

 玄関の位置を移動して、1階に車庫を設けた。壁の一部に制振ダンパーを設置して耐震性能を高めた。1階に土壌蓄熱式の床下暖房を設置。寝室の天井にスギ板を、浴室の壁に磁器質タイルを張るなど内装を変更。中庭の壁は緑化した。

 番組の放映は、翌2014年7月27日。放映後も、天井の補修などの追加工事を実施し、8月27日にリフォーム工事が完了。同日、住宅所有者に引き渡した。

 中村社長によると、設計者や制作会社の指示によって、多数の追加・変更工事が発生した。そこで2014年10月に追加工事代金2754万円の支払いをジャンプコーポレーションに請求した。本来支払われるべきリフォーム工事費は4954万円だった、という主張だ。しかし、追加工事費の支払いは拒否された。

 そこで中村土木建設は2015年10月、住宅所有者とジャンプコーポレーションを相手方として、追加工事費の支払いを求めて名古屋簡易裁判所に調停を申し立てた。この調停が不調に終わったので、中村土木建設は提訴に踏み切った。

 中村社長は「追加工事費が明確になっていなかったにもかかわらず、放映時のテロップでは、リフォーム工事費は契約時の工事費に300万円増額した2500万円と表示された。事実と異なり、視聴者に対する背信行為だ」と訴える。

■原告は「放送局にも共同責任」

 中村土木建設は訴状のなかで、まず番組の特殊性を指摘する。

 「ビフォーアフター」は、住宅所有者が制作会社と設計者に、リフォーム工事の内容や工法の決定などを「包括的に委任」し、所有者自身は完成後の建物を見て驚くという設定になっている。そのため、施工者は所有者と直接、やり取りすることができなかった――。

 こうした体制のなかで、設計者である裕建築計画には、不法行為責任に基づく損害賠償責任があると主張する。理由は以下の通りだ。

 設計者の裕建築計画は制作会社と協力関係にあり、住宅所有者から包括的な権限を受けた代理人だ。屋上防水の仕様変更などの追加・変更工事に伴って費用が増加する恐れが生じた場合、施工者に増加費用を問い合わせ、予算超過の可能性について事前協議すべき注意義務があった。にもかかわらず、協議せずに追加・変更工事を発注したり、ジャンプコーポレーションの追加・変更工事を放置したりした点で注意義務に違反した不法行為責任があり、損害賠償責任を負う――。

 そのうえで原告は、放送局の朝日放送(大阪市)と制作会社の責任について次のように言及する。

 「朝日放送とジャンプコーポレーションが共同で制作し、裕建築計画が出演する番組のために行われた工事に関するものなので、朝日放送とジャンプコーポレーション、裕建築計画は共同不法行為責任に基づいて損害賠償責任を負う」

 また、朝日放送は制作会社の使用者として、住宅所有者は注文者として、連帯して損害賠償責任を負うと主張している。

■「追加工事費に疑義」と反論

 中村土木建設の訴えに対して、被告側は真っ向から反論する。朝日放送は本誌の取材に対し、書面で次のように回答した。

 「中村土木建設が追加工事と主張しているもののほとんどは、同社の現場管理の問題によるものであり、その金額の根拠には極めて多くの疑義がある。制作会社や住宅所有者、中村土木建設間の民事調停でも、請求の法的根拠は明らかにされなかった。当社はこうした中村土木建設の対応について大変、遺憾に考える。なお、『2500万円の表示』については今回のリフォーム工事費用として適切な表示であり、中村土木建設も了承したと認識している」

 ジャンプコーポレーションの代理人である森原憲司弁護士は、「中村土木建設が追加工事費用による増額などについて、協議を提案すべきだった」と反論する。

 「中村土木建設とジャンプコーポレーションが交わした覚書には、工事代金が当初予算を超過する恐れが生じた場合、施工者は番組制作者および施主と誠実に協議して対処法を決定すると定めている(図3)。にもかかわらず、協議の場を設けなかったのは中村土木建設の責任だ」

(図3 番組制作者と施工者が交わした覚書の一部。「工事代金が当初予算を超過する恐れが生じた場合、施工者は番組制作者および施主と誠実に協議して対処法を決定する」と定めている(資料:訴状に添付された証拠書類)

 設計者である裕建築計画の浅井裕雄代表は、中村土木建設の現場管理体制の不備を指摘する。

 「現場での追加や変更については、常に中村土木建設の現場監督と協議していた。追加変更の費用の提示も求めたが、回答は遅く、積極的ではなかった。追加工事費の内訳に関する合理的な説明もなく、納得できない」

 被告側は今後、裁判で自らの主張を説明していく方針だ。

(日経アーキテクチュア 高市清治)

[日経アーキテクチュア2016年9月8日号の記事を再構成]

 

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