上海万博会場の北朝鮮館。右はイラン館（２９日、青山謙太郎撮影）

　【上海＝加藤隆則、比嘉清太】発展途上国では初となる上海万博が５月１日、開幕する。

　最終的に確定した参加国・国際機関の数は過去最高の２４６。初参加となる北朝鮮のナンバー２、金永南・最高人民会議常任委員長も２９日、開幕式出席のため上海入りし、アジアゾーンにある北朝鮮パビリオンを視察した。

　視察は、周囲を公安当局の約３０人が警戒する中、約１０分間で終わった。関係者によると、中国の習近平・国家副主席も同行した。

　パビリオンは、外壁に巨大な国旗が描かれ、敷地面積は１０００平方メートル。館内は「人民の楽園」をテーマに、故金日成主席提唱の政治思想を体現した主体思想塔（高さ１７０メートル）のミニチュア（同４・５メートル）や、平壌市内を流れる大同江の模型が展示されている。

　リハーサルでは、行列もできずに不人気だったパビリオン。中国メディアも「質素な美」などと表現に苦心している様子だ。

　館長の李成雲・朝鮮商工会議所副会頭は読売新聞に対し「この館を通じ、我が国の人民の生活を世界に示したい」と語った。

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