ドイツ生まれの、文豪へルマン・ヘッセは、植物と蝶をこよなく愛していました。
蝶の詩やエッセイ、小説もたくさん書いています。<蝶は花と同じように多くの人々から特別に優遇された小さな被造物であり、あの「おどろき」の特に重要な、効果的な対象であり、偉大な奇跡を体験させたり、予感させたり、生への畏敬の念をおこさせたりしてくれる特別に愛らしい生き物であります。(中略)
蝶の価値、蝶のきらびやかさの価値はあらゆる時代に、あらゆる民族に感じ取られてきました。蝶は単純にして明白な啓示です。そして蝶はそれ以上の存在となりました。蝶は華麗な恋人であり、輝かしい変身者だからです。そして命短いものの象徴であると同時に永遠に持続するものの象徴であり、人間にとってすでに大昔からの魂の象徴となり、紋章として描かれる動物となったのです。>
アポロウスバシロ蝶を見つけるシーンでは、彼の美しいもの、はかないものへ抱く思いがノスタルジックに語られています。
最近ついに自分も蝶の標本を購入してしまいました。
中学生のとき従兄弟に蝶の標本を作ってやったのが忘れられないのと
青虫、さなぎ、成虫と変貌していくその姿に畏敬の念を覚えるからでしょうか。
というより単に姿が美しいからなのでしょう。
ルリタテハ、エゾシロチョウ、ヤマキチョウなど、どの種も素敵で見ていて飽きません。