1980年代 ある選手がオリンピック出場を賭けて
現在全日本卓球協会強化本部長の宮崎義仁さんと対戦した。
かりにある選手をKとすると、Kは最終セット20対17でリードし
あと一本で勝利という場面だった。(昔は21本3セットマッチだった)
Kのコーチは、「宮崎はアップサーブ(上回転サーブ)しかださないから
思い切って払っていけ」とアドバイスした。
けれどKは相手のミス待ちの安全策を取り、全部ツッツキ(下回転)でレシーブした。
結果、ボールは浮き、宮崎氏に打たれてあれよあれよという間に追いつかれた。
勝負事は最後までわからない。
だからこそあと3本アドバンテージがあるなら
最初の一本は果敢に攻めるべきなのだ、
ミスを恐れ挑戦することをためらったならば
運やチャンスは相手に行くかもしれない。
そこで、のるかそるかの大勝負に出ねばならないのだ。
試合は宮崎氏が勝ち、オリンピックを勝ち取った。