先日、都内K駅前のカラオケに行った。わたしにとって久々のことだ。
歌った曲は世代年代を飛び越えて、
親父(オドウ) 白い一日 わかってください 時代遅れ 君を忘れない
津軽のふるさと 銀の雨 男と女の欠片 天城越え 今は幸せかい
君恋し 海は恋してる 津軽平野 サルビアの花 赤いハンカチ
雪国 昴 花水木 天使の誘惑
と、19曲を無差別に歌った。
ほぼこの順番で料金は中ジョッキ5杯とつまみで、〆て¥5,100。若い男
性と二人きりである。彼は歌は達者で7曲位。午後5時半から2時間きっ
ちりであった。
三年と半年前の6月の中旬に、費用は27,000円、ボランティア“自
然体験活動リーダー養成講座”に二泊三日の日程で参加した。場所は南
房総の山中の清澄山近くの三島湖という小さな湖畔の国民宿舎である。3
0人弱の参加者の顔ぶれは、20代の大学生の男性女性、フリーターと3
0から40歳ぐらいの若いお父さんと行政の関係で市役所の公務員であっ
たが、なんといっても多かったのが60歳以上の現役をリタイアしたおじ
さんと、おばさんである。
ところが非常に残念なことに、わたしの年代はいなかった。
2班に分かれて宿舎と周辺のフィールドを行動するのだが、わたしの班の
インタープリターは千葉大大学院を卒業したばかりの25,6歳位の若い
女性でありキヨスミミツバツツジの研究をしていた。現地で彼女と色々と
話が弾み、歩きながら林床・シダを観察していく。
そこで、どうもわたしは植生・植物に詳しいことがメンバーに知れ渡った。
しょうがない。あげくにはその期間、先生役を装うことになった。
しかし、メンバーの中に70歳近くのその場で竹細工をつくりあげる大変
器用な人がいた。鎌ヶ谷市のリクレーション協会で既に一生懸命に社会ボ
ランティア活動をしているそうだ。山々の林道沿いで、その方と色々と植
物、世間話をしていたのだが、そこで忘れられない言葉を言われたのであ
る。「あんたは一体、何者?」
カラオケの選曲も、実はそうである。年齢不詳、性別不問、正体不明。流
行も世代も関係ない。聞きたいから歌うのであって上手下手は関係ない。
ちなみに、今、覚えたい曲は細川たかしの‘望郷じょんから’と夏川りみ
の‘涙そうそう’である。
キヨスミミツバツツジ:日本の植物希少種。千葉県の清澄山にしか生育して
いない。