これは、 ノシランと 斑入り熨斗蘭(フイリノシラン)の花穂の色違いを一輪ざしにしたもの。色名が難しいのだが、それぞれ赤紫色と淡いピンクがかった乳白色になるだろうか。
ちなみに厳密に言えば、やや紛らわしいのだが、巷間や野原でよく見かける ヤブランや オオバリュウノヒゲの仲間ではない。形態も特性も異なる。
ところで、わたしはどうしてこんなに フイリノシランを持っているのだろうか。多分、このイネ科の多年草は町の園芸店でもあまり出回っていない。要は、圃場でもあまり生産されていないのだろう。すっかり、入手経路は忘れてしまった。育てても、こんなに成長が遅く株分けの時期に迷っていたが、今はその栽培のコツも分かっている。今では増えすぎて困っている・・・。
ノシランの由来について調べると以下の通り。
・花は白くひも状で、8月から9月頃にかけて開花。 これが”熨斗(のし)”の形に似ているところから、この名前になった。
という説明に出会ったが、しかし、これではよくわからない。多分、古来、お祝いに使われた熨斗鮑の形状にどこかが似ていると思うが・・・・・。どなたかご教示ください。
わたしは、かすかにある過ぎた記憶をたどってみる。
町田市内のカルピス工場で、既存アカマツ林の林床に普通の青葉種 ノシランを使ったことがあり、その後、斑入り種の存在を知識として知り、浦安市内海浜の大型マンションのエントランスの緑地に列植の モミジバスズカケノキの下に配植した。しかしそれは間違ったものを植えてしまったのだ。植栽の現場へ搬入されたものは、なんと リュウノヒゲの中の園芸品種 ‘銀竜’だったのである。イメージとしては草丈や斑がチンケである。百株単位のオーダー、希少品種のせいでキャンセルはしなかった。当時は、内心がっかり、これは実物を確認しなかった設計者としてのミスで、わたしはひとり気まずく黙っていたものである。
どうやら、それから、植木屋さんルートはとても期待できそうになかったので、花卉園芸屋さんに探してもらってからサンプルとして仕入れたものか。
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