『宇宙大怪獣ドゴラ(1964)』
1964年(昭和39年)8月11日に公開された東宝の怪獣映画です。本作はそれまでの怪獣映画とちがって”不定形の怪獣”の表現に挑んだ意欲作で監督は本田猪四郎さん、特技監督は円谷英二さんの名コンビにより撮影されました。物語面でも娯楽性を高めるため”人間VS怪獣”に並行して”宝石強盗団VSダイヤGメン&刑事”が描いています。上映時間81分。
あらすじ
ある日、日本上空を周回中の人工衛星が突如消失を遂げる。その一方、世界各国の宝石店が襲われ、多量のダイヤモンドが盗難事件が頻発する。警視庁はその犯人が国際宝石強盗団とにらんで捜査を開始したが、実は強盗団も謎の強盗犯に犯行を妨害されていたのだった。警視庁の駒井刑事は強盗団の一味と目される謎の外国人マークを追跡中に彼が逃げ込んだ宗方博士のもとでマークを発見するもあと一歩のところで博士が研究するダイヤを強奪、逃亡されてしまう。逃亡したマークは国際宝石強盗団に謎の強盗犯の一味と疑われて拉致されるが、辛くも強盗団の隙を突いて逃亡。一方、駒井刑事の目の前で石炭集積場の石炭が空に吸い取られるという事件が起きる。実は怪事件は全て”宇宙怪獣ドゴラ”の仕業だったのだ!炭素をエネルギー源にするドゴラはいずれ人間を滅ぼすだろうと予言する宗方博士。果たして人類はドゴラを殲滅できるのだろうか?そしてドゴラ殲滅作戦の陰で行われる国際宝石強盗団と警視庁&ダイヤGメンの熾烈な攻防の行方は?
感想
一本の映画で並行して2つのストーリーが描かれているので、一粒で二度おいしい作品かと思いきや二兎追うものはなんとやらな作品になっていました。
尺が原因なのか脚本が原因なのかどちらのストーリーも中途半端な印象でした。面白くなる要素はあったので怪獣なら怪獣、宝石強盗なら宝石強盗で別々に映画作ればよかったのに・・・。惜しいですね。
特に謎の外国人マークのキャラクターはすごく魅力的で軽妙さと抜け目のなさを併せ持つまるで”ルパン三世”のような人物で彼の劇中での活躍がなければこの映画最後まで観れなかったと思います。
開始5分で酔っ払いが空中浮遊するシーンが出てきた時は怪異の表現であることは理解してますが、心が折れそうになりましたからね。
そうそう、この映画って妙にギャグっぽいところもあるんだよなな~。
博士の秘書が外国人をおもてなしするのに番茶と枝豆出してくるし、ものすごく悪いハズの宝石強盗団のメンバーがギャグっぽいをとか”VS怪獣とVS宝石強盗団”ってだけでも物語が盛りだくさんなのに笑わせにきますからね~。
サービス精神旺盛なのは理解しますが、正直、それは要らないと思いました。
宇宙大怪獣 ドゴラ(プレビュー)
この映画の功労者であるマークの説明が”変な外人”って雑すぎる(笑)。確かに演じているダン・ユマさんってイケメンじゃないとは思いますが、これは酷い!!
特撮シーンですが、いつもの特撮映画に比べれると時間が短くて特撮観たい人には残念かもしれないですな。ただ、その短い中でもちゃんと力の入ったシーンになっているのは円谷英二の存在なくして語れないでしょうね。
特にワタクシが印象に残ったのがドゴラが若戸大橋を破壊するシーンですね。ドゴラの触手で橋が持ち上げられ、引きちぎられていく様はかなりリアルで、観客にドゴラへの恐怖を植え付ける最高のシーンだったと思います。
それから四脚の先に戦車のキャタピラが取り付けられた対ドゴラ用の架空兵器もなかなかカッコよくて個人的に萌えました。
人間のアクションシーンが多めという異色の怪獣映画ですから、いつもの怪獣映画より俳優さんが重要でした。
そのおかげで登場人物のキャラも結構クセが強かったと思います。その好例がマークなワケですが、他にも若林映子さんが峰不二子っぽい役を見事に演じてくれてて、とても印象深かったですね~。逆に片言の日本語を操る強盗団員役の天本英世さんはキャラが濃すぎでギャグ要員にしかなっていませんでしたね。
それなのに何故か博士の秘書のヒロインが一番薄味でした。番茶と枝豆出す以外では正直、いなくても物語は成立しちゃうし・・・。
あ、気が付いたらドゴラの話をほとんどしてないですね・・・。ドゴラってクラゲかタコっぽい怪獣なもんだから、正直言ってあんまりカッコよくないんだよな・・・。残念ながら分かりやすくカッコいいキングギドラには及ばない怪獣でしょうね~。
史上初の”宇宙大怪獣”らしいので、怪獣特撮映画史では重要な映画なんでしょうケド、ワタクシは人には勧めにくい映画だなって思います。
ということで今回はここまで。次回乞うご期待!
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1964年(昭和39年)8月11日に公開された東宝の怪獣映画です。本作はそれまでの怪獣映画とちがって”不定形の怪獣”の表現に挑んだ意欲作で監督は本田猪四郎さん、特技監督は円谷英二さんの名コンビにより撮影されました。物語面でも娯楽性を高めるため”人間VS怪獣”に並行して”宝石強盗団VSダイヤGメン&刑事”が描いています。上映時間81分。
あらすじ
ある日、日本上空を周回中の人工衛星が突如消失を遂げる。その一方、世界各国の宝石店が襲われ、多量のダイヤモンドが盗難事件が頻発する。警視庁はその犯人が国際宝石強盗団とにらんで捜査を開始したが、実は強盗団も謎の強盗犯に犯行を妨害されていたのだった。警視庁の駒井刑事は強盗団の一味と目される謎の外国人マークを追跡中に彼が逃げ込んだ宗方博士のもとでマークを発見するもあと一歩のところで博士が研究するダイヤを強奪、逃亡されてしまう。逃亡したマークは国際宝石強盗団に謎の強盗犯の一味と疑われて拉致されるが、辛くも強盗団の隙を突いて逃亡。一方、駒井刑事の目の前で石炭集積場の石炭が空に吸い取られるという事件が起きる。実は怪事件は全て”宇宙怪獣ドゴラ”の仕業だったのだ!炭素をエネルギー源にするドゴラはいずれ人間を滅ぼすだろうと予言する宗方博士。果たして人類はドゴラを殲滅できるのだろうか?そしてドゴラ殲滅作戦の陰で行われる国際宝石強盗団と警視庁&ダイヤGメンの熾烈な攻防の行方は?
感想
一本の映画で並行して2つのストーリーが描かれているので、一粒で二度おいしい作品かと思いきや二兎追うものはなんとやらな作品になっていました。
尺が原因なのか脚本が原因なのかどちらのストーリーも中途半端な印象でした。面白くなる要素はあったので怪獣なら怪獣、宝石強盗なら宝石強盗で別々に映画作ればよかったのに・・・。惜しいですね。
特に謎の外国人マークのキャラクターはすごく魅力的で軽妙さと抜け目のなさを併せ持つまるで”ルパン三世”のような人物で彼の劇中での活躍がなければこの映画最後まで観れなかったと思います。
開始5分で酔っ払いが空中浮遊するシーンが出てきた時は怪異の表現であることは理解してますが、心が折れそうになりましたからね。
そうそう、この映画って妙にギャグっぽいところもあるんだよなな~。
博士の秘書が外国人をおもてなしするのに番茶と枝豆出してくるし、ものすごく悪いハズの宝石強盗団のメンバーがギャグっぽいをとか”VS怪獣とVS宝石強盗団”ってだけでも物語が盛りだくさんなのに笑わせにきますからね~。
サービス精神旺盛なのは理解しますが、正直、それは要らないと思いました。
宇宙大怪獣 ドゴラ(プレビュー)
この映画の功労者であるマークの説明が”変な外人”って雑すぎる(笑)。確かに演じているダン・ユマさんってイケメンじゃないとは思いますが、これは酷い!!
特撮シーンですが、いつもの特撮映画に比べれると時間が短くて特撮観たい人には残念かもしれないですな。ただ、その短い中でもちゃんと力の入ったシーンになっているのは円谷英二の存在なくして語れないでしょうね。
特にワタクシが印象に残ったのがドゴラが若戸大橋を破壊するシーンですね。ドゴラの触手で橋が持ち上げられ、引きちぎられていく様はかなりリアルで、観客にドゴラへの恐怖を植え付ける最高のシーンだったと思います。
それから四脚の先に戦車のキャタピラが取り付けられた対ドゴラ用の架空兵器もなかなかカッコよくて個人的に萌えました。
人間のアクションシーンが多めという異色の怪獣映画ですから、いつもの怪獣映画より俳優さんが重要でした。
そのおかげで登場人物のキャラも結構クセが強かったと思います。その好例がマークなワケですが、他にも若林映子さんが峰不二子っぽい役を見事に演じてくれてて、とても印象深かったですね~。逆に片言の日本語を操る強盗団員役の天本英世さんはキャラが濃すぎでギャグ要員にしかなっていませんでしたね。
それなのに何故か博士の秘書のヒロインが一番薄味でした。番茶と枝豆出す以外では正直、いなくても物語は成立しちゃうし・・・。
宇宙大怪獣ドゴラ [東宝DVD名作セレクション] | |
丘美丈二郎 | |
東宝 |
あ、気が付いたらドゴラの話をほとんどしてないですね・・・。ドゴラってクラゲかタコっぽい怪獣なもんだから、正直言ってあんまりカッコよくないんだよな・・・。残念ながら分かりやすくカッコいいキングギドラには及ばない怪獣でしょうね~。
史上初の”宇宙大怪獣”らしいので、怪獣特撮映画史では重要な映画なんでしょうケド、ワタクシは人には勧めにくい映画だなって思います。
ということで今回はここまで。次回乞うご期待!
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