夕刊三重正月号、1ページに掲載された絵筆を持つ田中さん、
描かれているのは、
2024年11月完成した最新作品です。
「岩山の巣穴」
トラの子供は成獣になるまでの3~4年を母親と共に生活します。
子供が母親の縄張りを離れ、独立していく日まで
この巣穴は母子にとって安全な住処なんでしょうか?
この母トラはくつろいでいるのでしょうか?
明日の食料を思い、憂いの表情でしょうか?
視線の先は、小さくなっていく緑の森なのか?
今、トラは絶滅の危機に瀕しています。
トラを脅かす密猟は今も絶えることがないようです。
生息地として守らなければいけない森林が減少していきます。
農地開発等で広大な森林が開拓され、人間が生息地域まで侵入していきます。
その影響は、木が倒されるという一つの行為にとどまらず、
そこに生息する植物が減り、草食動物が生きていけない、
肉食動物が食物を得ることが困難になります。
家畜や人を襲う動物は害獣とされてしまうのです。
トラの生息地域を人の手によって分断してしまうことも、
遺伝子の多様性をなくし、子の数の減少や生存率の低下に繋がります。
人のせいばかりでなく、
地球温暖化の影響で雨が全く降らず、大規模火災が森を焼き尽くす・・・
想像を絶する大洪水が全てを飲み込んでしまう。
トラの住む森ばかりでなく、
今私たちの身近な問題として突きつけられているのです。
私が孫達の未来を憂うように、
このトラの母も生きづらくなっていく明日をみているようで。
そして肉体から獲物のオーラが
やさしい眼差しその先には・・・
目は口ほどにとは言うけれど
目線の先の世界 トラの息遣いを感じます
猛獣なのに怖く感じない、
優しい眼差しに癒やされますね。
我が家に田中豊美さんminiGallery出来てます。