言わなければならない事は言わないと前には進まない

生活する中において言わなければならない事や、他の記事で共感したことなどを中心に。今その時の思いを表す。

スキャンダル探しに躍起 安倍政権が狙う“山尾志桜里潰し” https://t.co/f0m3xFlCyc 何でもやるのが安倍政権だ。そういう体質に女性が嫌悪感を抱いているのを、まったく分かっていない。

2016-03-29 12:37:50 | 言いたいことは何だ

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成長戦略の柱は「女性の活躍」じゃなかったの? しおりんのスキャンダルや匿名ブロガーの身元を調査して、共産党説流布ですって。ずいぶん恥ずかしい戦略だこと。
何か事件が起これば、即座に容疑者を「在日認定」するネトウヨたちとどこが違うのよ。

臨月妻に「生活費は自分で稼げ!」と非情宣告:Gooニュースより

2016-03-29 12:33:57 | 言いたいことは何だ

臨月妻に「生活費は自分で稼げ!」と非情宣告



http://thumb1.goo.ne.jp/img/relay.php?SV=0017&THN_URL=/17/4c/88/3b0ca1d56cbf606a3ae7a0d494678e58e7b09381bec887976d3d39ad5904_0.jpggoo画像検索
ココリコ・遠藤章造が昨年12月、13歳年下の関根勤の元マネージャー女性Aさんと結婚。現在彼女は妊娠中で、4月にも男の子を出産する予定だという。芸能関係者は「実は、遠藤さんが家庭にほとんどお金を入れていないそうなんです。奥さんは関根さんのマネージャーを辞めたあとは都内の制作会社で働いていましたが、デキ婚と同時に退職しました。しかし遠藤さんに『お前も業界にいたならわかるやろ。家族でも財布は別々やから』と告げられたため、彼女は『だから出産したらすぐにでも働かないといけないんですよね……』と愚痴をこぼしていたそうです。実際、出産後はその制作会社に復帰する予定だと聞いています」と明かした。
http://jisin.jp/favicon.icoココリコ遠藤 臨月妻に非情の宣告「生活費は自分で稼げ!」(芸能) - 女性自身[光文社女性週刊誌]
編集者:いまトピ編集部
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 養育費はどうするの?折半?

政府の待機児童緊急対策は、合格点だったのか:Yahooニュースより

2016-03-29 12:02:58 | 言いたいことは何だ

政府の待機児童緊急対策は、合格点だったのか



駒崎弘樹  | 認定NPO法人フローレンス代表理事/日本病児保育協会 理事長 http://rpr.c.yimg.jp/im_siggOIuMDrhplLT1_5j0gxM2eA---x64-y64/yn/rpr/komazakihiroki/profile-1378264192.png2016年3月29日 10時27分配信













http://rpr.c.yimg.jp/im_siggw94bRrnLpDr87NvyOZ0r8A---x600-n1/amd/20160329-00055966-roupeiro-000-3-view.jpg
昨日、塩崎厚労大臣から、政府の待機児童緊急対策が発表されました。
政府の有識者会議の委員の立場から、また現場の保育園経営者で2人の子育てしている父親の立場から、僭越ながら細かい解説と評点をさせていただきます。
以下が、今回示された案の中で、重要な点です。

【保育士給与引き上げ額を示さず】 0点



今回、最もガッカリな点は保育士給与の引き上げについて言及しなかった点。何度も言及していますが、保育士不足が保育園増設の足を引っ張っているのです。そして保育士不足の元凶は処遇が低いこと。
財源の問題がネックということですが、そんなわけがありません。江田議員も指摘しています(保育所対策「自民案は的外れ」 江田・民進代表代行:朝日新聞http://bit.ly/1SrLDz5)が、公共事業費は10兆円。毎年2~3兆使い残しているわけです。それなのに3000億が出せない、ということはないのです。
今後、「1億総活躍プラン」において、保育士処遇の改善に踏み込む、ということですが、自民党内の議論を見ていると、4%(8000円増)に毛の生えた程度の額に収まりそうです。官邸のリーダーシップによって、大胆な改善をしなくては、来年も待機児童問題は政権にとっての時限爆弾になるに違いありません。

【認証保育所等の認可化移行支援】 30点http://rpr.c.yimg.jp/im_siggDi5orjQNCbJTAOChHriPsA---x800-n1/amd/20160329-00055966-roupeiro-001-3-view.png




自治体が独自で認証し、補助金を入れている、「準認可保育所」とも言うべき施設があります。東京都であれば、認証保育所。横浜市なら、横浜保育室のようなところですね。
こうしたところが、認可保育所に移行するための支援をもっとしよう、ということなのですが、効果は薄いと思います。というのも、行できる面積だったり保育士率の園は、子ども子育て新制度施行の年である今年度に、もう移行しているので。

【自治体に積極認可を促す】 90点



http://rpr.c.yimg.jp/im_siggvakd_W9siklOJN7uU4ytJA---x800-n1/amd/20160329-00055966-roupeiro-003-3-view.png
これ、地味に大切です。自治体は、参入意欲がある事業者がいても、「いや、そのエリアは要らないんで」とかいって、門前払いしたりします。江東区も「小規模保育は作らせない」ということを言っていますし、世田谷区も自治体が用意しなくちゃいけない「連携園」を「事業者が確保しないと、認可しないよ」というような、法律に全く書いていないような、勝手なルールを作って障壁を作っているのです。
国がここまで強く書くのは、こうした自治体のどうしようもない勝手なファイアウォール設定に、業を煮やしている、ということの表れです。
そもそもこうした「自治体が認可して、利用したい人たちに必要量だけ配給する」という仕組み自体が、保育所が戦争で父親を亡くした子ども達の救済施設だった時の名残りで、法改正してやめるべきものです。
保育所への参入は明確なルールのもと、誰でも可能で、違反があったら指定取り消し。ポイント制はやめて、保育所と利用者が直接やり取りをする、という仕組みにすれば、行政コストも削減できます。また、公立保育所は、民間保育所ではこぼれてしまうような障害児や、ケアが必要な家庭を中心にお預かりする体制に変えていくのです。
これだけ待機児童が溢れている要因の一つは、認可制という制度そのものです。そして、子ども子育て新制度においては、一度はそれをなくそうと厚労省がトライしたにも関わらず、そのまま残したのは当時の野党だった自民党自身なのです。今、そのしっぺ返しを自民党がくらっている、というのは皮肉なものです。

【一時保育を、待機児童向けに使う】 30点



http://rpr.c.yimg.jp/im_siggW6krLqyKAUYn9Uj4Pj_hhg---x800-n1/amd/20160329-00055966-roupeiro-002-3-view.png
親の病気や買い物などで、一時的に子どもを預かる一時保育ですが、短時間のパート等の働き方をする方のために、月・水・金は必ず使います、といった定期利用という使い方はこれまでもされてきました。
これを広げて、一時保育で定期利用の枠を作って、待機児童を吸収しよう、と。一時保育は使いにくくなるけれど、定期利用者を優先しつつ、一時保育の枠も増やそうね、と。
これ自体はやったら良いかとは思いますが、問題があります。まず、都市部においては、一時保育の枠は満杯のところも多いです。都内だと「アイドルのライブかよ!」というくらいに、速攻で枠が埋まる、という地域もあります。なので、定期利用の枠って、本当にあるの?と。
よしんば純粋一時保育枠を潰し、定期利用に振り分けたとすると、今度は病気通院で利用するような親が押し出されてしまい、それはそれで問題です。
また、一時保育枠を増やそうと思っても、主体は基礎自治体です。彼らのスピードはものすごく遅いので、国から言われて、計画を立てて、議会承認を経て、とかやっていると、今年度中は無理だね、となるでしょう。
さらに、一時保育も保育士が必要ですので、冒頭の保育士不足の問題からは逃れられません。というわけで、どこまで効果があるかは不透明です。

【保育コンシェルジュを増やす】 10点



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自治体窓口等で保育について相談できる人を増やして、いっぱい相談乗りましょう、というもの。でも、相談乗っても行ける保育園がないんだから、相談も乗りようないよ、と。いた方がベターだとは思いますが、その予算があったら、保育士給料や保育所に回してほしいところ。

【事業所内保育を運営しやすく】 50点



http://rpr.c.yimg.jp/im_sigg49zBzvH1EVf3_EXUw6H7aA---x798-n1/amd/20160329-00055966-roupeiro-005-3-view.png
厚労省は来年度から「企業主導型事業所内保育」という新しい類型を導入するつもりでした。その導入するつもりだったものを、この緊急対策にも載せました。
これは
・自治体への認可申請要らない
・公定価格と同じだけ補助もらえる
・初期補助ももらえる
・事業所内保育と言いつつ、事業所の中になくても良い
ということで、自治体と絡まずに済むという点においては、大変画期的です。というのも、自治体が絡むとスピードがものすごく落ちますし、第一自治体は将来保育所が余ることを心配したり、変な事業者に入ってほしくなかったりするので、必ずしもたくさん開園したいわけではないためです。
そこで、医療や介護のように、自治体の過剰関与を排する、という点においては、ようやく厚労省も気づいてくれたか、ということで評価したいと思います。
一方、事業所内(と言いつつ、事業所の中になくても良いのですけど)保育所の難しい点は、通勤です。待機児童の集中する都市部においては、通勤手段は電車です。満員電車に子どもを連れて通勤するのは、現実的ではありません。
事業所内保育が機能するのは、通勤手段が車の地方部で、工場の横に保育所があるようなパターンです。よって、都市部において、事業所内保育がガンガン増えて行く、ということは中々考えづらいです。
あるとしたら、夜勤等があり、比較的職場の近くに従業員が住んでいるような、病院等が考えられますので、効果がないとは言いませんが、決め手にはなりづらいと思います。

【小規模認可保育所の定員数引き上げ】 65点



http://rpr.c.yimg.jp/im_sigg6zaf6pSqrwopfWdGzlFewQ---x798-n1/amd/20160329-00055966-roupeiro-006-3-view.png
小規模認可保育所の定員数の上限を19人から22人にするというもの。
20人未満というのも特に根拠がなかった数字なので、これは別に良いかな、と。
ネット上では「狭い場所に詰め込むのはひどい!」というご意見が溢れていたのですが、これは少し誤解かな、と。定員数の引き上げでは、面積基準や人員配置基準はそのままです。だから子ども1人あたりの面積は壊されませんし、先生の数も子どもが増えれば増えます。
よって、保育の質には関係ありません。そもそも小規模認可保育所は、通常の認可保育所に保育士1人を追加して配置しており手厚いのです。しかも少人数ということで、保育の質に大変配慮されています。よって、「狭いマンションに詰め込む劣悪な保育が加速する」的なステレオタイプでの語りは不正確です。
ただ、現在19人定員のところで、さらに面積に余裕があって22人まで上げられるところがどの程度あるか、というとそこまでは多くないように思うので、効果は限定的にならざるを得ないように思います。

【土曜共同保育がOK・広域利用で園バスも良いよ】 90点



http://rpr.c.yimg.jp/im_siggB1LizkQ0g17EAoRurCGzNw---x798-n1/amd/20160329-00055966-roupeiro-007-3-view.pnghttp://rpr.c.yimg.jp/im_siggk2SHsWNdtYbmK3wf.pYAjg---x800-n1/amd/20160329-00055966-roupeiro-008-3-view.png
土曜共同保育について政策提言したところ、盛り込んでいただきました。
(保育士の激務を緩和するために、政府が今すぐできる規制緩和http://bit.ly/1RBWG5m
これで、現場のシフト繰りは多少楽になり、保育士さんたちも多少休みやすくなると思います。嬉しいです。
また、園バスについても提案(待機児童十策http://bit.ly/1MgujIC)していたので、こちらも採用して頂きました。これで開園時のエリア対象が広がるので、事業者としても開園はしやすくなるでしょう。ただ、自治体が窓口になるので「いや、うちの自治体はそういうのやらんから」と言われたら一発アウトなので、自治体が邪魔しない仕組みはビルトインしておかないと機能しませんね。

【人員配置基準で手厚くやっている自治体を、国基準に引き下げ】0点



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1歳児については、国の基準では保育士1人に対し、子どもは6人までみられます。しかし、実際はそんなにみれないので、自治体によっては5人までだよ、としているところがあります。
それを国は今回の緊急対策で「いや、6人までみてよ」と自治体に伝えよう、というわけですね。
自治体が過剰規制している事例はたくさんあるので、一概に国の姿勢が悪いとは言えませんが、人員配置基準に手をつけるのは、悪手だと言わざるを得ません。というのも、1:6だと実際は回っておらず、結局は保育所側が保育士を追加でつける「加配」をしている構造は変わらないからです。
また、現場の保育士さんたちの負担も、更に過酷になることも予想されます。そうすると離職率が増し、さらなる人手不足になることも予想されます。

【まとめ】全体的には40点



今回の緊急対策では、「厚労省がもともとやるつもりだったこと」を並べ直したものが当初草案として出てきました。彼らからしてみたら「1週間で検討しろ、って言われても・・・」っていう感じですね。それに対し、自民・公明の心ある議員が、いやもうちょっと頑張ろうよ、ということで粘って、幾つかこれまでの規定路線ではなかったものが入れ込まれた、という形です。
ですので、「今の規定路線プラスアルファで、やれることは全部盛り込んだ」というイメージです。
ただ、全体的にみると、やはり保育士給与改善に触れていない、つまり問題の本質から逃げていることについては、失望を禁じえません。
厚労省案ベースだと、現状の延長線上の施策になってしまうのは、当然です。そして来年も待機児童たくさん出ちゃいましたね、となるのは明白です。ここは官邸主導で、大幅な保育士給与アップの大鉈を振るうこと。そして開始初年度でバグが出まくっている子ども子育て法の改正(小規模保育の年齢制限撤廃・自治体が事業者参入を邪魔しない直接契約の仕組みの導入等)を主導して頂くことを期待するよりありません。
最後に一言。「総理、緊急対策はショボくてあんまり効果ないと思うので、さらなる英断を期待しております」と締めくくらせていただきたいと思います。


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駒崎弘樹 認定NPO法人フローレンス代表理事/日本病児保育協会 理事長


1979年生まれ。慶応大学総合政策学部卒業。「地域の力で病児保育問題を解決し、育児と仕事を両立するのが当然の社会をつくりたい」と考え、NPO法人フローレンスをスタート。日本初の「共済型・非施設型」の病児保育サービスを東京近郊に展開する。また2010年から待機児童問題の解決のため、空き住戸を使った「おうち保育園」を展開、政府の待機児童対策政策にも採用される。内閣府非常勤国家公務員、内閣官房「社会保障改革に関する集中検討会議」委員、内閣府「子ども・子育て会議」委員などを歴任。現職認定NPO法人フローレンス代表理事、一般財団法人 日本病児保育協会理事長、NPO法人全国小規模保育協議会理事長。









政府答弁書の共産党排撃は ヒトラーと同じ手口

2016-03-29 08:55:33 | 言いたいことは何だ



政府答弁書 共産党排撃はヒトラーと同じ手口




 28日のLITERAは、鈴木貴子議員の質問主意書に対する安倍内閣の答弁書で、「日本共産党、現在においても破壊活動防止法(破防法)に基づく調査対象団体であり、暴力革命の方針に変更はないと認識している」と述べたことを取り上げて、このように事実に反するネガキャン(ネガティブキャンペーン=誹謗中傷)を行って共産党を排除しようとするのはヒトラーと同じ手口だとする記事を載せました。

 

 ヒトラーが率いたナチ党が躍進したのは、第一次世界大戦で敗北したドイツが帝政国家から共和国制に移行して、当時最も民主的とされたワイマール憲法を持して国が自由主義的雰囲気に包まれた中でした。

 

 それでは自由主義的で共産党の支持者も多くいたドイツ共和国で、一体ヒトラーはどのようにしてあの恐るべき独裁権力を握ったのでしょうか。

 1932年の総選挙でついにナチ党は比較第1党に躍進しました。そのとき共産党は第2党でした。

 ナチ党のヒトラーは右翼の諸党と組んで多数を形成して首相の地位に就くと、その1か月後に起きた国会焼き討ち事件(犯人は不明でしたが、ヒトラーたちが行ったと考えるのが最も合理的です)を口実に、その翌日には言論や集会・結社の自由など、国民の基本的人権のほとんどを失効させる大統領令を発令し、数千人の共産党議員、党員、支持者そして共産党には全く無関係な自由主義的知識人たちを逮捕し投獄しました。

 

 うしてナチ党への反対勢力を国会から一掃したのちに「全権委任法を成立させて、その後は思いのままのナチス独裁政治を行いました。
 その独裁政治への策動の手始めとして、当時政治勢力的にもナチ党に迫っていた共産党を、でっち上げ事件によって徹底的に壊滅させたというのが、LITERAが言うところのヒトラーの手口です。


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 LITERAの記事はさらに、ここにきて安倍首相は一気に9条第2項を争点にするという見方が現実味を帯びてきていると述べています

 「政権体力があるうちに」としきりに進言する勢力があるというのですが、実に身の内外で狂気に取り憑かれている首相・・・です。

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安倍政権が共産党を「破防法の対象」と閣議決定! 

露骨なネガキャンと共産党排除はヒトラーと同じ手口だ

LITERA 2016年3月28日

 先週3月22日、安倍内閣が日本共産党について、「現在においても破壊活動防止法(破防法)に基づく調査対象団体である」「『暴力革命の方針』に変更はない」との答弁書を閣議決定した。無所属・鈴木貴子衆院議員の質問主意書に対する政府の回答だが、これに対し、ネット上では保守派やネトウヨたちが歓声をあげている。

「そんなテロ政党がドヤ顔で政治家やってるのが放置されてる不思議」「共産党を支持してる人もテロリストw」「日本から消えてどうぞ」「そんな連中と組む民進党w」「なるほど「民共」で暴力革命かw」

 

 毎度のことながらなんという頭の悪さ。こいつらは破防法というのがどういう法律なのか、まったくわかっていないらしい。

 破防法とは、「暴力主義的破壊活動」を行った団体に対する規制措置などを定めた法律で、たしかに共産党をずっと調査対象にしてきた。同法とセットで設置された破防法適用のための調査機関である公安調査庁(公安庁)のレポート「内外情勢の回顧と展望」の2016年1月版でも、イスラム国を始め、朝鮮総連、オウム真理教、中核や革マル等の新左翼セクト、一部右翼団体などとともに、現在でも日本共産党について述べられている。

 しかし、この破防法はもとももと東西冷戦下の1952年に共産党を排除する政治的な目的でつくられた法律。しかしこの間、なんの具体的な成果も上げられず、破防法も公安庁も、自民党や警察関係者にすら「無用の長物」「予算の無駄遣い」と冷笑されてきた存在なのだ。

 

 長年日本の公安当局を取材している記者が解説する。

破防法と公安庁に存在価値がないというのは政治的なスタンスとは関係のない客観的事実ですよ。公安庁はその成り立ちから、共産党を取り締まることを最大目的にしてきたが、この60年以上、なんの破壊活動の証拠も掴むことはできなかった。途中で、自民党からも『こんなところに膨大な予算をかける意味がないだろう』という批判が出て立場が危うくなっている。それで、調査対象をシフトして、1995年のオウム真理教事件で初めて団体規制請求をするんだけれど、これも却下されている。最近も、極左過激派が参加しているなどとして、安保法反対運動、反原発運動、沖縄基地反対運動等までもマークしているが、ほとんど妄想に近いような内偵を繰り返しているだけで、なんの成果も上げられていない。そうしたなかで『共産党は今でも調査対象か?』なんて主意書が出てきたら、公安庁の連中は自分たちの存在理由を誇示できるから、大喜びで、イエスと答えるだろうね」

 今回の主意書は、公安庁にとって、存在を忘れられがちな自分たちをお上にアピールする絶好の機会だったことは想像に難くない。

 

 だが、問題は、内閣がそれを閣議決定までして、答弁書として共産党の名前を明示したことだ。産経新聞は今月23日付の紙面で、政府の答弁書について「政府が調査対象の団体を明示するのは異例」「極めて異例の対応」などと書いていたが、たしかの過去、口頭の質疑で当時の公安調査庁長官が言及することはあったものの、政府答弁書という形はあまり前例がない。

 産経は「今回の答弁書決定は、いまだに綱領に『革命』を明記する同党への警戒の表れ」などと、またぞろトンチンカンなことをほざいているが、安倍政権がまことに「警戒」しているのは、近年共産党が、安倍首相の強引なやり口に反発する国民の声を吸収して躍進しており、参院選での野党共闘を呼びかけているからに他ならない。

 

 実際、自民党は「『野党統一候補』=『民共合作候補』」などとするビラまで作成。「WiLL」(ワック)などの安倍応援雑誌にも、共産党批判特集を掲載させるなど、共産党叩きに躍起になっている。そこに出てきたのが、今回の“共産党は破防法調査団体”という閣議決定だった。

 これは明らかな安倍政権による参院選対策であり、共産党へのネガティブ・キャンペーンなわけだ。しかも、この主意書の存在自体、“やらせ”である可能性が極めて高い。というもの、主意書を提出した鈴木貴子議員は、元衆議院議員の鈴木宗男・新党大地代表の娘。最近まで民主党所属だったが、民主が共産党と選挙協力することに反対して先月、離党届を提出(処分は除籍)しており、自民党入りは確実視されていたからだ。政治部記者が続ける。

「宗男氏は先月24日にも安倍首相と官邸で面会し、夏の参院選での自民党候補支援などを約束したと見られています。ようは野党の連携を乱すために、『破防法』とか『暴力革命』という言葉で共産党にマイナスイメージをもたせ、自民党への“手土産”にしたということ。国会で政権与党が政府に質問するようなものですから、ほとんど“やらせ”ですし、そもそも今の時代に“反共キャンペーン”なんて、産経以外の記者は冷ややかに見てますよ(笑)」

 

 まあ、こんな安倍政権の策謀に嬉々としてひっかかるのは、それこそ冒頭で紹介したネトウヨのみなさんぐらいしかいないと思うが、しかし、歴史を振り返ってみると、笑って済ませられる話ではまったくない。

 

 たとえば、ナチスドイツが反共を喧伝し、ドイツ共産党などの抵抗勢力を弾圧することで権力を掌握していったのは有名な話だ。1933年、ヒトラーの首相就任から1カ月後の2月27日、国会議事堂が炎に包まれた。犯人については諸説あるが、現場に駆けつけた内相ゲーリングは合流したヒトラーの姿をみるや、即座に大声で断言したという。「間違いなくこれは共産党の仕業ですぞ、首相。議事堂内で最後に目撃されたのは共産党の議員です」。ヒトラーはこう明言したという。「われわれは鉄拳をもってして人殺しのペストを粉砕しなくてはならなん」(『ヒトラー 権力掌握の二〇ヵ月』グイド・クノップ・著、高木玲・訳/中央公論新社)。

 

 国会議事堂炎上事件の翌日、ヒンデンブルク大統領の署名のもと、「国民と国家を防衛するための大統領令」を発令。これは言論や集会・結社の自由など、国民の基本的人権のほとんどを失効させるものだった。さらに、その日のうちに、ドイツ共産党関係者が逮捕された。そのなかには、ほとんど共産党とつながりのない作家や芸術家などの知識人もいたという。続いて、ドイツ共産党とドイツ社会民主党の機関紙がまとめて発禁処分を受けた。だが事件の夜、ドイツ共産党の武装蜂起と判断できるような動きは警察の記録にも一切存在しなかったという。そして、翌月、総選挙を経て反対勢力を国会から追いやったヒトラーは全権委任法を成立させた。国会でドイツ社会民主党の党首からその「迫害」を批判されたヒトラーは、こう反論したという。

「貴君は迫害とおっしゃる。(略)さらに貴君は、批判は有益であるともおっしゃる。たしかにドイツを愛する人であれば、私たちを批判してよいだろう。けれどもインターナショナルを信奉する者に、私たちを批判することはできない!」(前掲書より)

 

「日本を取りもどす」の御旗のもと、批判する人たちを「反日」として攻撃する、安倍首相の姿そのものだ。先日本サイトでもお伝えした国家緊急権、すなわち自民党が改憲で新設を目論む緊急事態条項についても同様だが、今回、破防法をもち出して共産党を攻撃したのも、まさにヒトラーの手法と重なる

 

 また、現在は、夏の衆参同日選の可能性が高まっている。ここにきて、安倍首相は一気に9条第2項を争点にするという見方が現実味を帯びてきているという。

「緊急事態条項もそうだし、公明党に配慮した環境権、はたまた発議要件を変更する96条など、安倍首相が在任中に国民投票であれもこれも一気に変えるとなると、さすがに政権は体力がもたない。だったら、最初からいきなり9条2項の戦力の不保持と交戦権の否定をやってしまおうということみたいです。実際、首相に近い議員からは、そのプランをしきりに安倍首相に進言していると聞きます」(前出・政治部記者)

 

 現状、9条の護持をもっとも強く掲げる共産党に対し、露骨な反共キャンペーンを行った理由は、決して安倍首相の頭の中が冷戦時代で止まっているとか、そういう話ではないのだ。名実ともに独裁に突き進む安倍政権。最後に「待て」をかけることができるのは、やはり国民の声しかない。(梶田陽介)




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安保関連法29日施行 各地で廃止を訴える行動








 安全保障関連法が29日に施行されるのを前に、27日と28日に各地で反対の集会やデモ、反対行動が行われました。

 

 27日、札幌市では北海道弁護士会連合会などの主催で、集会とパレードが行われ市民約2000人が参加しました。

 同じく府中市では、昨年12月に発足した「HANDL(戦争反対、民主主義と命を守る調布・狛江・府中の若者行動)」が主催して、昨年12月に続き2回目の府中駅前街宣活動を行いました。

 28日には、市民団体「戦争させない・9条壊すな! 総がかり行動実行委員会」の主催で、衆院第二議員会館前で抗議行動を行いました。

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安保関連法29日施行 弁護士ら廃止訴えデモ 札幌

北海道新聞 2016年3月28日

 安全保障関連法が29日に施行されるのを前に、北海道弁護士会連合会などは27日、札幌市中央区の大通公園周辺でパレードを行い、「私たちは戦わない」などと安保法の廃止を訴えた。

 

 パレードは本年度4回目。パレード前の集会で道弁護士会連合会の田村智幸理事長は、安保法施行で国連平和維持活動に派遣された自衛官が武器を使って他国軍隊などを助ける「駆け付け警護」が可能になる点について、「自衛官が他国の人に銃口を向けることになるだけでなく、狙い撃ちされたり局地的な暴動に巻き込まれたりする恐れがある」と語り、自衛官の命がさらされる危険性を訴えた。

 引き続いて行われたパレードには約2千人(主催者発表)が参加し「海外での武力行使反対」などと声を上げた。

 

 

「安保法の廃止を」 府中駅前で若者グループ街宣

東京新聞 2016年3月28日

 安全保障関連法に反対する調布、狛江、府中の三市の若者グループが二十七日、府中市の京王府中駅前で街宣活動をし、「法を廃止し、安倍内閣を退陣させよう」と訴えた。

 

 若者グループは、昨年十二月発足の「HANDL(戦争反対、民主主義と命を守る調布・狛江・府中の若者行動、ハンドル)」。大学生や会社員、福祉施設職員ら三市の五人が「同じ思いを持つ同世代のために声を挙げられる場所をつくろう」と立ち上げた。

 街宣活動は昨年十二月に続き、二回目。メンバーと、呼び掛けに応じた大学教授や府中市議らがマイクを握った。子育て世代の代表は「横断歩道で手をつなぐだけでは子どもの命を守れない世の中になった。戦争法に反対の声を挙げていく」と訴えた。

 メンバーたちは、安保法廃止を目指して全国で展開されている二千万人署名運動にも協力を求めた。メンバーの一人で会社員の冨樫翔吾さん(24)は「参院選までに、地域がまとまれるように活動の幅を広げたい」と話した。次回の街宣は狛江市で計画しているが、日程などは未定。 (加藤健太)

 

 

安保法制施行に市民が国会前で抗議行動

東京新聞 2016年3月28日

 安全保障関連法が二十九日に施行されるのを前に、同法の廃止を求める抗議行動が二十八日、東京都千代田区の衆院第二議員会館前であった。

 

 主催は市民団体「戦争させない・9条壊すな! 総がかり行動実行委員会」。昨年九月に同法が強行採決された後、全国で署名運動をしたり、野党共同の廃止法案の審議を求めたりしてきた。参加者らは「安倍内閣退陣!」などと書いたプラカードを掲げ、「戦争法は必ず廃止」とシュプレヒコールの声を上げた。

 

 教員の夫の教え子に自衛隊員がいるという足立区の事務職小室悦子さん(61)は「殺し殺される当事者にさせたくない。施行前日でも『賛成していない』と意思表示をしなければ」と言葉をかみしめた。

 署名集めをしてきた文京区の主婦大滝妙子さん(69)は「夏の選挙で改憲勢力に負けたら、国民の力を結集するのが難しくなる。最後まで声を上げ続けなくてはと思う」と話した。




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やっぱり安倍の別働隊!「全国高校生未来会議」仕掛人に新疑惑続々、安倍首相と会談し「色々仕掛ける」発言も

2016-03-29 04:50:12 | 言いたいことは何だ
やっぱり安倍の別働隊!「全国高校生未来会議」仕掛人に新疑惑続々、安倍首相と会談し「色々仕掛ける」発言も

2016.03.25.
 全国高校生未来会議」仕掛人に新疑惑  リテラ


いったい、何が中立なのか──。本日、安倍首相が炎上中の「全国高校生未来会議」に出席し、またしても火に油が注がれる事態に発展した。

 
きっかけは、「全国高校生未来会議」の公式アカウントが本日午前につぶやいた、こんなツイートだ。


〈【安倍内閣総理大臣、ご登壇決定!!】みなさんこんにちは!なんと、安倍内閣総理大臣のご登壇が決定致しました。これから表彰式を行うにあたり、直接安倍内閣総理大臣が「内閣総理大臣賞」を最優秀チームに授与します!!〉
 
まるで急遽決定したかのような書き方だが、一国の総理が突然予定を変更することなど、よほどの災害や事件が発生しない限りあり得ない。つまり、最初から安倍首相の会議出席は決定事項だったのだろう。当然、ネット上では「何、この予定調和」という呆れる声があふれた。
 
それにしても安倍首相は、翁長雄志・沖縄県知事がいくら面会を申し込んでも多忙を理由に時間をつくろうともしなかったというのに、同会議にはずいぶんと目をかけているご様子。もちろん、そこには理由がある。
 
本サイトで先日もお伝えしたように、同会議は開始前からネット上で問題視されてきた。というのは、この会議を事実上取り仕切っている慶應義塾大学大学院生の斎木陽平氏の実家は安倍首相の有力な後援者。また、斎木氏が経営する進学塾に合格者実績の水増しイカサマ疑惑があることを今週発売の「週刊新潮」(新潮社)が伝えているのだが、そのなかで斎木氏本人は安倍家とのつながりについて、こう答えている。


「私の曾祖父は山口県の長門市長で、その女きょうだいが岸家に嫁ぎました。祖父は地元で医院を開業しており、安倍晋太郎さんの元後援会長。葬儀には総理も参列して下さいました」
 
つまり斎木氏は安倍首相と血縁関係にあるわけだが、くわえて斎木氏は安倍首相とのツーショット写真を公開するなど、距離の近さをことあるごとにアピールしてきた。そのような人物が仕切る以上、「高校生未来会議」に党派性はないといくら言っても、まったく信用できるはずがない。
 
しかも、斎木氏はちょうど1年前の320日に、こんなツイートを行っている。


〈今日は安倍晋三議員事務所に訪問。18歳選挙権実現と、その後の若者の政治参画に向けて色々と仕掛けていきます。〉
 
安倍首相の議員事務所で若者の政治参画について話し合い、「色々と仕掛けていきます」と宣言する──。これでは「高校生未来会議」に安倍首相が一枚噛んでいると思われても仕方がないだろう。
 
選挙権年齢が引き下げられる夏の参院選を前に、一体、安倍首相は何を目論んでいるのか。以下に記事を再掲するので、安倍首相の思惑をぜひ読んで確かめてもらいたい。
(編集部)

********************
18歳選挙権の実施を前に開かれる高校生の集いが、安倍政権による高校生取り込み装置になる──
 
明日323日から3日間に渡って開催される「全国高校生未来会議」をめぐって、こんな危惧の声が再び大きくなっている。
 
同会議は選挙権の18歳以上への引き下げを機に、全国の高校生と各政党の代表者らが集まり、日本の課題と若者の政治への関わり方などを議論するという触れ込みのプロジェクト。だが、早い時期からネット上などで「仕掛人は安倍応援団」「実体は高校生を自民党に取り込む別働隊」という指摘がなされていた。
 
というのも、同会議の事務局が、斎木陽平なる慶應義塾大学大学院生が代表理事を務める一般社団法人「リビジョン」におかれ、同会議を事実上、仕切っているのもこの斎木氏だったからだ。
 
斎木氏は、自分の主催する別の団体のホームページに安倍首相とのツーショットを載せたり、18歳選挙権実現に向けた高校生イベントに昭恵夫人をゲストとして呼んだりと、安倍首相との近い関係をことあるごとにアピール。「親戚」だという情報も流れていた。
 
これについてはネット上だけでなく東京新聞も報道しており、210日付紙面で、斎木氏が「安倍シンパ」であるとしたうえで、高校生未来会議代表である高校生の「斎木さんは首相の遠い親戚」というコメントを紹介していた。
 
ようするに、18歳選挙権の実施を前に開催される高校生の会議を、高校生でもなんでもない、安倍首相を応援する親戚の大学院生が仕切っていたというのだが、これに対して斎木氏と高校生未来会議は「積み上げてきた高校生会議を傷つけられた」「首相シンパとラベリングされたことに強い憤りを覚える」と真っ向から反論。一時はおさまりを見せていた。
 
ところが、ここにきてその高校生未来会議を仕切る斎木氏が馬脚を現す事態が起きたのだ。
 
発端は、このところ注目を集めている「保育園落ちた日本死ね」の匿名ブログに対し、斎木氏が310日、ツイッターで「#保育園落ちたの自業自得だ。」というハッシュタグをつくり、こんな投稿をしたことだった。


〈政治家の後援会には常に老人ばかり。加えて政治家に毎日のように陳情。そして何より必ず選挙に行く。若者が声をあげるのは困った時だけ。次に落ちるのは保育に無頓着な政治家達だ。そう脅しをかける覚悟があるのか。〉 
 
このツイートに対して、「待機児童問題に直面する保護者たちに責任を押し付けるものだ」と批判が殺到。斎木氏と安倍首相の関係も改めてクローズアップされ、「安倍首相への援護射撃だろう」「こんな人物が高校生の会議を仕切っていいのか」と炎上状態となったのだ。
 
その後、斎木氏は〈問題提起のためのタグです。保育園に落ちた当事者が自業自得という意図ではなく、そういう状況を作り出すことを許してしまった有権者全体の責任も考えようとそう言いたかったのです。〉などと釈明したが、一方で、〈権利を行使するための普段の努力は誰しもに求められると思います〉〈政治家の責任であり、有権者全体の責任でもあると思います。そこに残念ながら保育園の親も含まれると思います〉などとも強弁。
 
また、安倍首相との関係を指摘されていることについても、〈僕が「安倍総理と縁戚」×「自業自得」=「庶民切り捨て」っていうステレオタイプから一歩たりとも思考を脱することができないんだな。〉〈はっきり言って反安倍の方々は人種差別に近いことをなさっていると思います。〉と反論した。
 
それこそ安倍首相や安倍応援団とそっくりの物言いで笑ってしまうが、それはともかく、斎木氏は民主主義というものを完全に勘違いしている。
 
斎木氏は待機児童問題で声を上げている保護者が「これまで選挙も行かず、政治にも興味を持たなかった」ための自業自得だと切り捨て、「声をあげるのは困った時だけ」と非難しているが、国民は過去にどんな選択をしようが、選挙に行かなかろうが、政府が間違った政策をしたときや自分が困窮した立場に立ったときに、声を上げる権利がある。むしろ、この「批判の自由」「意見表明の自由」こそが民主主義を成立させている基盤であり、逆に、安倍首相や橋下徹市長がしばしば口にし、今回、斎木氏がもち出した「選挙で選んだんだから文句を言うな」こそ、ヒトラーと同じ、独裁者丸出しの論理なのだ。
 
だいたい、有権者が保育園や育児問題をどうにか解決してほしいと考えたとして、いまの日本の選挙制度でそのワンイシューを政治に反映させることが可能なのかどうか、ちょっと考えてみればわかることだろう。むしろ、選挙なんかより批判意見の拡散やデモのほうが政治を動かすことがありうるのは、それこそいまの保育園問題に対する安倍政権の慌てようを見れば明らかではないか。
 
しかも、斎木氏はなんの根拠もないまま、保育園問題で怒っている親たちが選挙に行っていないような論理を展開して、彼らに責任を押しつけるようとしているのだ。どう考えても、政権批判を封じ込めようという意図があるとしか思えない。
 
斎木氏は自分が「安倍シンパ」であることを否定しているが、明らかに安倍首相と深い関係をもっている。たとえば「親戚関係」の問題にしても、斎木氏はツイッターで〈僕は安倍さんの甥でも親戚でもありません。〉と否定している一方で、自ら〈僕は安倍総理の縁戚です。自分からわざわざ申し上げることではありませんから言ってきませんでした。僕が安倍総理の縁戚だと危険なんですか?〉〈僕ははっきり、何度も縁戚であると明言しています。〉と、自ら明言しているのだ。
 
これに対して、「縁戚だったら親戚なのでは?」と指摘されると、〈縁戚と遠戚と漢字を間違えていました。〉と訂正したが、もちろん遠戚も親戚である。
 
しかも、問題は親戚かどうか以前の話だ。実は斎木氏の実家は明治時代から、安倍首相の選挙区である山口県長門市で病院を営んでおり、祖父の代からの安倍首相の有力な後援者なのだ。斎木氏は2年前、自らのFacebookでこんなことを自慢げに書いている。


〈今日は安倍総理が山口県長門市の実家に足を運んで下さいました。祖父母へのお参りなので、私の力では全くありません。〉
 
そして、祖父の代から続くこの安倍氏との関係を、斎木氏自身も引き継ぎ、利用してきた。斎木氏は大学生時代からAO入試の受験塾を主催しており、そのホームページに自らの慶應大学受験時の「自己推薦書」を公開しているのだが、そこには安倍首相とのツーショット写真とともに「安倍元首相と「憲法」議論」と見出しのついた、こんな内容の自己PRが掲載されている。


〈北九州市の自宅で、安倍元首相と話をする機会を得た。私は、夕食の席で、思い切って安倍さんが最重要命題に掲げている「憲法改正」の必要性について問うた。かねてから、憲法の性質よりも、その成り立ちに疑問を感じていたからである。すると、安倍氏は現在の日本国憲法は、占領下にGHQによってきわめて短期間に定められた憲法であると指摘し、日本人自身の手で「自主憲法」を制定することの必要性を力説された。これは、福澤先生の言う「独立不羈」に通じるものがあると感じ、貴塾で憲法の精神について学ぶ意欲や政治参加への想いが増した。〉
 
つまり、高校生のときにすっかり安倍首相の「押しつけ憲法論」に同調していたのである。これで、「安倍シンパじゃない」と言われても、なんの説得力もないだろう。
 しかし、断っておくが、斎木氏の実家が安倍首相の有力後援者だったとか、安倍首相と憲法改正で意気投合していたとか、その事実自体を糾弾したいわけではない。斎木氏はおそらく被選挙権年齢になったら自民党から政界に出馬する可能性が高い気がするが、しかし、どんな思想をもとうが、それは個人の自由だ。
 
問題なのは、それ自体でなく、そんな人物が中立のふりをして、18歳選挙権実施を前に、高校生を誘導するような集まりを仕切っていることだ。
 
実際、明日23日からのこの高校生未来会議には、どう考えても安倍政権のバックアップがないとやれない、さまざまな仕掛けが用意されている。
 
同会議では県ごとに1チーム23人ずつに分かれ、地域おこしプランを考えるコンペを実施するらしいのだが、優秀なチームには、安倍晋三からの「内閣総理大臣賞」、石破茂からの「地方創生担当大臣賞」、高市早苗からの「総務大臣賞」が贈られるという。
 
さらに、同会議は2324日の2日間は議員会館で開催、また最終日は「日本最高峰の場」「政府重要施設」で行うとしており「保安上の都合上、会場を参加者にしかお知らせできない」「察してください」などと思わせぶりなことを臭わせているが、一説には、総理公邸を使わせるのではないかとの話もある。
 
高校生未来会議側は野党の代表も参加することを強調して、党派性は一切ないというが、この仕掛けだけをとっても、同会議が安倍政権と自民党のPRの場になるのは間違いないだろう。
 
いや、それどころか、安倍政権はこの「全国高校生未来会議」を使って、高校生向けの改憲啓蒙活動を仕掛けるつもりではないか、という観測も流れている。すぐに露骨にやることはないだろうが、会議を通じて、ハブになるような高校生の安倍親衛隊をつくり、それをベースに高校生に向けた改憲の啓蒙活動を展開するつもりではないか、というのだ。
 
実際、安倍政権と右派勢力はいま、憲法改正に向けて、さまざまな別働隊を組織している。櫻井よしこや日本会議と組んで「美しい日本の憲法をつくる国民の会」を立ち上げ、お抱え評論家を使って「放送法遵守を求める視聴者の会」をつくって政権に批判的な報道に圧力を加えさせ、女子向けには「憲法おしゃべりカフェ」なる気持ちの悪いネーミングのイベントを日本会議系の団体が開催している。
 
産経新聞やネトウヨは安保法制に反対するSEALDsを揶揄して、「民主・共産に利用されている」「手口はナチ党に通じる」「ヒトラーユーゲントや紅衛兵にそっくり」などと的外れな攻撃をしているが、しかし、いまや独裁者と化した安倍首相をこんな高校生の集いに関与させたら、それこそ、本物のヒトラーユーゲントをつくり出してしまいかねない。
 
「全国高校生未来会議」がそうならないためには、少なくとも安倍政権のPRになるようなイベントを中止し、斎木氏に組織を仕切らせないようにすべきだ。そもそも、彼は「高校生」でもなんでもないのだから。