長野はすべて山の中

長野周辺の山散策日記 山の風景やランニングのこと
時に自転車や気になる音楽の話しに暫しおつきあいの程を・・

夏の音

2011年07月05日 | 自然
先日のハーフマラソン コースのいたる所でニイニイゼミの鳴き声を耳にした
スーパーには一年中野菜や果物があふれ もはや季節を感じるアイテムではなくなりつつあるが昆虫だけはそうはいかないようだ
季節ごとに耳にする様々な虫の鳴き声は遠い薄れかかった季節の記憶と結びつく 
ニイニイゼミは夏の到来を知らせてくれる郷愁の景色に迷い込む懐かしい音 
特にこの蝉の鳴き声は音が拡散して耳に届いてくる 実際に聞こえているのか耳に響く幻の音なのかの区別もあやふやになる瞬間がある 陽炎に揺れる遠景の中ふと想いは今から離れ昔をさまよい夏のにおいを強く感じ始める 

芭蕉が奥州路で耳にしたのもこの蝉だったとの研究があったがその説に一票
この蝉しかあり得ないだろう あの名句を趣深いものにしているのは 

市街地の空き地の片隅からはシバスズの声も聞こえ始め そんな声を聞いていると涼しい朝方などは秋の気も感じ始めてしまう 自然は足早に季節の歩を進めようとしているようだ