ネットで出ている話ですが…
ソニーのデジタルカメラのαシリーズですが
次期型から全てのカメラを光学ファインダー(OVF)ではなく
電子ビューファインダー(EVF)にするという話が出てきています。
さもありなん。
DSLR業界では苦戦しているとされるαです。
キヤノン、ニコンにない個性や特徴を出さねば
とてもじゃないですがシステムを維持して事業を継続することは
難しくなってしまいます。
ファインダー…確かに重要ですが、あくまでカメラの一要素です。
システムが維持され、繁栄を保っていくことこそが
カメラシステムにとって重要なことです。
トランスルーセントテクノロジーは僅かな光量低下と引き換えに
(光学性能低下とは書きません、これまたレンズの類でしょうから
それを言えば全てのレンズは光学性能を悪化させる邪魔者になりますです)
高速かつ静粛、低振動な撮影と、フルタイムAFが可能となる
脅威のシステムです。
これをより積極的に活用し、ソニーの強みとして使っていくことは
αの未来を考えた場合にも、現状維持よりはるかに素晴らしいと考えます。
(以下、ちと辛い話になります。ご容赦ください)
ただし…こういう話が出ると決まって出るのが
「OVFやめちゃうのは至極残念」
「OVFの進化を見たかった」
のような意見です。
個人的には…α900で史上最高レベルのファインダーを実現し、
競合他社と比べてもユーザーインターフェースとあわせて
最高の操作性を提供したにも拘らず、
市場で重要視されたのは、それとは関係ない高速連写性能とか
高感度での撮って出し画像でのノイズ感の少なさ等でした。
α900がそれに負けていたり劣っていると今でも私は思いませんが
すくなくともそういう「機能数比べの表」で白黒付けるユーザーから
見向きもされないカメラだったことは事実です。
つまり多くのカメラファンにとって「高性能なOVF」は”オマケ”であって
金を払ってまで欲しい物ではなかったということでしょう。
それを今さら「止めるのは残念」と言われても
だったら買えば良かったのに…と思ってしまいます。
そうすると必ず出るのが
「あのスペックを維持したフルサイズ機で10万円以下なら買う」
というような意見です。
その発言自体が「価値を見出してないけど余興としてなら」的な意見でしょう。
α900がどれだけ金がかかっているカメラか…。
また買った立場から申し上げれば…
あのファインダーをこれ以上どうやって進化させるのだ?と。
確かに出来なくはなかろう…です。
でもそれはすごく難しく、また結果も目に見えにくいものになるでしょう。
それをほとんどの人が価値を見出してくれない状況で続けて行け…というのは
あまりにも残酷です。
α900のファインダーはリアルワールドで考える限り、
光学ファインダーで出来ることは全て可能なレベルに達しています。
これ以上の進化は体感不能と考えます。
(明るい単焦点レンズを付けた900のファインダーを見れば分かって貰えると思います)
とにもかくにも…決定ではないにしても
そういう方向にαが進むであろう事は道理から考えても自然です。
こんなこともあろうかとα900を買っておいて良かったわい(爆)
去年の末にα900を買った私の決断は間違っていなかったようです。
私は馬鹿で無能ですが、唯一「目利き」だけはしっかりしています。
良いものを嗅ぎ当てる嗅覚だけはあると思っています。
これは親に与えてもらいました。
だからなかなか買わないけど買ったものは全て宝物にできますです。
さて…
α900もディスコンになってから「あれはいいカメラだった」と
言われるカメラになりそうですね(^^;)
α700も同じだそうで、写りの良さと操作性の良さが今頃評価され始め、
中古は右から左に流れる状況だそうです。
あとから「あれは良かった」っていうのは…。
現役の時から「これはいいね」って言ってあげられないと
意味は無い気がします。
買えずともその良さを認める人があまりいないという意味でもありますね(^^;)
いずれにしても本当に良いものはなかなか評価されにくく、
中身はともかく、飾るのが上手いものほど良く評価され易い…
世の常とは言え、寂しいものです。
とにもかくにも
そういったものを求める人にもまだ時間はあります。
またα900は長く使えるカメラであると思います。
安くはないけどその価値がちゃんと味わえるカメラでもあると思います。
2400万画素あるがゆえにデータの重さで敬遠する人もいらっしゃいますが
あれは「ああいうカメラ」なのです。
ナンチャッテで楽しむレベルのカメラじゃないんです。
ハイアマチュア機…とんでもなく大きく伸ばすような時にも
全く破綻のない性能を追い求めたが故の”仕様”です。
それに対応さえしてあげれば、最高の楽しさが待っています。
それに今はエントリー機でも1800万画素です。
今さら重たいというデータ量でもないでしょう(^^;)
またあのファインダーは撮る人間の気持ちを浮き立たせてくれます。
意味なくファインダーを覗き込む…そういう気持ちにすら
とびきりの高揚を与えてくれます。
いうなれば競合他社製品がGT-Rやポルシェなら
α900はフェラーリ…否、アルファロメオ。
最新の…という意味では8cのようなカメラでしょう。
質実剛健な作りはαの伝統を受け継いでいますが、
フィーリングや絵作りはファナティックなのがαです。
だから私はわざわざ買ったのです。
そしてAマウント・フルサイズで最後のOVF機です。
古今東西のAマウント、またマウントアダプタを介して付けられる
M42の世界の銘玉を己の目で直に楽しめる最後の機体です。
それだけでも価値があると思います。
欲しい人は今のうちにいっとけ!…です。
そしてそれでも買わずに後から
「いいカメラだったなぁ、欲しかったです私も」という人がいましたら…。
素直に
「ホレ見た事か! ざまぁ見ろ!」って言いたい気分です(^^;)
言わないけど(笑)
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