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日独国際交流企画
タンツフックスプロダクション
『DIS_ORDER neural fields study』
人だけど人じゃない。
体の中の、普通なら見えないものが
見える形になって動いている。
そんな感じがした。
長く伸びたケーブルの先には
いつくものスピーカー。
そこを動き回る音が生きてるみたい。
鼓動のような音が体に響く。
激しい光の点滅で、全部が見えない。
見える世界が制限されて
浮遊するような感覚。
ただ感じることに身を任せる
心許なさの中にも不思議な心地良さ。
手によって動かされる
ケーブルが波打って、
その中を体が動いていく。
ケーブルに当たった髪が
パサパサとはねて、
それが流れの中を
逆らって留まる何かにも見えた。
3つの体が 背を向けたまま
じわりじわりと近付いて、
伸ばした手が触れて
体が組み合わさっていく。
ゆっくりと絡みながらも
途切れなく崩れずに動く様が
ひとつの生き物みたいで。
融合という言葉が思い浮かんだ。
しだいに胸がどきどきして、
呼吸が浅くなって、
じわっと目が潤って、
自分でもよく分からない感覚だった。
特に意味は分からなくても
存在していることが凄いなと思った。
それを多くの人と一緒に見ている。
たぶんそれぞれ
違うことを感じつつも、
同じ時間や空間を共にしている。
それにハッと気付いた時、
何ともいえず気持ちが高ぶった。
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終演後にアフタートーク。
通訳を介しながら、
作品についての話。
来日は初めてということで、
こういう舞台をどう思うか
感想を聞かれて
客席とのやり取りもあった。
他の人の話からは、
そういう見方があるのかという発見が、
演じている側の話からは、
使っている物や動きには
そんな意味もあったのかという
発見があった。
けれど、
何を感じるかは自由でいいと
いうようなことを言われていて、
それが いいなと思った。
カラーのパンフレットをよく見ると
黒地に波のような線。
(画像だとよく分からないけど
手に取ると、よく見える線 )
ああ、これだ!
舞台の上で見たものと繋がった。
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公演の前に、
フィジカル・イントロダクション参加。
作品を鑑賞する前に、
作品におけるコンセプトやメソッドを
身体を通して体験できる とのこと。
身体の一部を動かして
それが全体に広がっていったり、
顔の、目鼻口…舌も全部を動かしたり。
電気が身体を走るように
瞬間的に動かしたり、
手足や首など身体をねじったり。
制御できない感覚。
自分がどこまで
動けていたのかは分からない。
けれど、“制御できない” ということを
日常では押し込めているので、
それを身体を通して表に出すことは
ある意味新鮮だった。
出していいんだ、というか
そういう行為に意味を感じて
縛りが解かれるような気持ちになった。
運動とはまた違う、
普段動かしていない部分を動かす
心地良さの中に、どっと汗(笑)。
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タンツフックスの公演、
アートマネジメント講座の受講生も
少しお手伝いしてきた。
カンパニーの方たちと打ち上げがあり
私も参加した。
英語が全く分からないので(笑)
お話はほとんどできずだったけれど、
折り紙をしようということになって
学生さんと一緒に
鶴の折り方を教えることになった。
折り紙を楽しんでくれた。
一緒にすることが楽しかった。