丹沢秘密倶楽部

日々の記録、思いついたこと、昔話など。最近は、俳句のこと。
俳句は読み中心で、なかなか詠めない。

ついに

2021-07-02 15:38:38 | 俳句

北野駅改札口へ向かう階段の上、いっせいに口を開けているところを撮ろうとしたのですが、うまく撮れませんでした。

 

なにが「ついに」なのかと言いますと、当方の「鷹」7月号掲載が一句だったのです。

二句(1月)、三句(2月)、二句(3月)、二句(4月)、三句(5月)、二句(6月)ときましたが、ついに一句掲載となりました。

 

句歴、自称二年、「鷹」入会八か月、まぁこんなものでしょう、と開き直る気分も無くはないが・・・。

今回は一句蘭が多いなとを眺めていると、ん・・この方も、という名を発見。

その月の、同人を含む一般会員のトップを飾る巻頭作家となり、写真と文章も寄せていた方が、なんと、一句蘭に。

有為転変は世の習い、とは言え、・・・。

 

冷やかしも過ぎると、漏れ聞こえていくかもしれないので、このへんで。

 

が、もう一つ、どこかの結社に入っておこうかと思い始めています。二、三の結社に所属している人は結構いるようです。

 

近ごろお気に入りの一句

太田うさぎ句集「また明日」からいくつか。

 

フラダンス笑顔涼しく後退る(あとずさる)

確かに、とは言っても、本物は見たことがない。

 

陽炎へ機械油を差しにゆく

もちろん、現実のことではないでしょうが、

「陽炎」「機械油」どっちも暑苦しい感じですね。

 

裸木のラジオ体操広場かな

季語「裸木(はだかぎ)」冬になって葉がすべて落ちた木。

「ラジオ体操」と言えば、「夏休み」ですが、生い茂っていた木の葉も冬になって落ちてしまい、閑散とした広場。

夏よりも広々とした引き締まった感じになっている、というふうなことでしょうか。

 

奈落よりあらはれ春の踊かな

舞台の底からせりあがってくる華やかな舞妓さん、これも本物を見てみたいですね。

 

小春日の有機野菜とフォーク歌手

これは微妙、「有機野菜とフォーク歌手」には逆らえないような雰囲気がありますね、と言ったらおこられるか。

 

富士額見せて御慶を申しけり

「富士額(ひたい)」丹沢の山々が手前にあるので、都心からは「額」の部分しか見えません。

季語「御慶(ぎょけい)」新年。謹んで初春の御慶びを申し上げます。

正月の晴れ渡った青空。富士も親しく近く感じるということでしょうか。

東京生まれ東京育ちの人から、「正月は田舎者がいなくなって、空気も気分もすっきりして、いい。」と言われたことがあります。

田舎者が売りの当方も、「そりゃそうだ。」としか言えませんでした。

 

酢洗ひの鰺も谷中の薄暑かな

地元の人たちの「名店」なのでしょう。「酢の物」なんでしょうが、俳句の上手は「酢洗い」、うむ・・。

 

晴ときどき蝶テーブルも椅子も白

レモンティー雨の向うに雨の海

濡れてゐることを知らない目高たち

ぴゆつと出て鴨南蛮の葱の芯

 

アロハシャツ大本山を下りて来し   

どこの大本山?

ハワイのお寺を取り上げたテレビ番組を見たことがあります。      

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

句歴二年

2021-06-06 17:52:31 | 俳句

長沼公園の宿り木、宿のほうは桜のようです。

 

当方も六月で句歴二年ということになりました。

iPhoneの俳句アプリから始まって、Facebook俳句を経て、俳句結社「鷹」へ入会となりました。

「鷹」入会と言っても、ランクでいうと「同人見習い」というか「購読会員」(とはどこにも書いていませんが)といった身分のようです。

正式な会員は「同人」と認められてからのことらしいですね。

 

 

句歴二年目にして、多少の進歩があったとすれば、現代俳人の句集を買って読むようになったことでしょうか。

当初は、俳句雑誌・インターネットの俳句記事から当方の「お気に入りの一句」を抽出していました。

だれかがダイジェストしてくれたものを読んでいたわけです。

これはこれで、効率的で便利なのですが、そのうちに、この人は他にどういう俳句を詠んでいるのか知りたくなってきたのです。

 

 

近ごろお気に入りの一句

川上弘美、本業は小説家。この方の小説を読んだことはありませんが。

句集「機嫌のいい犬」から

 

湯屋の富士描きなほされて夏に入る

湯屋の富士を知っているとは、驚きました。

 

ペーチカや夜の森には夜の歌

当方も、その昔ツルゲーネフの「猟人日記」を読みました。

 

夕桜ホテルのバーに人待てる

昔の映画のワンシーンのようです。

当方の記憶のシーンは、佐田啓二(中井貴一の父)が暗いバーの止まり木に座り両手をカウンターにおいて「ハイボール」と言うのです。

この句は、現代のホテルのバーなので、庭の桜が見えて、中は明るいかも、ですね。

 

晩春や連絡船の客みな寝

昔の連絡船に乗ったことがないと、この句は詠めません。

安い船室は畳敷きで、乗客は適当に場所をとっていたのです。

と、えらそうに言っても、当方が連絡船に乗ったのは、その昔のむかし、小学校の修学旅行で青函連絡船に乗っただけなのですが。

第八青函丸と羊蹄丸だったかな?

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

続「鷹五月号」

2021-05-24 05:57:15 | 俳句

下書き「句集」を操作ミスで公開してしまいました。

大変、失礼いたしました。

 

古る家に十日ぶりにもどったら、玄関横に残したプランターそばにとかげがのんびりと、当方のくつも全く気にする様子はありませんでした。

人がいなくなるとは、こういうことなんだな、と思いましたね。

 

「鷹」「主宰の今月の12句」(毎月、主宰の小川軽舟氏の12句が載っています)

驚きて(題)

春めくや妻のしばらくゐない家

6句まで、一連のものとして読めば、病気入院で「しばらくゐない」ものと思われます。その最初の日と読むのが適当でしょう。

 

菠薐草胸ぐら摑むがに洗ふ

菠薐草、調べました。「ほうれんそう」

「胸ぐら掴む」自分の苛立ちを相手に伝えようとする動作ですね。

実際にほうれん草のちぢれを胸ぐら掴むように両手で洗っているわけではないと思いますが。

自分の今の気持ちをだれかに伝えたい、激しい表現です。

 

夕方の人恋しさよ海苔焙る

当方にも家人の19日間の病気入院がありました。

一日のうちで「夕方」がいちばん虚しい時間帯になるのです。

 

驚きて覚めし春暁ただ静か

「春暁ただ静か」「春眠暁を覚えず。処々に啼鳥を聞く。」のように鳥の声で気持ちよく目覚めたわけではないでしょう。

「驚きて」目覚めるような時間ではないのだが、ぐらいに読んでおきましょう。

、春暁の頬を枕にまた寝落つ

 

妻の無事人生の無事冴返る

季語「冴返る」春になってはいるが、寒さがもどっている。しかし、その寒さは清々しいものである。

 

カーネーションかぼそく立てり予約席

この句は7句目なのですが、この句について当方が「あれこれ・・・」は僭越というものでしょう。

 

「句集」を何冊か買いました。

「明日また」太田うさぎ句集、

「機嫌のいい犬」川上弘美句集

「田中裕明全句集」

「冬焉」(とうえん)岩城久治句集

焉、調べました。

音エン

訓いずくんぞ・これ・ここに

意味

①いずくんぞ。なんぞ。 ②これ。ここに。 ③状態を表す形容の語。「忽焉(コツエン)」「終焉」 ④句末に用いる助字。

適当に拾い読みをしています。

 

近詠

夏の川小焼けの町にこしにけり

八王子は童謡「夕焼け小焼け」の町だそうで、夕方五時に流れています。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

鷹五月号

2021-05-14 07:41:12 | 俳句

都立長沼公園、公園ではありますが、一般的なイメージの公園ではなく、山に展望台を作ってあるという感じのようです。

まだ、中には入っていません。

 

「鷹」五月号、三句掲載でした。

畠にも椅子置いてあり春隣              今日水

電柱に一輪車の子春一番               今日水

春一番量販店へ自転車で               今日水

なんと、このうちの「電柱に一輪車の子春一番」が小川軽舟主宰の「推薦30句」の一つに選ばれていたのです。

「鷹」が送られてくると、先ずは自分の掲載句数を確認して、あとは何日かかけて適当に拾い読みしていくのです。この「推薦30句」のページは当方には遠いものと思っているので、冊子到着数日後に掲載に気づきました。

当方の俳句熱もやや停滞傾向にあったので、ひとつ刺激になりました。

「鷹の掲載句2021年五月号」で検索できます。

 

近ごろお気に入りの一句

 夏帽子振つて大きなさやうなら         太田うさぎ   千句選120

 菊褒めてドライクリーニングを頼む       太田うさぎ   千句選121

 店の前に大きな菊の鉢、当方も菊作りに多少の興味はあるが、作ったことはありません。

 忘年や気合で開ける瓶の蓋           太田うさぎ   千句選122

 さぁ、忘年会の始まり・・・

 松手入空を立派にしてしまふ          太田うさぎ   千句選123

 松の刈込と言ったら怒られるか?当方もさほどいい趣味とは思いません。松の刈込で青空のほうが引き立てられてしまう、ということか。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

読み切る

2021-05-01 05:06:51 | 俳句

 

湯殿川、新大畑橋の下

 

家仕舞いの断捨離で先ず思いつくのは、書籍の整理です。

今までも、もう絶対に読まないであろうと、その時点で判断した本は廃棄してきたが、もう一度読みたいと思ったものは小さな書棚いっぱいぐらいだが残してある。

最近買った俳句関連の本は、拾い読み程度しかしていないものが多いので、一冊集中、とりあえず読み切る。

まずは、プレバトでお馴染みの「フルーツポンチ村上健志の俳句修行」

フルーツポンチ村上健志が、17のいろいろな句会に飛び入り参加した記録である。

当方でも知っている俳人が多数登場しているので、勝手に親しみを持って読めるのです。

村上氏は短歌もやっているそうで、

啄木のような不幸に憧れて床暖房を今日だけは消す        村上健志

当方は啄木が不幸だったとは思わないが・・・

 

八月やパンクしそうな手巻き寿司           村上健志      千句選117

 

近ごろお気に入りの一句

春の雲人に行方を聴くごとし             飯田龍太      千句選118

燈明に離れて座る朧(おぼろ)かな          斎藤梅子      千句選119

春は大気中の水分が増加し万物が霞んで見えることが多い。その現象を昼は霞というのに対して、夜は朧という。(角川歳時記)

 

なるほど、その昔、青江三奈「恍惚のブルース」という唄があった。その一節「♪あとはおぼろ ♪あとはおぼろ、♪今宵また忍び寄る・・・」

誰の詞だったか、特に調べませんが・・・

祇園小唄「♪月はおぼろに東山 ♪霞む夜毎のかがり火に・・・」

篝火は燃えて明るいので「霞む」なのか、一人納得。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ぎっくり

2021-04-07 06:32:57 | 俳句

 

痛風に続いて、左首筋を痛めてしまいました。

起床時に、左首筋に違和感があり、触ると激痛が走りました。ぎっくり腰ならぬ「ぎっくり首」のような感じでしたね。

首をというか頭を動かせない状態になってしまいました。

歩くにも左首筋に手を当ててそろりそろり・・・

それでもなにかの拍子に激痛が走り、立ち止まる。

これにはさすがの当方もすぐに病院へ行きましたね。

触診、レントゲン撮影などの結果、脛骨には異状がないということで、服薬と湿布で二三日で治るでしょう、とのことでした。

 

ヤフーで左首痛を検索してみました。

 

日常生活上の原因と対処法

姿勢が悪い

猫背で前かがみの状態、逆に、椅子に浅く座って反り返った状態、頭の重みを支えるために首にかかる負担が大きくなる。

姿勢をよくするために

背中で左右の肩甲骨を引き寄せるようにすると、猫背になりにくい。

 

もう遅いかも、です。うむ、間違いなく遅いのですがやってみましょう。

 

スマホ・PCの見過ぎ

つい無理な姿勢を長時間続けてしまいがち。

 

うむ、これかな?です。

テレビでも首痛の塗り薬CMが放映されていますね。

 

しかし、当方の首痛は塗り薬程度では済まないレベルなので・・・

要するに

あちこちの老朽化が進んでいるということです。

 

あと十年ぐらいは・・・と思っているのですが・・・新型コロナもあるし、さてどうなっていくのかというところです。

 

 

いつの間にか三月が終わってしまいましたが、

鷹三月号(投句は十二月末)

校門の午後静かなりクリスマス         投句 掲載

銭湯ののれんを前に初時雨           投句 掲載

(没句は省略)

 

鷹四月号

尾根道に江ノ島も見ゆ春隣           投句 掲載

カタログにランドセル見て二月かな       投句 掲載

(没句は省略)

 

ランウエイ句会3月

 ポリタンに水のボッカや春の尾根       投句(没)

〇路地口の靴屋の狭き春一番          投句 〇印がつきました。

 当方としては、ポリタンの句のほうがいいかな? と思っていたのですが。

最近のリアル俳句ではなく、かなり昔の思い出し俳句なので伝わらないのでしょうと思いたい。

20リットルサイズのポリタンの水の揺れを言おうと思ったのですが・・・。

 

近ごろお気に入りの一句

町ぢゆうに靴ある春の景色かな         岡田 一実     千句選107

画布の上に原色厚し五月の野          福永耕二      千句選108

白といふ厚さをもつて朴開く          富安風生      千句選109

 

今年の春号で休刊になった「俳句αあるふぁ」の記事「かけ出し俳人に伝えたい」から

作者は、「絵が好きで絵画展に行っては俳句を作っていた。」とありました。

 

鴉飛ぶ屏風に風の起りけり           今井肖子     千句選110

その時の心寒きか蕪村の絵           今井肖子     千句選111

描かれし梅を見つめる蕪村の目         今井肖子     千句選112

蕪村の絵を検索してみましたが、この絵かなとは推定できませんでしたが。

 

ユトリロの心に積もる雪の白          今井肖子     千句選113

春光やモネの描きし水動く           今井肖子     千句選114

これは当方でも知っている「睡蓮」でしょう。モネは池の絵をたくさん描き、それらをまとめて「睡蓮」というのだそうです。

検索して初めて知りました。

空と海溶け涼しさを増してをり         今井肖子     千句選115

参考の一句

土塊(つちくれ)を一つ動かし物芽出づ     虚子       千句選116

 

土乾く馬鈴薯の芽の濃きみどり         今日水      

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

痛風

2021-02-24 15:54:48 | 俳句

 

 

痛風です。ついに左足かかとの上部が赤く腫れてしまいました。

現在は回復しましたが、左足をつけなくなり実質、歩けない状態が三日ばかり。

尿酸値のことは自分なりに調べていましたが、ちと甘かったということです。

これを機にアルコールをやめました。黒霧島(焼酎)200ml一本と缶チューハイ350ml二本をほぼ毎日飲んでいました。

自分では、たいした量ではないと思っていましたが、毎日の蓄積がよくなかったようです。

 

アルコールをやめてみると、尿酸がとれてきたのか、全身の関節が軽くなって、動きがよくなったなと思います。

具体的にいうと、自転車のペダルが非常に軽くなった。今までも特に重いと感じていたわけではないが、右や左を見ながら、のんびり・・・

と自分では思っていました。

尿酸は尖っていて、指先などの血管の末端に多くの尿酸がいくとちくりとした痛みを感じるらしいことは知っていました。

痛くはないが、尿酸が日常的に関節に滞留していて動きが悪いことに慣れてしまっていたということらしいです。

人間はどんなことにでも慣れてしまう、重大なことが起こらないと、そのことに気づかないものだ、と改めて思いましたね。

今ごろ気づいても遅いかも・・・ですが、とりあえずは回復しているので・・・

自業自得ではありますが、このまま生活改善。。。しかないというところです。

 

 

近ごろお気に入りの一句

傾きがその人である夏帽子                 藤原暢子      千句選95

 

そのあたり夜のごとくに百合白し              小川軽舟      千句選96

そのあたりほのとぬくしや寒牡丹              虚子        千句選97

 

最近、高浜虚子の句を収集していて、見つけました。

当方の「参考の一句」路線も間違いではないかな・・・です。

 

旅の夜の茶のたのしさや櫻餅                    水原秋櫻子       千句選98

どこからを旅と呼ばうか南風                藤原暢子        千句選99

 

涼しさを歩いてをれば古き町                藤原暢子        千句選100

「古き町」中山道の馬籠宿のようなところでしょうか。(ここしか行ったことがない)

外国はまったくわかりません。

 

夕焼けのいちばん端の色が好き               対中いずみ     千句選101

さきほどの冬菫まで戻らむか                対中いずみ     千句選102

気にはなったが、通り過ぎてしまった・・・

 

星月の昏(くら)き曠野(あらの)をゆきまよふ       高屋窓秋      千句選103

現実の風景ではないでしょうが。

 

球場をでてくる春のホルンかな               田中裕明      千句選104

小鳥來るここに静かな場所がある              田中裕明      千句選105

空へゆく階段のなし稲の花                 田中裕明      千句選106

この方は、最近知りました。

 

近詠

春立つや量販店へ自転車で

古淵駅近くの「島忠ホームセンター」または「ドン・キホーテ古淵店、メガ店舗」ですね。

 

路地口の靴店狭し春一番

千歳船橋の駅前商店街の路地、二坪ちょっとぐらいの靴屋があります。ときどき買います。

店の奥に主人が座っています。

狭くても、奥は奥です。

 

ランドセル一列に行く春の午後

下校中の小学生の一列、みどりのランドセルカバーをつけていたので、二年生でしょうか。

 

文人とひとり称して初硯

(いい気なものですが・・・自分で言うしかない。)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

しばらくは、

2021-02-02 10:00:45 | 俳句

シジュウカラ

なんとか撮れました

 

二月です。

さて、えんぶりはどうなるのか?聞いても調べてもいませんが。普通に考えると中止でしょう。

しばらくは、いろいろな行事の中止が続くと思います。

 

俳句雑誌を買いに行ったついでに、書道用品店に行って、筆を買ってきました。

羊毛筆、12000円也、今までに買った筆で最高価。いつもは、数千円のイタチの筆なのですが、

拙句を書いてみようと思い立ったのです。

ご披露できるまでには、数か月かかるでしょう。

短期集中しても、さほどの上達はありません、何事も。続ける日にちが必要です。

 

近ごろお気に入りの一句

よこはまの港に降つて春の雪          今井杏太郎      千句選89

クリスマスイヴ氷川丸灯りけり         今井杏太郎      千句選90

雪の日のだいこん畑ねぎ畑           今井杏太郎      千句選91

白梅や丹波へ紙を買ひに来て          大石悦子       千句選92

金沢の見るべきは見て燗熱し          西村麒麟       千句選93

なるほど、こんな感じでいいのかと思いましたね。

 

 

鷹 2月号  

3句掲載でした。初心者にしては、まぁまぁかな・・・ですが、来月は1句かも?

 

秋澄むや散歩のひとり腕まわす         投句   掲載

ランウェイ句会で〇をもらった句です。

 

銭湯に野球部員や初時雨            投句   掲載

暖色の灯の珈琲や冬隣り            投句  (没)

たまに行く古書店、元は喫茶店だったらしく、カウンター席があって、飲み物を出しています。

その古書店の路地裏に銭湯があるのです。

 

略帽のあごひも掛けて神渡し          投句  (没)

ちと、勇まし過ぎたか。空想句なので、・・・

神渡し、冬の季語、出雲大社に渡る神々を送る西風。フェイスブック俳句に題が出たので。

 

墨を摺る少女に愉し年の暮           投句   掲載

公園に散らばる園児石蕗の花          投句  (没)

当方としては、いい出来、のつもりでしたが、よくありそうな平凡な句だったかな・・・

 

 

参考の一句

めりめりとラヂオは鳴つて朝桜         冬野虹       千句選94

 

ローマからラジオが鳴って夏の朝        今日水

東京オリンピック、ますます混沌としてきましたが、

その昔の、ローマオリンピックのラジオ中継です。

水泳競技、山中毅選手、銀メダルだったかな・・・です。

古過ぎる、・・・その通り。

 

近詠

畠にも椅子置いてあり春隣           今日水

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

いったいぜんたい

2021-01-18 11:56:48 | 俳句

 

 

どうなっていくのでしょうか、日本は、世界は。

 

コロナは新型肺炎、肺炎ですから。

肺が炎症を起こし、肺の使える面積がどんどん減っていくわけです。

 

肺気腫になったことの経験をもとに、近頃思うことです。

人間は、肺を通じて酸素を体内に取り入れて、その酸素の力で動いているのです。

酸欠事故のことを想像してみます。

酸素の無い空間に予測なく、突然入ってしまったのが酸欠事故だと思います。

すぐに戻ればよかったのに、何とか頑張って戻れなかったのか?

と思いますね。

 

しかし、

すぐに、瞬間的に動けなくなっただろうと思います。

 

当方は六年前、肺気腫になって、国立相模原病院で治療を受けました。

必要酸素量の30%しか取り入れられなくなっています、と言われました。

そのときは、

十数メートル歩くと自分の意志に関係なく、自然に足が止まって、息が上がっている。

階段を上がると、息が上がって、その場を動けなくなる。

回復というか、再び動けるようになるまで、数分だったか、十数分以上だったか、

今では思い出せません。

 

動かないで、じっとしていると特に異常は感じません。

それは回復したわけではなく、

今思えば、単に、酸素消費が少なくてすむ状態というだけなのですが。

 

これでも必要酸素量の30%は連続的に供給されていたわけです。

酸欠事故は、瞬間的に酸素供給が0%になり、その場を動けなくなるのですから、推して知るべし。

 

近ごろ、新型コロナ肺炎でホテル隔離の方、自宅療養の方が亡くなったと報じられています。

 

当方の推測です。

動かないで、寝ていれば、自覚症状はない。

しかし、そのうちに肺炎がどんどん進行し、動けなくなる、受話器も取れなくなる、

受話器をとっても持っていることができず、置いてしまう、というか持っていられない。

このことを、電話には出たが、無言で切ったと思う人がいたわけです。

 

ケータイ電話のバッテリー残量が、30%を切ると、急激に残量が減っていくのと同じだろうと思っています。

 

 

 

 

近頃お気に入りの一句

初暦知らぬ月日の美しき                   吉屋信子   千句選77

と、思えるように。

 

如月や旅の始めの白ワイン                  太田うさぎ  千句選78

どこで白ワインを飲むんですかね。「始め」だから「新幹線」か、小田急ならば特急「ロマンスカー」。

発車のベル、今は鳴りませんが、列車が動き出して、さて、旅の始まり、崎陽軒のシウマイとワインの小瓶。

なわけはないか。

 

何日かの旅、最初のホテルに着いてのフランス料理、と読むのが自然でしょうか。

 

やはらかき土に踏み込む梅見かな               小島健    千句選79

朝酒を旅に許せる雪景色                   正木浩一   千句選80

言ふことのなくて見てゐる冬の雲               柏柳明子   千句選81

友達が滑つて行きぬスキー場                      西村麒麟   千句選82

そう、スキー場では人を見ていることが多いのです。

 

冬至の日墨で描かれし人動く                 西村麒麟   千句選83

墨汁が大河のごとし蕪村の忌                 西村麒麟   千句選84

どこかの美術館で墨絵を見ているのでしょうか。

 

夕立が来さうで来たり走るなり                西村麒麟   千句選85

ぼうふらの音無けれども賑やかな               西村麒麟   千句選86

 

習字の日忘れ山菜採りにいく                 竹村翠苑   千句選87

作者は書道塾を開いているそうです。

とある俳人のコメント

「どことなく『隠者を尋ねて遇わず』を思い出しました。」

調べました。

隠者を尋ねて遇わず         賈島(かとう)

松下問童子    「松下(しょうか)童子に問えば」

松下 … 松の木の下で。

童子 … 隠者の侍童(弟子)。

言師採藥去    「言う 師は薬(くすり)を採らんとして去れり」

薬 … 薬草。薬草を採集するのが隠者の仕事。

只在此山中    「只(ただ)此の山中に在らんも」

雲深不知處    「雲深くして処(ところ)を知らず」

 

参考の一句

万両にびたびたの雪降つてくる                廣瀬直人   千句選88

盆栽にぼたぼた積もる春の雪                 今日水

実景ではありますが、語感がよろしくない。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

令和三年

2021-01-02 14:27:48 | 俳句

謹賀新年

新年を迎えても、めでたいのかどうかわからない世の中、世界になってしまいました。

とりあえず、一年が終わったな、という感じの新年です。

 

今年の抱負(できないかもですが、一応考えてみました)

日常を取り戻す

昨年は、ほぼ毎日、テレビとインターネットのコロナ報道を見る、読む。

俳句関連の本を読む、インターネットで調べる、お気に入り俳句の収集、真似て作ってみる、俳句雑誌とインターネット句会への投稿、

で終わってしまいました。

今、ふりかえると、ちと、生産的ではない日常だったかなと・・・

 

令和三年、当方の日常目標

〇昨年秋、俳句結社「鷹」に入会、毎月6句投句、

1句は載せてくれるらしいので。俳句投稿は「鷹」一本にしぼる。

 

「鷹」1月号の当方の掲載句(投句は11月)

入院の母のいなくて子の花火             今日水 掲載

地鎮祭終えて駅前温め酒               今日水(原句)

地鎮祭終えし駅前酒温む               小川軽舟添削、掲載

 

理科室の書道部窓へ秋の富士             今日水(没)

世田谷区の学校です。実は、理科室は一階で、富士は三階に上がらないと見えないのです。

理科室の書道部照らす秋夕焼け・・・なども考えましたが・・・

この景色をみたことがない人には、ん・・・でしょうね。

 

ひぐらしや森に灯の列ともりたり           今日水(没)

家蜘蛛と吾と窺う秋の夜               今日水(没)

庭先の鉢鉢乾き草の花                今日水(没)

隣家が長期不在になっています。時々、当方で水遣りしていますが、

なんで乾いているのか、この句ではわかりませんね。鉢なんだから水切らすな、で終わりですね。

 

〇手足を使う

字を書く、絵を描く、写真を撮る(ブログ用です。)

囲碁を楽しむ、(勝っても負けてもそれなりに楽しむ。今更、ですが。)

 

 

近ごろお気に入りの一句

通勤の一分一秒冬来たる               小川軽舟      千句選68

「一分一秒」駅のホームなのか、改札を通るところでしょうか、季語は冬でなければ、ですね。

 

くりいむぱん春らんまんのかたちなる         奥坂まや      千句選69

コッペパン、あんぱん、ジャムパン、クリームパン、みんな生き残っているところがすごい。

確かに、俳句に使えるのは、クリームパンです。

 

おでん煮えさまざまの顔通りけり           波多野爽波     千句選70

屋台のおでん、今はいろいろな規制で姿を消したようです。

 

遊船にまだまだ人の乗るらしく            波多野爽波     千句選71

遊覧船、こんなに人が乗るのか、という感じですね。

 

配膳の成りて椿を一と眺め              波多野爽波     千句選72

旅先の宿でしょうか。

 

手足また鰭に戻りし昼寝かな             藤原暢子      千句選73

おもしろい人です。

 

なるほどの一句

とある俳人のブログを見て、次の句を発見

タランチュラなめらかに来る夜長かな         津川絵理子     千句選74

 

以前の当方の句

スルスルと糸おり来たり家の蜘蛛           今日水

家蜘蛛の我をうかがう夜寒かな            今日水

 

「タランチュラ」、本物は見たことがありませんが、家蜘蛛(アシダカグモ)の比喩でしょう。

「なめらかに来る」、うむ、なるほどです。当方は「スルスル、シュルシュル」しか思い浮かびませんでした。

 

参考の一句

ふっくらとたたむ書状や十三夜            氣多驚子      千句選75

演台の答辞ふっくら卒業す              今日水

 

足引の山の朝靄(あさもや)鹿下り来(おりく)    荒木かず枝     千句選76

朝靄の消えて雲海富士遠し              今日水

足引の尾根振り返る初日かな             今日水

思い出し俳句です。

今年は、平日登山、と思っていますが、歩けるかどうか?

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

思い出す

2020-12-20 16:52:38 | 俳句

 

「毎日のように歩く見慣れた町並みに、ある日ぽっかりと更地ができている。・・中略・・しかし、そこに何があったのか・・・どうしても思い出せない。

私たちの記憶とはそのようなものだ。・・・見慣れたと言いながら適当に忘れているのである。・・・俳句はそこに何があったかを思い出させてくれるきっかけになる言葉なのだと思う。」

小川軽舟「俳句と暮らす」(中公新書)

 

一つ咲く冬の椿を切りにけり             富安風生      千句選56

椿系統はみな同じようですが、花は咲いたが、数が少ないなと思って近寄ってみると、それぞれの花のまわりの枝につぼみがたくさんついています。

そのつぼみが一週間ぐらい経つと次々に咲き始めます。

「一番椿」、そんな言葉はないか。

 

山道の掃いてありたる初詣              富安風生      千句選57

 

酒もすき餅もすきなり今朝の春            高浜虚子      千句選58

「今朝の春」正月元旦です。

当方のような「駆け出し俳人」だと、

酒を飲み餅一つ食う今朝の春

 

 

電話ボックス冬の大三角形の中            今井 聖      千句選59

小さな公園の電話ボックスだけが明るい。「電話ボックス」いくつかは残すようです。

「大三角形」冬の星座だそうです。

 

返球の濡れてゐたりし鰯雲              今井 聖      千句選60

俗に言う、草野球ですね。その昔、早朝野球というものがありました。

外野に転がって朝露に濡れたボールが返ってきたのでしょうか。

 

枯芝に置きて再びピアノ運ぶ             今井 聖      千句選61

ピアノを家から出しているのか、入れようとしているのか、どっちかわかりませんが、

枯芝とピアノが妙にマッチしていますね。

 

トースターの熱線茫と霜の朝             今井 聖      千句選62

 

顎紐や春の鳥居を仰ぎゐる              今井 聖      千句選63

とある解説文に、「村の消防団が鎮守の森の鳥居前で訓練・・・」うんぬん、とありましたが、

それは、ちといただけない。

普通に読めば、「靖国神社」参拝を見た句だと思うのですが、さて。

 

 

苗代に満つ有線のビートルズ             今井 聖      千句選64

んーん、この景色、昭和末期にあったかなという感じですね。

 

蒲公英のサラダの話立子の忌             広渡敬雄      千句選65

「立子」高浜虚子の次女、星野立子

 

帽子屋に帽取棒や春深し               広渡敬雄      千句選66

たぶん、銀座に帽子屋があると思います。

当方の銀座は、三越のライオン、鳩居堂、日比谷公園、数寄屋橋公園ぐらいですね。それぞれ二、三回行ってみた程度ですが。

 

工女帰る浴衣に赤い帯しめて             富安風生      千句選67

工女、そうか、工場で働いているのか、可哀そうなどと読み違えてしまってはいけません。

それなりに選ばれた存在だったはずです。

何人かの少女が夏まつりの愉しみを終えて、寮に帰っていくのです。

作者は高級官僚として、全国各地に転勤生活を送っていたのです。昭和11年逓信省次官を退官。

現代は、「だれでも転勤」になってしまいましたが。

その昔の転勤はエリートのものだったのです。

 

 

近詠

大島も薄く見えたり冬ゴルフ         今日水

水割りの焼酎甘し日記買う          今日水

団栗も落葉も掃かれ土光る          今日水

買い物に付録の句帳十二月          今日水

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

再び、混沌

2020-12-09 08:45:29 | 俳句

千両、赤い実が葉の上についている。葉の下につくのが万両だそうです。

 

また混沌としてきました。

コロナ新型肺炎の年も早や十二月となりました。

一年前は、にっぽん国中ノー天気でしたね。

結果論ですが、海外旅行にどんどん出かけ、帰国した人たちから国中にコロナが広まっていったわけですね。

無症状の感染者が多くいるとは、専門家も思わなかった、ということでしょうか。

来年の今ごろも、そう変わっていないような気がしますが。

 

 

近頃お気に入りの一句

 

暖房の扉をジャズとともに開け               坊城俊樹     千句選35

ジャズは扉の中にあるわけですが、ずいぶんと威勢のいい句です。

 

炉火赫し幼きころを見てをりぬ               坊城俊樹     千句選36

別荘の広い部屋の暖炉でしょうか。

室生犀星の「杏っ子」にこういう場面が出てきます。犀星は軽井沢に疎開していました。

当方の炉火は掘り炬燵の炭火ですが。

夏になると炬燵の掘りにふたをしましたね。

 

水銀灯とどかぬあたり落葉集む(つむ)           坊城俊樹     千句選37

夜の雪のはてに幾千本の杉                 坊城俊樹     千句選38

からまつの透く千本の時雨寒                鷲谷七菜子    千句選39

 

 

藤原暢子、現代若手俳人、これからますます活躍する人でしょう。

菰巻をなでてここらが松の腹                藤原暢子     千句選40

広い庭園でしょう。何人かがいると読めば、俳句です。

一人でなでていたら、川柳です。・・・ん・・変わらないか?

 

明るさが売れてゆくなり酉の市               藤原暢子     千句選41

酉の市、テレビの報道で見るだけですが、

ん万円もする豪華な熊手の売買、「金は天下の回り物」ということですね。

 

星冴ゆる夜道は長くあればいい               藤原暢子     千句選42

嚏する前の記憶の欠けてをり                藤原暢子     千句選43

嚏(くさめ)、くしゃみです。古語ですが、俳句ではよく使うようです。

 

大年の黒き鉄鍋鶏煮ゆる                  藤原暢子     千句選44

大年、大晦日です。

俳人は鶏が好きなようです。

鶏の声も聞こゆる山桜                   凡兆       千句選49

追い追わる鶏白きことが夏                 塩野谷仁     千句選50

永き日のにはとり柵を越えにけり              芝 不器男    千句選51

 

初日浴ぶ石ころひとつ持ちてくる              藤原暢子     千句選52

食堂の皆知り合うて年あらた                藤原暢子     千句選53

どこで初日を浴びたのでしょうか。海、山、川、

当方ならば、「石ころ」だから、山あいの温泉? なかなか行けませんが。

食堂はどこでしょうか。日本ではないかもしれません。作者は外国へよく行くらしいので。

 

人日の山より人の村を見る                 藤原暢子     千句選54

人日(じんじつ)、調べました。

『人日とは文字通り "人の日"という意味です。

古代中国では、元日は鶏、2日は狗(犬)、3日は猪、4日は羊、5日は牛、6日は馬、7日は人の日としてそれぞれの吉凶を占い大切に扱いました。

7種の若菜を入れた粥を食べ、無病息災や立身出世を願う風習がありました。』

七草、ですね。

この句も、外国かな、ですね。

 

知り合ふて別れてゆける春の山               藤原暢子     千句選55

そう、山の友だちとはそういうものです。下山しての日常生活では互いに「縁なき衆生」なのです。

 

近詠

遼くんもまだ二十代冬ゴルフ           今日水

実は、先月末、二年ぶりにゴルフをしてきました。スコアは、まぁひどいものでしたが。

遼くんは間違いなくスターです。どの世界でもスターが必要です。

そのむかしの、尾崎、中島、青木

ゴルフが上手いだけではなく、言動に華があるスターでしたね。

石川遼くんがアメリカに行っているあいだの、日本男子ゴルフ、言っちゃ悪いが、ゴルフの上手いお兄さんたち、という感じでしたね。

 

銭湯の暖簾を前に冬の月             今日水

銭湯をさがすのがたいへんですが。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ランウェイ句会

2020-11-28 05:12:31 | 俳句

ある日の相模原公園

 

フェイスブック俳句会に、ちと疑問を感じることが多くなって、他をいろいろ調べていたところ、次のようなものを発見。

(「鷹」のホームページはよく見ていましたが、気づきませんでした。)

 

ランウエイ句会、俳句結社「鷹」の新入会員一年間限定の句会です。

【投句】

奇数月(年六回)当季の2句

【選句】

投句一覧から1句を選句選評

【主宰講評】

全員にコメント

 

主宰は、当ブログでたびたび引用させていただいている、小川軽舟氏。

当代一流の俳人からコメントいただける、それならばということで入会しました。

 

11月初参加のランウエイ句会

当方の句と主宰のコメント

55 ○秋澄むや散歩のひとり腕まわす          【今日水】

   (軽舟)いそうですね、やたら腕まわす人。

   小屋主のぽつりひと言十三夜

55は整理番号、○は、一応俳句になっていると認めます、ということらしい。

 

〇はもらいましたが、奥行きがない、ところが当方の反省点です。

当方に散歩の趣味はありませんが、遊歩道の車止めを利用して、腕立て的なことをやっている人をよく見かけます。

こういう人を見ると、ほかでやれよ、と思うのです。

「腕まわす」も同じで当方の美学には(というほどでもないが)合わないことなのです。

俳句に詠むことではなかったかな、ですね。

 

ちなみに、参加者65人、○印がついた人は33人。(二句とも〇がついた人は一人)

 

あとは、結社誌「鷹」に毎月6句投句、

一句でも掲載されればいいかな、です。

全国展開の大結社らしいので。

 

 

今日水千句選

西空に塵一つなし年の暮              小川軽舟        今日水千句選21

充実した年だったかなと思い、新年を迎えられる清々しさ。

ちと早いかもですが、当ブログは更新が少ないので。時期、季節も時々飛ばしています。

 

丹頂が来る日輪の彼方より           黒田杏子        今日水千句選22

 

冬籠りまた寄りそはんこの柱          芭蕉          今日水千句選23

現代、「冬籠り」という感覚はなくなってしまったと思っていましたが、

コロナ禍での年末年始は、まさに「冬籠り」になりそうですね。

 

明滅の豆電球の夜の長し            坊城俊樹        今日水千句選24

当方の近所にはほとんどありませんが、地域によっては、ほとんどの家でクリスマスイルミネーションをつけている一角がありますね。

「夜の長し」、豆電球は、いつ点いて、いつ消えるのか。たぶん、センサー設置と思いますが。

 

屈伸する男のリュック冬紅葉          奥 要治        今日水千句選25

 

ちりちりと冬のランプやまぐろ丼        西村麒麟        今日水千句選26

テレビ番組で見ると、魚市場の朝は早い、夜明け前から動いているようです。

 

炬燵より出て丁寧なご挨拶           西村麒麟        今日水千句選27

炬燵出て歩いてゆけば嵐山           波多野爽波       今日水千句選28

京都に何年か住んでいたそうです。炬燵から出ることを俳句に詠む、うむ、です。

 

畑あり家ありここら冬の空           波多野爽波       今日水千句選29

家ありてそして水仙畠かな           小林一茶        今日水千句選30

「水仙畠」江戸時代、既に正月用の花として栽培販売されていたそうです。

 

小川軽舟句集「朝晩」から 単身赴任句(と思われるもの。まだありますが、当方なりに並べてみました。)

花散るや引越しの荷の本の箱          小川軽舟        今日水千句選31

行春や車窓に背広かけしまま          小川軽舟        今日水千句選32

駅弁を家に食ひつつ日の永き          小川軽舟        今日水千句選33

職場から駅を見下ろし春惜しむ         小川軽舟        今日水千句選34

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

角川俳句賞

2020-11-19 06:08:59 | 俳句

ツワブキ「石蕗」

 

角川書店発行の「俳句」11月号に2020年度「角川俳句賞」の記事

受賞者は、なんと平成11年生、岩田 奎 

五十句掲載されていますが、当方の理解できる句をいくつか抜き出してみました。

 

珈琲に氷の残る蜃気楼              岩田 奎      今日水千句選7

アイスコーヒーの飲みかけ、氷を見ていると・・・拡大されて・・・蜃気楼・・・に至るという感じでしょうか。

 

銀閣のまへを吹かれて氷旗            岩田 奎      今日水千句選8

トマト切るたちまち種の溢れけり         岩田 奎      今日水千句選9

火をとりに車へ戻る墓参かな           岩田 奎      今日水千句選10

 

野分去る万力に錆浮きにけり           岩田 奎      今日水千句選11

万力のしづかに黒し秋日和            奥坂まや      今日水千句選12

俳人は「万力」が好きなようです。

ずっしりと重い鉄の塊、据え付けられて動かない「万力」とその台、学校の技術室の静かな空間、と読めばいいかなと。

 

ペン立に鋏一挺雁渡る              岩田 奎      今日水千句選13

夕日いま葱のうしろへかたむけり         岩田 奎      今日水千句選14

 

今日水千句選

冬の雨柚の木の刺の雫かな            蕪村        今日水千句選15

 

当方も、庭ともいえない低いブロック塀の内側に柚子を一本植えてあります。

柚の木の刺(ゆのきのとげ)、柚子の木の刺です。硬く細長い数センチの刺が枝の四方八方に突き出しています。見るからに危ないという感じです。

枝が伸びて隣家へ飛び出していくので、年に一二回切りますが、切った枝葉の生命力が強烈です。一か月以上も葉と刺が青く硬いままです。

 

定食に満腹したる聖夜かな            小川軽舟      今日水千句選16

作者の単身赴任生活を題材とした句です。

「聖しこの夜」、クリスマスですが「定食に満腹したる」・・・まぁ、ビールやつまみ少々のあとの「定食」でしょう。

食器のことを言っているわけではありませんが、

家にあれば笥に盛る飯を草枕旅にしあれば椎の葉に盛る         有間皇子

笥(け)、入れ物です。

当方の趣味に当てはめると、白黒それぞれの碁石を入れておくものを碁笥(ごけ)と言います。

 

白菜に水道の水かがやける            小川軽舟      今日水千句選17

同じく単身赴任句

うむ、白菜を切って水で洗う、白菜がますます白く輝く、そのとおりです。

 

平凡な美人きらきら花水木            坊城俊樹      今日水千句選18

「平凡な美人」よくわかりませんが、なんとなくよさそうな句です。

 

歌舞伎座の前の混雑秋暑し            甲斐遊糸      今日水千句選19

公演を見終わった人たちが一斉に歌舞伎座を出て来たところでしょう。

 

川一つ処々の紅葉かな                子規        今日水千句選20

正岡子規が京都へ旅した時の句です。

京都の川ですから、川幅も広く浅く、先々までよく見通せると思います。川沿いに歩いたのでしょう。

 

近詠

秋澄むや散歩のひとり腕まわす          今日水

銭湯に野球部員や初時雨             今日水

たまに行く古書店のそばに銭湯があります。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

感染症の日本史

2020-11-14 06:03:33 | 俳句

ホトトギス(相模原公園)「PictureThis」というスマホアプリがあって、植物を撮影すると名前を教えてくれるのです。

近ごろ使うようにしています。

 

「感染症の日本史」(文春新書、磯田道史著)

百年前のスペイン風邪(インフルエンザ)についての記事がありました。

当時の新聞の見出し

 

《悪性感冒 益々猖獗す 余病を併発した患者の死亡率が急激に増加す》 上毛新聞1918年十月三十日付

《悪感冒の産む悲惨 下層階級は生活上に大打撃 救済機関設置の急務》 高知新聞1918年十一月十六日付

《この恐ろしき死亡率を見よ ・・・咳一つ出ても外出するな》 東京朝日新聞1920年一月十一日付

《場合に依っては隔離 団体的に廉いマスクを造れ》 神戸新聞1920年一月二十三日付

 

今と同じですね。

この本を読むと、感染症の収束には三年かかるような感じです。

あと二年は今のような生活が続くと考えなければならないようです。

 

「今日水千句選」スタートです。

目標、一年で1000句収集。一日平均3句、これはかなり大変ですが、しばらくは「お気に入りの一句」からです。

ちょくちょく差し替えながらでも、進めないと・・・光陰矢の如し、です。

ブログに載せなくても収集はできますが、目標達成のための自己鞭撻ということです。

 

歩くこと歌ふに似たり小六月           藤原暢子      千句選1

季語、小六月、小春日和と同じです。

 

茶の花の見ゆるところが今日の椅子        藤原暢子      千句選2

作者は、写真家にして俳人。

「茶の花」、「夏も近づく八十八夜」では、「若葉が茂る」のですが。

当方の「茶の花」は、浪曲、次郎長三国志「旅ゆけば、駿河のみちに茶の香り」、広沢虎造。懐メロのひとつ。

 

かたむきて止まる列車や冬ぬくし         藤原暢子      千句選3

「冬ぬくし」漢字をあてると「冬温し」ですが、季語とはいえ、若い俳人が、現代ほぼ死語となっている「ぬくし」を使うとは思いませんでした。

「かたむきて止まる列車」 小田急でいうと、「渋沢駅」ホームの新宿寄りの部分が弧を描いています。

「列車」もほぼ死語ですが、「止まる電車」では俳句的ではないかな、ですね。

 

現代俳人の句集を初めて買いました。「からだから」藤原暢子句集、1800円也。

通常、この人のような若手俳人の句集が書店に並べてあることはほぼないのですが、よく行く相模大野駅ビルの有隣堂に一冊置いてあったのです。

思わず、衝動買いでした。

 

千句選、続き

訪れる客もなき夜の新酒かな          吉村昭      千句選4

小説家ですから来客も多かったでしょう。

 

地下鉄に駅前のなし日記買ふ          小川軽舟     千句選5

地下鉄の出口はたくさんありますが、確かに道路に出たという感覚ですね。

 

若き母の炭挽く音に目覚めをり         黒田杏子     千句選6

幼少期の疎開先での生活を詠んだ句のようです。

「炭挽く」、使いやすいように小さな鋸で「炭」を切っていたかな?

このことについては当方の記憶も、ちと怪しい?

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする