丹沢秘密倶楽部

日々の記録、思いついたこと、昔話など。最近は、俳句のこと。
俳句は読み中心で、なかなか詠めない。

いったいぜんたい

2021-01-18 11:56:48 | 俳句

 

 

どうなっていくのでしょうか、日本は、世界は。

 

コロナは新型肺炎、肺炎ですから。

肺が炎症を起こし、肺の使える面積がどんどん減っていくわけです。

 

肺気腫になったことの経験をもとに、近頃思うことです。

人間は、肺を通じて酸素を体内に取り入れて、その酸素の力で動いているのです。

酸欠事故のことを想像してみます。

酸素の無い空間に予測なく、突然入ってしまったのが酸欠事故だと思います。

すぐに戻ればよかったのに、何とか頑張って戻れなかったのか?

と思いますね。

 

しかし、

すぐに、瞬間的に動けなくなっただろうと思います。

 

当方は六年前、肺気腫になって、国立相模原病院で治療を受けました。

必要酸素量の30%しか取り入れられなくなっています、と言われました。

そのときは、

十数メートル歩くと自分の意志に関係なく、自然に足が止まって、息が上がっている。

階段を上がると、息が上がって、その場を動けなくなる。

回復というか、再び動けるようになるまで、数分だったか、十数分以上だったか、

今では思い出せません。

 

動かないで、じっとしていると特に異常は感じません。

それは回復したわけではなく、

今思えば、単に、酸素消費が少なくてすむ状態というだけなのですが。

 

これでも必要酸素量の30%は連続的に供給されていたわけです。

酸欠事故は、瞬間的に酸素供給が0%になり、その場を動けなくなるのですから、推して知るべし。

 

近ごろ、新型コロナ肺炎でホテル隔離の方、自宅療養の方が亡くなったと報じられています。

 

当方の推測です。

動かないで、寝ていれば、自覚症状はない。

しかし、そのうちに肺炎がどんどん進行し、動けなくなる、受話器も取れなくなる、

受話器をとっても持っていることができず、置いてしまう、というか持っていられない。

このことを、電話には出たが、無言で切ったと思う人がいたわけです。

 

ケータイ電話のバッテリー残量が、30%を切ると、急激に残量が減っていくのと同じだろうと思っています。

 

 

 

 

近頃お気に入りの一句

初暦知らぬ月日の美しき                   吉屋信子   千句選77

と、思えるように。

 

如月や旅の始めの白ワイン                  太田うさぎ  千句選78

どこで白ワインを飲むんですかね。「始め」だから「新幹線」か、小田急ならば特急「ロマンスカー」。

発車のベル、今は鳴りませんが、列車が動き出して、さて、旅の始まり、崎陽軒のシウマイとワインの小瓶。

なわけはないか。

 

何日かの旅、最初のホテルに着いてのフランス料理、と読むのが自然でしょうか。

 

やはらかき土に踏み込む梅見かな               小島健    千句選79

朝酒を旅に許せる雪景色                   正木浩一   千句選80

言ふことのなくて見てゐる冬の雲               柏柳明子   千句選81

友達が滑つて行きぬスキー場                      西村麒麟   千句選82

そう、スキー場では人を見ていることが多いのです。

 

冬至の日墨で描かれし人動く                 西村麒麟   千句選83

墨汁が大河のごとし蕪村の忌                 西村麒麟   千句選84

どこかの美術館で墨絵を見ているのでしょうか。

 

夕立が来さうで来たり走るなり                西村麒麟   千句選85

ぼうふらの音無けれども賑やかな               西村麒麟   千句選86

 

習字の日忘れ山菜採りにいく                 竹村翠苑   千句選87

作者は書道塾を開いているそうです。

とある俳人のコメント

「どことなく『隠者を尋ねて遇わず』を思い出しました。」

調べました。

隠者を尋ねて遇わず         賈島(かとう)

松下問童子    「松下(しょうか)童子に問えば」

松下 … 松の木の下で。

童子 … 隠者の侍童(弟子)。

言師採藥去    「言う 師は薬(くすり)を採らんとして去れり」

薬 … 薬草。薬草を採集するのが隠者の仕事。

只在此山中    「只(ただ)此の山中に在らんも」

雲深不知處    「雲深くして処(ところ)を知らず」

 

参考の一句

万両にびたびたの雪降つてくる                廣瀬直人   千句選88

盆栽にぼたぼた積もる春の雪                 今日水

実景ではありますが、語感がよろしくない。

 

コメント
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