Trapped in me.

韓国漫画「Cheese in the trap」の解釈ブログです。
*ネタバレ含みます&二次使用と転載禁止*

彼らは塾に居る

2013-09-29 01:00:00 | 雪3年2部(塾にて~告白)


雪の通うA大学の近くには、数多くの学習塾が建っている。

その中の最大手がSKK学院塾であり、河村亮はそこでモデル兼補助講師として働いていた。

パンフレットやポスター等に亮の顔が載り、それを振り返って見て行く学生達も少なくない。



しかし実際はというと、雑用係として働かされる日々が続いていた。

今日も亮は散らかった幼稚部の教室の片付けを言いつけられ、そのカオスな部屋を見て、亮は頭を抱えた。



毎日毎日キリが無いと愚痴をこぼしながら、散らばったパズルやブロックを片付ける。



すると、とあるおもちゃの前で亮の手が止まった。

無意識に眉を顰める。



ピアニカだった。

白と黒の鍵盤は、昔は見飽きるほどだった。



亮はおそるおそる、それに向かって左手を伸ばした。

人差し指で、鍵盤を弾く。



しかしそれは下にへこむばかりで、当然音は出なかった。

そんな亮を見て、子どもたちが一斉に寄ってきた。

「ちがうよー!チューブをはめて息を吹いたら音が出るんだよ!」「トーマスのバーカ!stupid!」



子どもたちは寄ってたかって亮をバカにする。

その中の女の子の一人が、亮に一曲リクエストをした。

「トーマス!”純情マッチョ”弾いて」 「なんだそりゃ?」



そんな女の子に、「そんなもんトーマスが弾けるわけないだろ」と男の子がたしなめにかかった。

「見るからにピアノなんて弾けなさそうじゃんか」 「そっか~」



男の子の言葉にカチンと来て、そしてその子の言葉にすんなり納得した女の子に、また亮は苛ついた。

今にも子どもたちをぶっ飛ばしたい衝動を堪えながら、亮はいつまでもバカにされ続けたのだった‥。











いつの間にか陽は傾いて、空には綺麗な夕焼けが広がっていた。

カラスの鳴き声が聞こえる頃、子どもたちは一斉に帰って行った。

「トーマスバイバ~イ!」 「I love you!」



なんだかんだ言って、子どもたちには愛されている亮だった。

そんな亮の後ろから、経営者の男性が笑顔で声を掛けてきた。

「やぁ河村君!仕事は順調かい?」



彼は嬉しそうにこう言った。

亮をモデルにしてからというもの着々と生徒数は増え、隣のPJ学院塾にも大差をつけて勝つことが出来たと。

これからも頑張ってくれたまえと亮を労い、亮はそれにニヤッと笑って鼻を高くした‥。






そんなSKK学院塾の前の道を、とある男が一人歩いていた。



彼が向かう先は、SKK学院塾の隣にあるPJ学院塾だ。

慣れた動作でエレベーターのボタンを押し、目的の講座の受付まで歩く。



オープンクラスに参加したい旨を伝えると、受付の女性はにこやかにその流れを説明した。

男は躊躇うことなくそれに同意する。彼は以前ここの塾に通っていたのだった。



お名前を頂戴してもよろしいでしょうか、と言われ男は口を開いた。

「横山翔です」



横山が帰って来た。

夏休みが明ければ彼は復学する。

とある思惑を抱えて、横山は水面下で着々とその準備を進めている‥。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

<彼らは塾に居る>でした。

女の子が亮にリクエストした曲はこちら、「純情マッチョ」↓

파리돼지앵 - 순정마초 (뮤직비디오 버전)


韓国のテレビ番組「無限挑戦」で発表され、話題になった曲だそうです。

ピアノ、難しそうな曲!でも全盛期の亮なら軽く弾きこなしちゃうんだろうなぁ。


横山が通うのは、本家版では「日本語講座」日本語版では「韓国語講座」になっていました。

このへんも考えられているんですね~♪

次回は<友達とは>です。

人気ブログランキングに参加しました
人気ブログランキングへ