昨日9日は国立大学の合格発表日だった。
若い心は悲喜こもごも、受験生にとっては辛い涙あり、歓喜の涙ありの長い一日だったであろう。
そんな中、合格したにも関わらず、より悲しみを深めている親御さんがいる。
福岡市の路上で同じ予備校に通っていた少年に刺され亡くなった北川ひかるさん、大阪大学法学部に見事合格していた。
どんなにか残念で悔しいことか。でもおめでとうを言いたい。そして少年には、言葉では言い尽くせない憤りを感じる。
その犯人の少年も同じ大学の同じ学部を受験していたと聞く。
きっと将来日本を背負って立つ有望な人材に育つ2人の筈ではなかったか。
大切な人生を愛、恋のために棒に振ってしまった少年。なんという馬鹿なことをしてしまったのだろう
腹立たしいと同時にとても悲しい。
取り返しのつかない事件といえば、もうひとつ。広島府中市の中学3年生の自殺事件。
何とも不可解な事件だ。憤りと同時に疑問点がいくつか湧いてくる。
孫娘も中学校からの併願推薦を受け、私立高校に合格が決まっていただけに、素通りできない事件だった。
詳細は皆さんも良くご存知の通り、データーの誤入力で万引きをしたと間違えられた男子生徒が、専願推薦をもらえず、それを苦にして自殺をしてしまった。
2年前の中学1年生の秋の出来事のようだ。
2人の男子生徒がコンビニエンストアーで万引き、日曜日であったが、学校へ連絡が行き、保護者と共に謝罪に行ったという。
そして翌日その教師が生徒の名前を誤って報告、単純な記載ミスから、この悲劇は起こった。
誤りに気付きデーターはその後訂正されたようだが、誤ったデーターも消去されずそのままPC上に残されていたという。
その誤ったデーターファイルに基づき進路指導をした担任女子教諭。
今彼女が槍玉にあげられているが、一番の責任はどこにあるのか。それこそ単純には語れない。
この男子生徒は優秀で非行歴も無い真面目な生徒であったそうだ。
娘の話によれば、推薦の有無は一人の教諭だけの判断ではなく、複数の教諭が話し合って決めると言っていた。
それなら、何故誰もその誤った非行歴に基づく進路指導に疑問を投げかけなかったのだろうか。
またその男子生徒は何故万引きの嫌疑を否定できなかったのだろうか。もっと自己主張して欲しかった。
命を絶つなんて!もっと強くあって欲しかった。受験が全てではない。高校なんていくらでもやり直しが効くのに。
もうひとつ、私が思うこと。中学一年生、特に男子生徒はいろいろ冒険、悪戯をしたい年齢だ。
出来心ということもある。その後の2年間の生活態度によっては、内申書の見直しだってあっていいと思う。
一度のつまずきによって内申書が左右され、その生徒の人生を狂わせてしまうなんて、それが教育と言えるだろうか。
喫煙、喧嘩、校内暴力、無いに越したことは無い。しかし子供たちは様々なことを経験し成長していくものだと思う。
19歳の北川ひかるさん、そして15歳の男子中学生の冥福を祈ります。
合掌