猫猿日記    + ちゃあこの隣人 +

美味しいもの、きれいなもの、面白いものが大好きなバカ夫婦と、
猿みたいな猫・ちゃあこの日常を綴った日記です

未来は、『今』。

2016年10月23日 01時03分40秒 | お出かけ

 

あまりの美しさに去り難く、二泊してしまった地、萩。

 

 

関東地方からの、修学旅行の定番コースである、山陰山陽だが、
正直、まだ生まれて十数年の高校生に、
その良さは、
あまりわからないのではないだろうか。

個人差はあれど、
自然遺産や寺社仏閣など理解するには、
知識や経験が、やはり少々足りないし、
何より、刺激を求める年頃には、
歴史上の偉人の足跡より、
旅行中の、意中の異性の足跡の方が、
ずっと気になるものだ(笑)

かくいう私もその節は、
『広島の夜はどこへ踊りに行くか』で、頭がいっぱいだったものだし、
(嗚呼、バブルよ彼方!)
だから再びその地を踏んだとき、
これほど魅了されるとは、正直思ってもいなかった。

 



ゆったりと風通し良く、道行く人を見守る、明るい静かな町。

穏やかにきらめき抱き、
行き交う漁船や、彼方を映す海。

...高校生の私には、見えなかった風景が、
狂おしいほど今は、美しく、はっきり見える。

『年をとるって悪くない』

そう、思わせてくれる町。

 



修学旅行の思い出も、もちろん悪くはなかったけれど、
時を経て、失うもの、得るもの。

遠く、思いを馳せるに相応しい地、萩。

小さな町が、未来を見据えて学び、造り、送り出したものが。

人生も半ばを過ぎて、ようやく、
『ここ』へ繋がっていたと気づかせてくれるのである。

 

恵美須ヶ鼻造船所跡で見かけた、三少年と仔犬。



彼らもこの美しい故郷を、離れてしまう日がくるのだろうか。