輪島塗のお膳、五組と収納箱。
遠く山形県からやってきたもの。
お椀類は、戦時中の新聞にくるまって。
中には商家の帳簿と思われる紙に包まれたものも。
おそらく、五十年以上は、蔵かどこかで眠っていたと思われ。
扉の裏には、『明治二十三年』の文字。
一体どんな人が使っていたのだろう?
戦時のゴタゴタで仕舞われたままになってしまったのかな?
我が家では姪たちのお食い初め、お正月と活躍しているけれど。
もっともっと使っていけるといいな。
見るたびうっとりする、深く艶やかな朱に、現代人が失った、
本当の意味の『良い暮らし』と『豊かさ』が、映る気がするのです。