先日、深川、詳しく言えば清澄白河というところへ行ってきました。
ここには娘が推奨するギャラリーがあり、どんなところか視察(?)に参りました。
朝、出かけようと支度をしていると 夫が「どこ行くの?」と言うので
事情を話したら「僕も行く」と言うではありませんか。
ま、たまには夫婦二人で東京下町を散策するのもいいか、
ということで二人仲良く(?)出かけました。
結果は「ちょっとね~」ということで一致した意見が出て、ギャラリーを借りるのは止めにしました。
来たからには清澄庭園を見たいと思ったのですが、なんと夫のヤツが「庭はどこも同じだよ」
などとほざくのでやめて(だから一緒に来たくなかったんだよ)、深川八幡宮へ行きました。
骨董市が開かれていて、おもしろいものをたくさん観ました。
私が古い大工道具などを徹底して見ているのを見て、夫は「おもしろいだろ?庭よりいいんだよ」
などと自慢げに言っているのを聞きながら、古いものを堪能しました。
買いませんでしたが、興味のあるものがたくさんありました。
それにしても、周りが中国語ばかりで驚きました。買って帰るのでしょうか?
境内に人の列がおびただしいところがあり、「これは何?」と見ましたが、
それは『深川めし』のお店でした。
関東では地下鉄の東京メトロのCMがTVでやっており、現在は”深川”近辺です。
その中に出てくるのが、このお店でした。
どれだけ美味しいのかわかりませんが、この列
しかも、全員が楽しそうに待つのではなく、うつむいていて これから苦しいことが待っているか
のような沈鬱な表情です。
私にはこれから処刑される順番を待っている列のように思えました。
考えてみたら、『深川めし』というのは、江戸時代の漁師さんが漁のあとに
船の中で簡単に食事するための、言ってみれば”まかないめし”のようなものです。
アオヤギと長ネギのぶつ切りを味噌汁で煮たものをご飯にかける、ぶっかけめし に
これほどの行列・・とは、バカらしくなりその場を離れました。
八幡宮を出て歩いていると、おいしそうなお蕎麦屋さんがあり、そこでセイロ蕎麦をたべ、旬の季節の天ぷらも
おいしくいただき、のどが渇いたので生ビールもいただき、ご機嫌で帰途に就いたのですが、
路上販売のお店に釘付けとなりました。
藍で染めたTシャツやら前垂れやら、ハンカチーフやら・・・
そこで私は ↓ のものを見つけ、即 買いました。
藍染の前垂れです。
北斎の『富嶽百景』をもじったものですね。
北斎のこの手の作品に 太陽はないのです。
藍染の前垂れは 染めに使いたくて探していたのですが、なかなかいいのが無くて・・・
さっそく前にかけて縛ってみましたが、締まりがいいのです。
この結ぶところ(ベルトというのでしょうか)が しっかりと織られていて、太くてとてもいいです。
実は、この前垂れ、子供のころ、実家ではみんなで絞めて商売していたのです。
懐かしいのもあったし、これを絞めて、いい染めができそうな予感(まさか)しています。