みっく・じゃがの「ひとりごと日記」

日々思うこと、考えること、時には写真も

人生の師

2017-03-28 21:06:24 | 日記

卒業の時期、先日の朝日新聞・天声人語に「人生には影響を受けた師が一人はいる」

というようなことが書かれていました。

思い返してみても、残念ながら私には一人もいないのです。

生まれて間もなく父親を亡くし、兄弟・姉妹は一番近くて5歳上だったので

誰も相手をしてくれない。

母は夫に先立たれ、子育てのため 仕事に忙しい。

私は一人きりで育った気がするのです。

小さい時から”夢見る夢子”だったようで、

常に「これは私の本当の生活ではない。今に本当の両親が迎えに来てくれるはず」

などと考えているような子供でした。

近所の男の子たちと大暴れもしましたが、だいたいは家の中で生活していました。

家には誰もいなくて、必然的に書斎に閉じこもる生活でした。

そこには父や姉や兄の買った本がずらりと並び、デスクに広げて読みふけっていました。

考えてみたら、その本の1冊1冊が私を形作ってくれた気がするのです。

今の物事の考え方は、その時に身につけた基本ではないか、と思うのです。

親の考えから逸脱した世界に通用する考え方ができるのは、大量な読書の

賜物と考えています。

「人間はどうあるべきか」などはもちろん、情緒的な感じ方、文章の向こうにある景色・・

ひとり、書斎の中で感動した情景を今も思い出します。

家族の中で孤独を感じていましたが、私を作ってくれたあの環境に感謝しています。

『人生の師』というならば、”書斎の本”だったようです。

自分を作った思いが強いのか、むかしから一人でいるのが好きなので

群れて遊んだりできません。

覚めて見ていたりするのです。困ったものです。

コメント (10)
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