今日は夢にまで見たアラン諸島のひとつ、イニッシュモア島へフェリーで渡ります。
昨日、リメリックでシャノン川のジョン王の城のことを
いいかげんに書いてしまい、恥ずかしいです。ゴメンナサイ。
そこでメモを念入りに確かめてみたら、重要なこと(?)が記してありました。
アイルランドには”ヘイリック”というクリケットに似た競技があり、
この時期、大会で大騒ぎだったそうです。
スティックでボールを打つ、野球に似ている感じですが、今期はリメリックが
めでたく優勝して、町は大騒ぎでした。19日のことです。
家々の軒や車のウインドウに市旗を付けて応援合戦で大騒ぎです。
この競技の重要なことは、カトリック教徒しか参加できないということです。
つまり、北アイルランドやイギリス本土、スコットランドは参加できない、
アイルランド共和国だけのスポーツなのです。
なんで、ここで書くかというと、イニッシュモア島でその選手を見て
スティックやボールに触らせてもらいましたので。
〇8月21日
イニッシュモア島へ
ゴールウェイのホテルの窓から眺めて
この湾を越えてフェリーでイニッシュモア島へ行きます
出発前に雨が降ってきました
前の日、エンジンが落ちたバスでこのまま行くというので、ビックリしました。
普通、ここでバスが変わるでしょう!
でも当たり前ですが、フェリーでイニッシュモア島に渡ると、
そこではマイクロバスが待っているというので、ホッとしました。
港からこの船に乗ります
後でわかるのですが、船から下がっている風船のようなものは
到着後にすごい音で海面に落下し、船を止める力になります。
船内の混みようったら!
イタリアの方が多かったです。
私はトレッキングシューズにノルディックポールと姿だけは勇ましいです。
なにしろ、乾いた石の上を歩くのですから。
激しく叩き付けるよな雨が窓から見える中、魚釣り船が通ります。
見えてきました、イニッシュモア島です。
イニッシュモアとはゲール語で”大きな島”という意味だそうです。
アラン諸島の中でも大きな島なんでしょう。
着いてすぐに、もう昼食です。早いんだからもう! 11時ですよ。
ムール貝とサーモンのクリームスープと海老フライとムール貝の卵焼きです。
スープはいただきましたが、フライは1/3くらい食べました。
パンがおいしかったです。飲み物は炭酸水です。
炭酸水は各国でいろんな言い方をしましたが、アイルランドでは”スパークリング・ウォーター”
と言います。
「コン・ガス」という国もあったし、「アクア」という国もあったし・・・
さて、満腹になったところでマイクロバスに乗ります。
ここで空が晴れていることに気が付きました。ラッキーです。
ここは、現地のほとんどの人がゲール語だそうです。
でも、ドライバーさんはゲール訛りの英語でした。
バスから見える島の景色
牛さんたちがノンビリ草を食べています
ドン・エンガス
さて、いよいよ見えるドン・エンガス!
ドン・エンガスは厳しい崖で、ここへ登るのは覚悟が要ります。
でも、私にはトレッキング・シューズとノルディックポールがあるのです!!!
この道、なだらかのようですが、道は石灰岩がゴロゴロでまともに歩けないのです。
クロムエルがこの島へ来て
「ここは拷問をしようにも水もない、処刑しようにも木もない」と言ったとか。
ドン・エンガス頂上
足をつかんでもらって下を眺める、というのが定番らしいのですが、
足元が岩ではなく脆い石灰岩で、私にはその勇気がありませんでした。
このトンネルをくぐって下に降りて帰ります。
来たときもここをくぐってきたのです。
鉄の扉は強風の時に閉めるんじゃないでしょうか。危険ですもの。
さて、元来た道を帰ります。
夫に感心されるほど健脚ぶりを見せてやりました。
バスが待っているところまで降りて来たら、行くときにも元気が無かった馬が
まだ元気がありません。
馬車の車を付けられながら、しょんぼりしています
私たちは、マイクロバスですが、港から馬車の人たちもいるのです。
馬方の男性が言うには 「今日は元気が無くてずっと拗ねてるんだよ。」
だそうですが、馬だって働きたくないときもあるでしょう。
可哀想だなぁと思いました。
私たちはマイクロバスに乗り、港まで帰ってきました。
港近くには、アラン地方独特のアラン模様編みの羊毛セーターを売っています。
もう、ここで編んでいることはなく、本土で編んでいるそうですが、
やはり買いたいよね、ということで、夫のセーターとハンティング帽を
買いました。
そしてお留守番をしているKUUちゃんにも こんなものを買いました。
赤ちゃんのケープですが、アイルランド羊の毛で出来た”お眠りケット”として買いました。
裏はこうです。
ここでモミモミと足踏みをしてからオネムします。
今まではムートンでしていましたから、これも気に入ってくれるでしょう
同行の皆さんに笑われました。「お孫さんのかと思った」ですって!
港に集合する道を歩いていたら、
何やらスティックとボールを持って談笑している男性を見ました。
あれはヘイリックの棒じゃない?ということで、その男性に話しかけました。
「そうだ」ということで、ちょっと拝借しました。
夫が軽く振ってみたら、「うまい!」とお世辞を言われていました。
ボールは硬式テニスボールのような大きさと硬さでした。
男性は選手だそうで、私たちが「頑張って!」と言うと
「サンキュー!」とニコニコ。 楽しい交流でした。
港からフェリーに乗り、待っていたバスに乗ってホテルに戻りました。
今日はこれだけですが、ここへきて疲れが出てくる、この度の旅です。
このホテルもステキなホテルで、体を休めるのにホッとするホテルでした。
このアイルランドの旅行もぐるっと回って島を半分回りました。
だいたいアイルランド旅行というと、旅行社では首都のダブリンに着き、
飛行機か電車でゴールウェイに着くという設定が多いものですが、
私たちはグルッと島を回るのですから、大がかりです。
そして楽しんできた旅行のまだ途中です。
ゴールウェイの夜
ゴールウェイは世界中から観光客が集まる人気の町だそうです。
街の中には歩行者天国などがあり、たくさんのストリート・ミュージシャンが
演奏をしていて、それを取り巻く若者がまたすごいのです。
ここにはリンチ城という中世の跡が残り、それが、完全に娯楽スペースの一部なのに驚きました。
城壁があった時の地図です
街中ではパブが立ち並び、同行者の中には「史跡などどうでもいい、飲むんだ!」と言う人もいて
楽しい時間の過ごし方をしました。
ケネディー元アメリカ大統領が来たという記念のケネディー・パークもありました。
さぁ、ホテルに戻ります。