(共に日本経済新聞から)
昨日は忙しいうちに平成が終わって考えに耽る間もありませんでした。
午後から好きな音楽家・藤澤ノリマサさんのコンサートにも行きました。
(この話は後でまとめます)
普段忘れていることですが、私の平成は病気で始まりました。
そして、それによって人生がガラッと変わったことを思い出しています。
入院先の病室で 毎日 テレビから「今日の陛下の下血量」という発表があり、
何でそこまで発表されるのか疑問でした。
個人的には入院している身として、キツイ発表でした。
その後、退院してから、昭和天皇の崩御があり、平成の時代が始まりました。
私にとっては それでは済まず、ここからが病気の始まりでした。
最初の病から免疫力が急激に衰え(医師の話)、別の病気に感染し、
7ヵ月の入院生活を送ることになりました。
入院生活を書きだすと長くなるので省きますが、それによって生き方を考えるようになりました。
なにしろ、1日前に洗面所で話を交わした人があっけなくあの世へ旅立っていく・・
そんなことが数えたくなくなるほどたくさんありました。
今でも私は疲労がたまると息が停まるほど咳き込むことがあります。
「それが体が教える”要注意”の知らせだ」と医師に言われています。
ですから、そんな兆候が表れると生活に気を付けて暮らしています。
「人間は生まれたからには、いつか死ぬ」ということを思い知らされた入院の日々、
退院できてからは、限りある命を後悔の無いように生きていこうと決めました。
「好きなことをしよう」、それが『織り』を始めた動機です。
『織り』を始めて『染め』を始めて・・今の私がいます。
思いもかけず、「才能がある」と言われ(笑)、講師の資格も取り、教えても来ました。
そんな生活が私の平成時代でした。
令和の時代はどんな時代になるのか・・特に変わりはないだろうと思います。
逆にあっては大変でしょう。
政治にあっては憲法の改正が議論されると思います。
皆さん、「平和に」と揃って仰いますが、平和は黙っていてやって来るものではないと思います。
こちらが「戦いません。平和を愛していますから」と言っても、相手が聞きつけなければ
どうするつもりなんでしょうか?
”絵に描いた餅”を掲げてすむものなら苦労はありません。
そんなことを考えます。
元々、西暦を書いてきました。
元号は役所や銀行で記すだけで、これからもそうなるんでしょう。
4月30日
藤澤ノリマサさんのコンサートツアーに行って来ました。
『10th ANNIVERSARY NORIMASA FUJISAWA CONCERT TOUR 2019』
という長いタイトルでした。
この世界に入って10年経ったノリマサさんですが、私は7年前からしか知りません。
『ポップオペラ』というジャンルを作って、サビの部分はクラシックの原音楽、オリジナルは
自分の作詞作曲した音楽で歌う、発声法もベルカント唱法(クラシック)とポップスの発声と
2頭立てで歌うその歌声は私を癒して止まないのです。
(コンサート・ブック)
昨日も伸びのある発声で、素晴らしい時間をもらいました。
ノリマサさんは 昨年、突然 所属事務所から独立し、本来なら10周年を記念するものをいくつも
考えていたのでしょうが、すべてご破算になりました。
ホールでのコンサートが考えられなくなり、ホテルのディナーショーとかインストアライブとかしか
ありませんでしたので、私は2回しか生歌を聴けませんでした。
どんな活動をしたくて事務所と意見が合わなかったのかは知りませんが、
歌っている彼は素晴らしく、それを見せてくれるのなら、すべてOKです。
昨夜は全国7カ所で行ったツアーの最終日で、東京フォーラムC会場の素晴らしい音響で
持ち歌、カバー曲と歌い続けてくれました。
毎回カンツォーネをピアノ弾き語りで聴かせてくれるのです。
イタリア人歌手が歌うカンツォーネは、女心を弄ぶ浮気男を感じさせるように思いますが、
ノリマサさんのカンツォーネは”誠実な男の魅力”を感じます。
どちらが魅力的なのかは、わかりませんが・・・(笑)
高らかにピアノの伴奏で『オーソレミオ』が始まり聞き惚れていると、突然歌が途切れました!
どうしたのかと思ったら、ピアノから立ち上がりステージ前面に歩み寄り
ノーマイクで後半を歌い始めたのです。
歓喜のスタンディングの中「今夜は音楽大学の先生たちが来ています。その前でノーマイクで
歌いたかった。ありがとう」と胸の前で両手を合わせました。
ノーマイクの歌声は3階まで届いたと思うほど朗々としていました。
今回のコンサートはそういうわけで舞台監督も新しい人になり、スタッフも変わり、
バンドメンバーも変わりました。
まず、照明の斬新さ、これは美しかったです。
バンドは、初めてエレキギターの人が加わり、ノリマサさんの歌声がエレキに乗せられるのは
私には抵抗がありました。
これも一つの試みでしょうが、私の好みではありませんでした。
彼の美声が殺されるでしょう。
そして、最後はスタッフの提案で会場に居た全員に渡された横断紙、
これを掲げたら、ノリマサさん 感極まっていました。
会場すべてがこの文字で埋まりました。
このコンサートはWOWOWで5月19日 21時半より放映されます。
また今度感動をもらいに行きます。
今度は6月9日ね!