不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Non ci fregare!! 1

2004-09-21 23:53:44 | 日記・エッセイ・コラム
滞在許可証の更新申請の時期。
面倒だなぁと思ってしまうけれど、
これを乗り越えない事には
フラフライとタリア生活も継続できないので。

毎年一回の申請時には
収入印紙(Marca da bollo)というのが必要。
というかイタリアでは至るところで
この「収入印紙代」って取られるんですけどねぇ…。
今年は値上りしていた。(知らなかった!)
今まで10,33ユーロだったのが11,00ユーロに。
まぁ文句言っても仕方ないので、
ちゃんとそれを添えて提出したわけですが。

今回の話しは収入印紙がメインでも
滞在許可証がメインでもない。
ちょっとした詐欺の話し。

収入印紙は切手などの取り扱いもしている
Tabacchi(タバッキ)で購入することができるので
早速近所のタバッキに。
そこでの話し。

私が入店した時には既に狭い店の中に
2、3人の列ができていた。
列の最先端、レジのところでやりとりしているのは
どこをどうみてもジプシーの若い女。
手には滅多に見かけない高額紙幣
200ユーロを握っている。

店員「そんな高額紙幣ではおつりがないから。
   悪いけど他をあたってくれ。」
女「おつりあるだろ。きっとあるだろ、そこに。」
店員「いや、本当にないから。」

そう言われると無言のままジプシーの女は店を出ていった。
随分すんなり引き下がるのねと私は内心思ったりもした。
しかし、私の前に並んでいたお客さんたちが
「大変だなぁ。」ともらしていた。
私が入店する前に
彼女は相当長いこと粘っていたらしい、実は。

お客さんたちと店員と私も混ざって
しばし彼女の話しで盛りあがる。
オマタ「しかし、あの紙幣が偽札って
    可能性だってあるのよね。」
店員「まぁね。」
お客「どこで”稼いで”きたんだかねぇ。」
店員「ここのところよく来るんだよ、連中。」
オマタ「あ、単独ではないわけね。」
店員「うん、代わる代わるやってくるんだけど。」
お客「なんか渋い顔だねぇ。
   偽札でも掴まされたことがあるのか?」
店員「いや、そうじゃないけど、
   被害にはあったんだよね、50ユーロ。」

続く…