不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

La voce inferocita

2005-07-21 23:53:00 | 日記・エッセイ・コラム
我が家の一番大きな窓は中庭に面している。
フィレンツェの駅前とは思えないような
閑静な緑の多い中庭。

閑静とはいっても、瀟洒ではない。

建物自体はどれも古いので、
500年以上にわたる(!!)改装増築がそこここに残り
中庭を囲んでいるどの建物もつぎはぎだらけ。
それに貴族が住んでいた地区から外れているので
決して優雅な気持ちにはならないけれど、
フィレンツェの庶民の暮らしが手に取るようにわかる。


夏になると、この中庭を囲む人々は
みな窓を全開にして、夜の涼を楽しんだりします。
日が落ちてしまえば結構気温が下がるフィレンツェでは
中庭を渡って窓から入ってくる風で
十分「涼」が取れるのです。

しかし、窓を全開にすると、いらないものまで入ってくる。
今年は少ないと思うけれど、「蚊」が入ってくる。
これは蚊取り線香で対抗。

手に負えないのは、近所の騒音。

アメリカ人の馬鹿騒ぎ。
おばあちゃんの家の大音量のテレビ。
イタリア人の下手な歌声。
宵っ張りな子供たちのおもちゃの音。
ひっきりなしに鳴り続ける各家の固定電話と
さまざまな音色の携帯電話。
真夜中まで盛り上がるホームパーティー。
そして、喧嘩の声。

人の声って結構ノイズになりますね。

先ほども中庭に反響して聞こえてきた喧嘩。
イタリア人女性が
非常に下品な言葉を連呼して
(放送コードに引っかかるのでとても書けません)
浮気をした彼(もしくは旦那)を罵倒しまくっていました。
そこまで話の内容がよくわかるほど、盛大な喧嘩。

イタリア人女性の典型。
やきもち焼きで、ヒステリックで、強くて、声がでかい。
全員がそうだとは言わないけれど、そういう女性が多い。
泣き喚いたりしないけれど
徹底的に罵り倒す喧嘩の仕方。
そして30分もすれば気が済んでおとなしくなるのが常。

夏の間は賑やかな中庭なのです。

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