不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Intervento per Campanile di San Marco

2007-02-03 17:00:41 | アート・文化

ピサの斜塔の傾き加減は実際自分の目で見ると相当なもの。
街の中にあって傾いているボローニャの塔も結構びびるものがあります。
イタリアの塔は傾く運命にあるのか、
ヴェネツィアにあるサン・マルコの鐘楼も微妙に傾き始めているらしく、
危機を感じた当局が倒壊防止の地盤強化工事を始めると決定したらしいです。

ヴェネツィアなんてもともと水の上に工夫して無理矢理作った街ですから
地盤が弱いのは当然といえば当然。
サン・マルコの鐘楼は高さ99メートルで
数年前から倒壊の兆しともいえるひび割れが確認されていたのですが、
そのヒビの状態が悪化して「もしかして壊れちゃうかも?」
ということになって、ようやく当局が重い腰をあげたというところ。

このヴェネツィアの鐘楼のオリジナルは16世紀に建てられましたが、
1902年のある日突然前触れもなく倒壊。
現存するものはそのあと再建されたものですが
1939年には既にヒビが確認されて
徐々にヒビ割れが大きくなってきたわけです。

修復は地盤固めのために地下1メートルから3,5メートルの深さのところから始めて
基盤部分にチタンのベルトのようなものを巻いたりするらしい。
で、6,000,000ユーロ近くかかるとか。
半年以内に修復工事が始まる予定で、修復期間は1年半の予定。
果たして予定通り進むのか?

そして、地球温暖化の影響も含め、
高潮になることが頻繁にあるヴェネツィアでは
サンマルコの鐘楼だけでなく他の建造物も危機に晒されていて
ヴェネツィア市としては頭の痛いところ。
湾の一部に堤防を造ることも含めていろいろ考えているようですが、
なかなか難しい問題。水の都を守るのは大変。