不埒な天国 ~Il paradiso irragionevole

道理だけでは進めない世界で、じたばたした生き様を晒すのも一興

Adotta una capra per 100Euro

2008-09-08 00:21:25 | 日記・エッセイ・コラム

私が毎月楽しみにしている第3日曜日の
Santo Spiritoのビオロジック青空市にも
出店しているフィレンツェ郊外の農園。
Podere Le Fornaciという農園で
人生の方向転換をした3人組が手探りで経営しています。
彼らは2000年にGreve in Chiantiの丘陵地帯にある
古い農家2軒と約30ヘクタールの土地を借り入れ
現在70頭のヤギをはじめ、
ウサギ、ブタ、ニワトリなどを飼っています。

このヤギの乳から作られるチーズやヨーグルトがおいしくて
毎月Santo Spiritoに買いに行くわけです。
ここのチーズのファンは結構多いようです。

この農園が昨年から提案しているのが
冬の低生産時期を乗り切るための
一般市民の協力要請。

冬の間に農園のヤギたちの世話にかかる費用を
消費者や一般市民が負担することによって
低生産時期(冬)を乗り越えて
生産を再開する春以降に
ヤギ乳や乳製品、食肉として返還されるというシステム。

冬の間のヤギの飼育料として
一人100ユーロを提供すると
春になったら115ユーロ分の乳製品や食肉と交換。
そしてもちろん、機会があれば
自分が援助したヤギさんに会いに行くこともできる!!
乳絞りとかチーズ作りとかの見学も体験もできるんだそうで。
楽しそうじゃない?

こういうプロジェクト大好き。
昨年は知らなくて協力できなかったけれど、
今年は是非ちょっぴり協力させてもらおうかな。

色んなものが高くなり、農園経営だって大変な昨今。
大企業化しているところは別としても
こういう小規模の農園はぎりぎりのところで遣り繰りして
そんな中でいいモノを作り出そうとしています。
そういう活動を政治的には見捨てがちなイタリア。
だからこそ、クオリティの高さを知っている常連さんや
本当の消費者が動く必要もあるのだと思います。

私はお肉食べないので、
春以降115ユーロ分のヨーグルトとチーズ・・・。
それだってさすがに食べきれないと思うのですけど。
そしたら友人とみんなでお裾分けもいいよね。

こんな小さなことでも何らかの形で誰かの役に立てて
イタリアのおいしいものの生産が続けられるなら
100ユーロの出費は全然惜しくない。
嬉しいお買い物だと思ってます。

さすがに日本まではお届けしてくれないと思うけど…。
賛同される方はメールで問い合わせ。